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【PR】本能のままに冒険できる圧倒的な世界…『The Elder Scrolls V: Skyrim』プレイレポ

『オブリビオン』『Fallout 3』とRPGの超大作を連作し、一躍海外RPGの雄となったBethesda Softworksから、最新作『The Elder Scrolls V: Skyrim』の日本語版がPS3・Xbox 360に発売されます。このXbox 360版を一足早く体験できたので、プレビューをお届けします。

家庭用ゲーム Xbox360

『The Elder Scrolls IV: オブリビオン』『Fallout 3』とRPGの超大作を連作し、一躍海外RPGの雄となったBethesda Softworksから、最新作『The Elder Scrolls V: Skyrim』(以下スカイリム)の日本語版がPS3・Xbox 360で本日発売されます。海外では一足先に発売され、初回出荷700万本のうち、2日で350万本を売り上げた、この冬一番の超大作。このXbox 360版を一足早く体験できたので、プレビューをお届けしましょう。


「スカイリム」の舞台は「The Elder Scrolls」シリーズで描かれてきた、剣と魔法が支配する王道のファンタジー世界、タムリエル大陸です。「オブリビオン」が大陸中央のシロディールを舞台としていたのに対し、本作は北方の辺境スカイリムが舞台で、「オブリビオン」から約200年後の世界にあたります。「オブリビオン」で皇帝の後継者を失った帝国は弱体化が進み、スカイリムでも独立派と帝国残留派の対立が進行。一方、国境では虎視眈々と周辺勢力が進出を伺うという、さまざまな価値観と思惑が入り乱れる情勢が続いています。

そんな中、独立派の急先鋒である武装集団ストームクロークが、スカイリムを束ねる上王を暗殺し、一気に情勢がエスカレート。帝国軍のテュリウス将軍によってストームクロークのリーダー・ウルフリックが捕らえられ、街の広場に設置された処刑台に送られることになります。そして主人公もまた、いわれのない罪で捕らえられ、あわれ断頭台の露と消える運命に……。ところが間一髪のところで上空にドラゴンが現れ、街を蹂躙。騒ぎに乗じて逃げ出した主人公は、自らの意思を縦糸、運命の導きを横糸に、スカイリムを巡る壮大な冒険譚を紡ぎ上げていく……というストーリーです。




ゲームの詳しい解説は後にまわして、とりあえず冒頭のゲームストーリーを紹介していきましょう。ゲームは主人公が両手を拘束され、荷馬車に乗せられてヘルゲンに送られるシーンから始まります。NPCの会話で状況が説明される一方で、できることは四方を見わたすことのみ。広場で「罪人リストには載っていないが、お前は誰だ?」と訪ねられ(ここで冤罪であることが匂わされる)、そのままキャラクターメイキングに移行します。

種族はノルド(タムリエル大陸における人間)をはじめ10種類で、ハイエルフ、ダークエルフ、ウッドエルフ、オーク、変わったところではトカゲ頭のアルゴニアンなどが選べます。種族には「水中でも呼吸できる」「マジカ(マジックポイントに相当)の回復が早い」「毒や疾病への耐性」などの特性があり、序盤の冒険スタイルを左右するので、ざっとチェックしておくと良いでしょう。このほか名前や性別をはじめ、目や眉、口、髪型などをかなり細かく設定できます。



とまあ、せっかく力を入れてキャラクターを作っても、すぐに断頭台に乗せられてしまうのですが、前述のようにドラゴンが飛来して街が大騒ぎになり、そのまま逃走することになります。もっとも両手を縛られているので、まずは走り回って、砦の中に逃げ込むだけで精一杯。こんな風に、最初は行動の自由を制約しておき、チュートリアル要素を含むシナリオと連動させて、徐々に自由度を広げていくのは、昨今のAAAタイトルで共通してみられるスタイル。マニュアルを読まずとも、問題なくプレイできます。

その後、主人公は帝国軍兵士のハドバルか、ストームクロークの一員レイロフのどちらかを追いかけて、砦の地下に広がるダンジョンに足を踏み入れていきます。どちらを選んでもルートに変化はありませんが、ハドバルを選ぶとストームクロークのメンバー、レイロフを選ぶと帝国軍兵士が立ちふさがるので、基本操作を学びながら敵を倒し、町から脱出していきましょう。このように序盤のメインクエストは共通ですが、双方の視点からストーリーが綴られ、NPCも若干異なります。なお、後々のゲームの進め方によって、立場を入れ替えたり、両陣営を手玉に取るようなプレイも可能となります。

もう一つ、お約束ともいえるのが、死体からアイテムやお金を奪う「追いはぎ」プレイ。武器や防具から衣服まで(さすがに下着は無理ですが)持ち去ることができます。もちろん奪ったアイテムは装備したり、ショップで換金可能。部屋の中にあるアイテムも持ち去り可能ですが、他人の所有物を盗むと窃盗になるので注意しましょう。また調子に乗ってアイテムを集めていると、すぐに荷物が重すぎて走れなくなったり、動きが鈍重になるので、ほどほどのところで止めておくのが肝心です。

ちなみに操作方法は、Xbox 360では左スティックで移動し、右スティックで視線移動。左スティック押し込みでしゃがみ、右スティック押し込みで一人称/三人称の視点を変更できます。左右トリガーでそれぞれ武器/防具/魔法を使用でき、片手武器を両手に持たせて二刀流にしたり、片手武器と魔法を併用したり、両手で異なる魔法を唱えることも可能。トリガー長押でスタミナを大量に消費する大打撃を繰り出せるなど、アクションゲーム感覚でバトルが楽しめます。



ちなみに本作ではマジカ(マジックポイント)の範囲内で魔法が詠唱でき、比較的早く回復するので、序盤のうちは魔法と片手武器を併用して攻撃するのも一案でしょう。筆者も火炎や電撃などで相手を弱らしておき、近づいてタコ殴りにする戦法で進めました。もっとも、最初のうちは移動するつもりで、ついつい左スティック押し込んでしまい、しゃがみ移動になりがちだったのも事実。落ち着いて操作するのがコツのようです。

またボタン類は、Aボタンで汎用アクション、Bボタンでキャラクターメニューを開き、Xボタンで武器の出し入れ、Yボタンでジャンプとなります。LBボタンを押して移動するとスタミナの範囲内で走ることができ、RBボタンを押すと、あるクエストを達成すると使用可能になる特殊技「シャウト」が使えるようになります。武器やアイテムの切り替え操作がちょっと個性的なのですが、十字キーにお気に入りを登録できるので、使いこなすと便利です。


さて、ヘルゲンを脱出した主人公は、ハドバルかレイロフの勧めに従って、近くにあるリバーウッドの町に向かうことになります。リバーウッドにはハドバルの叔父で鍛冶屋のアルヴォアと、レイロフの姉妹で製材所を営むジャルデュルが住み、力を貸してくれます。もっとも、そこで近隣都市ホワイトランに住む首長のもとに赴き、ドラゴン襲来を報告してほしいと依頼されるのですが……。ちなみにリバーウッドの町には道具屋があり、主人と話すとサブクエストも受けられます。これまでに集めた戦利品を売却するためにも、訪れてみると良いでしょう。

ホワイトランに赴いてバルグルーブ首長に報告すると、今度は王宮魔術師のファレンガーに、山頂にあるブリーク・フォール墓地に赴き、太古のドラゴンの埋葬地が刻まれた石版、ドラゴンストーンを取ってきてほしいと頼まれます。ブリーク・フォール墓地の地下は広大なダンジョンになっていて、山賊やゾンビ風のモンスター、ドラウグルが待ち構えていて……と、こんな風に「お使い」の連続でメインストーリーは進んでいきます。



ちなみに画面上には方角に加えて、近隣の町や村、次に移動すべき場所がわかるコンパスがあります。名前を聞いた場所はマップ画面に位置が表示され、一度訪れると二回目以降はマップ画面から高速で移動することもできるので、うまく活用すると良いでしょう。また「千里眼の魔法」を詠唱すると、進むべきルートがフィールド上に表示されます。実は筆者はブリーク・フォール墓地への道が分からず、魔法を使ってやっとたどり着けたので、方向音痴には必須のように感じられました。

もちろん、こうしたメインストーリーは無視して、自分の本能の赴くままにフィールドを駆け巡り、野生動物や山賊と戦ったり、NPCの所有物を盗んだり、喧嘩をしかけてもOKです(ただし、お尋ね者になるので気をつけて)。時間はリアルタイムに経過し、太陽の動きと共に昼夜が繰り返され、雨や吹雪というように天候が変化。昼間と夜間では出没する野生動物も変化します。

主人公には体力・マジカ・スタミナという3つのパラメータがあり、体力がゼロになると死亡。マジカは魔法を詠唱するのに必要で、スタミナは走ったり、近接攻撃の回数に影響を及ぼします。いずれも、一度減っても自然に回復していきますが、宿屋などの他人の所有物でないベッドで眠ると回復できます。その間にも街道にはさまざまなNPCが往来。山道では山賊のアジトから逃げ出してきた女性に遭遇するなど、中にはクエストに関係するものも。自分の興味やペースにあわせて進めていけるのです。



成長システムはレベルシステムとスキルシステムの組み合わせで、近接攻撃や魔法、読書など、ゲーム中のアクションに基づいて、個々のスキルが上昇していきます。スキルを一定数上げると主人公のレベルが上がり、体力・マジカ・スタミナのいずれかを上昇させられ、特殊能力を獲得できます。特殊能力はスキルツリーによってまとめられ、いずれも強力なものばかり。たとえば「破壊術の素人」を獲得すると、素人レベルの破壊呪文を半分のマジカ消費で唱えられるようになり、さらにそこから「二連の唱え」「破壊術の見習い」が習得できるようになります。

ちなみにレベルキャップは50で、総プレイ時間は300時間にも及ぶものの、レベル上げだけに集中すれば十数時間で達成できるとのこと。もっとも追加DLCも制作が進んでおり、海外に続いて日本でもリリースが予定されているので、しばらくはこれ一作で十分に楽しめるでしょう。日本語ローカライズのレベルも非常に高く、文字が見づらいなどのストレスも皆無で、安心してプレイが楽しめます。


これまで紹介してきたように、本作のゲームシステムは『オブリビオン」』『Fallout 3』と同じ、オープンワールド・アクションRPGです。日本では「箱庭系」と訳されがちですが、比較的狭いマップに詳細な仕掛けを盛り込む日本のゲームと、それぞれは多少あらっぽくても、広大な空間に大量の仕掛けをばらまく欧米ゲームでは、盆栽と大庭園くらいの違いがあります。原点は同じでも、もはや別ジャンルと言っていいでしょう。

その土台となるのが、Bethesda Game Studiosの内作ゲームエンジン「Creation Engine」です。ゲームフィールドは「オブリビオン」とほぼ同じ16平方マイル(約40平方キロメートル)で、東京都江東区と同じくらい。東京ドーム換算で約8555個となります。全体的に山がちの地形で、湖や森などの広大な自然を有し、5つの大都市とたくさんの町や村、そしてダンジョンが点在しています。これらすべてが、主人公の冒険のためにデザインされているのです。とりあえず、一人用RPGとしては十分な広さというところでしょう。

Creation Engineが骨格なら、脳神経に相当するのが人工知能システムの「Radiant AI」です。「オブリビオン」向けに開発されたゲームAIの改良版で、Creation Engineと密接に結びついており、NPCの行動を制御しています。 Radiant AI は主人公とNPCの関係や、NPC間の人間関係にもおよび、プレイヤーの行動という外的要因で変化。サブクエストの発生順序などのストーリーテリングも、Radiant AIをベースとしたRadiant Storyでダイナミックに制御されています。これはテーブルトークRPGにおける「ゲームマスター」の概念に近いと言えるかもしれません。



Creation Engineを縦軸、 Radiant AIを横軸としたマップ上に地形を創造し、さまざまな都市やダンジョン、そしてNPCを配置し、クエストを散りばめて、自由度の高い物語体験を提供する……。このゲーム構造が「スカイリム」ではより洗練され、遊びやすさが増しています。「洋ゲー」の大作RPGというと、つい反射的に自由度だけが高くて、何をしたら良いかわからない、といった印象を受けがちですが、本作ではそうした心配は無用。チュートリアルと序盤のシナリオが巧みにブレンドされています。

その上で少し引いた視点から、国産RPGと海外RPGの本質的な違いについて考察してみましょう。「スカイリム」をプレイして改めて感じたのは、「世界を貫く普遍的な法則の有無」です。「スカイリム」の世界はゲームエンジンとシステムAIによって形成され、町の中でもダンジョンでも王宮でもボス戦でも原則として、すべての空間で同じような法則が適用されます。空に向かって矢を放ったら、上空で落下して足下に落ち、うっかりすると他人を傷つけるのです。これはフィールド、会話、戦闘といった、個々のパートで異なるモードに切り替わり、普遍的な法則が存在しない国産RPGと異なる点です。

こうしたゲームデザインの背景にあるのは、全知全能である神が、宇宙の全てを作り上げたとする、キリスト教的な価値観かもしれません。神がこの世を作り上げたように、ゲーム開発者もまた、ゲーム内世界という仮想世界を作り上げ、プレイヤーに冒険のアウトライン(=運命)と仮想体験を提供するというわけです。そこでは世界の創造と疑似体験が圧倒的な意味を持ち、個々のエピソードはプレイヤーの選択によって生み出される「現象」にすぎません。



ちなみに国産RPGの多くが、キャラクター性とドラマチックな体験の提供を重視しているのは、周知の通り。こうした方向性は、巧みに練られたシナリオやゲームバランス、さらにはプリレンダのムービーなどと相性が良く、しばしば世界の物理法則は無視されます。これらの背景にマンガやアニメなどの影響を見て取るのは容易でしょう。どちらが良い、悪いという意味ではありません。単に「違っている」というだけの話です。

もっとも、こうした事情も手伝ってか、長く「洋ゲー」といえば「やみくもにフィールドが広く、中がスカスカ」「何をしたらいいかわからず不親切」「ストーリー性に乏しく、お使いイベントの連続」「ゲームバランスが劣悪」という批判がつきものでした。しかし海外ゲーム市場が拡大し、ゲームの売上本数が増え、コアユーザーだけでなくカジュアルユーザーにもゲームが訴求していく過程で、国産RPGに見られる遊びやすさを、海外RPGもまた学習していきました。その一つの結晶を「スカイリム」に伺うことができます。

では今後の海外RPGはどのように発展していくのでしょうか。答えの一つは「新化」かもしれません。世界に普遍的な法則があり、NPCもまた統一的なAIで制御されているとしたら、個々のキャラクターは世界の法則を学び、自らの個体を世界に適応させ、進化していくことができます。その結果、どのようなゲームが登場するのか、具体的なイメージはわかりませんが、まだまだ海外RPGは無限の進化を遂げていきそうです。


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