日本でもコアゲーマーを中心に高い期待が集まりつつある人気RPGシューターの続編『Borderlands 2(ボーダーランズ2)』。テイクツー・インタラクティブ・ジャパンのオフィスで、開発元Gearbox Softwareの社長Randy Pitchford氏にインタビューを行い、本作の気になる点について話を聞いたのでその模様をお届けします。
Game*Spark: それではまずグラフィックのことについて伺います。『Borderlands 2』ではトゥーンシェーディングのグラフィックビジュアルスタイルを採用していて、一見すると前作『Borderlands』と同じに見えるのですが、何か強化された部分や手が加わった所はあるでしょうか。
Randy Pitchford: 『Borderlands』はこれまでのゲームになかったようなグラフィックで、アートディレクションという面においても非常にユニークな作品でした。前作では大部分が砂漠の荒野を舞台としていたのに対して、『Borderlands 2』では多彩な環境が登場します。例えば緑が生い茂る場所、火山や溶岩のある場所、そして“水”(前作では“水”がありませんでした)などがあり、よりカラフルで生き生きとした世界になっています。それと同時に、過酷で、危険で、バイオレンスな惑星の環境は今作でも健在です。そんな雰囲気の中でも私が気に入っているのは、手描き風の美しいアートスタイルです。
Game*Spark: Randy PitchfordさんはGearbox Softwareの代表として『Aliens: Colonial Marines』や『Brothers in Arms: Furious 4』など他の新作も広く見られている立場と思いますが、『Borderlands 2』の開発ではどのような形で直接関わっているか、またどういった部分に思い入れがあるかを教えてください。
Randy Pitchford: スタジオヘッドとして全ての作品に関わってはいますが、『Borderlands』を最初に作り上げた際は、皆で多くのことを考案しました。RPGとシューターをブレンドしたユニークなゲームデザイン、ユニークなアートディレクション、世界観、オリジナルストーリーなどです。私はそれらを生み出した才能あるチームと働けたことを誇りに思っていて、私自身はゲームデザインやストーリーといった部分により多く関わりました。
『Borderlands 2』では、まず最初にとても少人数のチームで計画を練り、優先順位、最終的にどういうゲーム内容を目指すかを話し合いました。エグゼクティブプロデューサーとしてその後の私の役目は、才能あるチームを編成し、資金を用意することです。最も責任のある立場から、デザイン、開発、広告までゲームのあらゆる側面を監督しています。ただ、私自身は一人の人間であり、とても多くの優れたスタッフの力がなければこの作品は生まれなかったでしょう。
Game*Spark: それでは次に、『Borderlands 2』のストーリーやクエストのシステムについて、前作から良くなった点や特徴を知りたいです。
Randy Pitchford: 『Borderlands 2』のストーリーはオリジナルの全く新しいストーリーです。ゲームの舞台や世界観は前作と同じですが、ストーリーは『1』のエンディング以降のある時点からスタートします。ストーリーテリングの手法という部分においては、今作で大幅に改善されています。それら改善点は、プレイヤーがどのように考えて、どのようにゲームを進めるかを理解した上で導入しているものです。
ゲーマーの中には非常にストーリーを重要視している方もいると思うので、ストーリーテリング、声優の演技、アニメーション、キャラクターといった面も含めて満足していただけるのではないかと思います。一方で、ゲームシステムを重視する方には、ストーリー要素が入ることでプレイの進行が遅く感じられてしまうかもしれないので、ストーリーを伝えつつ、軽快にゲームが進むように配慮しています。
加えて、今作の日本版ローカライズは素晴らしいものになっているので、そういう意味でも日本のファンはゲームのストーリーを一層楽しんでいただけると思います。日本のチームには感謝していますね。
Game*Spark: まだ余り情報が出ていませんが、(予約者には無料提供される)DLCキャラクターのメクロマンサー(Mechromancer)クラスについて何か少しでも教えていただけないでしょうか。
Randy Pitchford: 『Borderlands 2』の発売時には、ガンザーカー、アサシン、コマンドー、セイレーンの4キャラクターがフィーチャーされますが、新たな試みとして、ゲームの発売後に追加のキャラクターをダウンロードコンテンツとして提供することにしました。その第1弾がメクロマンサーで、お届け出きるのはゲームの発売後60日から90日後になります。メクロマンサーの開発は、ゲーム本編が認証を通過して製造段階に入ってから始めています。もし良ければお見せしますよ。
というわけで今回メクロマンサーを実際に見せてもらったので、そのディテールと感想を以下にまとめました。
■ まだ開発途中段階で顔以外カラーリングされていない状態
■ 先に公開されていたキャラクターアートと異なりゲーム画面上ではかなり可愛い表情。Pitchford氏も気に入っているとか
■ コンセプトアートと同じで片腕がメカになっている
■ スキルツリーは「Little Big Trouble」「Ordered Chaos」「Best Friends Forever」の3つ。ツリーも途中までしか制作されていない
■ メクロマンサーの特殊スキルは巨大ロボット“Deathtrap”の召喚。但し今回見られたDeathtrapはサイズが小さかった
■ Deathtrapはプレイヤーが直接操作せず自ら敵を見つけて攻撃する
■ メクロマンサーは他のキャラクターとは全く異なるプレイスタイル
■ 先に公開されていたキャラクターアートと異なりゲーム画面上ではかなり可愛い表情。Pitchford氏も気に入っているとか
■ コンセプトアートと同じで片腕がメカになっている
■ スキルツリーは「Little Big Trouble」「Ordered Chaos」「Best Friends Forever」の3つ。ツリーも途中までしか制作されていない
■ メクロマンサーの特殊スキルは巨大ロボット“Deathtrap”の召喚。但し今回見られたDeathtrapはサイズが小さかった
■ Deathtrapはプレイヤーが直接操作せず自ら敵を見つけて攻撃する
■ メクロマンサーは他のキャラクターとは全く異なるプレイスタイル
Game*Spark: 最後に、先ほどメクロマンサーが「第1弾のDLCキャラクター」とおっしゃっていましたが、今後もキャラクターが追加されるのでしょうか?
Randy Pitchford: そう思いたいです。皆さん次第です。どれくらい多くの人が(メクロマンサーを)気に入って買ってくれるかどうかですね。私はより多くのキャラクターが出ることを祈ってます。
このインタビューの他、ゲームデモのミニプレイレポートも用意しているのでご覧ください。
『ボーダーランズ2』はPlayStation 3/Xbox 360を対象に日本国内で2012年10月25日に発売予定。価格は7,140円(税込)となり、日本でも豪華予約特典や初回特典が用意されます。
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