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短編映画のような切ない物語『To The Moon』日本語版プレイレポ

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昨年秋にリリースされた、インディーズデベロッパーFreebird Games手がける短編アドベンチャー『To The Moon』。初となる日本語版が来週11月16日から配信開始となる本作ですが、国内ローカライズを担当するPLAYISMにて実施されたレビュー企画に参加する事が出来たので、実際にエンディングまでプレイをしたインプレッションをお届けしたいと思います。

本作は日本でもお馴染みの『RPGツクール XP』をベースに作られた作品ながら、先にリリースされた海外版ではMetacriticにおける平均スコア81点の高得点をマーク。大手サイトEurogamerやGameSpotから切ないストーリーテリングが絶賛され、同サイトにおける2011年度の年間ベストストーリー賞を受賞するなど高い評価を獲得していました。

『To The Moon』の舞台は現代から技術が発達した近未来。主人公のエヴァニールは末期患者の最後の願いを叶えるシグムントエージェンシーと呼ばれる職業に就き、昏睡状態に陥った老人ジョニーの“月に行きたい”という夢を叶える事が目的。二人は特殊装置を使って彼の意識の中に入り込み、最期の願いを叶える手助けをしながら、ジョニーの歩んできた人生や、月を目指す本当の理由を探求していく事となります。

エヴァとニールはジョニーの過去の記憶を旅しながら手がかりを探っていく。

過去へ遡るにはメメントと呼ばれる当時の思い出の品を通じて移動。
メメントでは簡単なオセロのようなパズルが用意されている。

メメントを使用するには各時代に隠された5つのメモリーリンクが必要。
会話やオブジェクトを調べる事で入手出来、ゲームはメモリーリンクの収集を軸に進行していく。

ゲームはオーソドックスなアドベンチャー形式を則った非常にシンプルな設計。公式平均クリアタイムが4時間半となり、今回のレビューにおいてもクリアまで3時間半程と短め。映画を見ているような感覚にも近く、本作と同じくインディーズADVとしてリリースされた『Dear Esther』によく似た作風と感じました。

また、完全にストーリーが主体となり、全篇を通してオブジェクトや会話から過去へ遡る為の手がかりを探すというプレイスタイルが続いていきます。戦闘や複雑な謎解き要素も一切無いので、ゲーム性はノベルゲームに通ずるものがあるかもしれません。

ごく一部のパズル(ゲーム中1つだけローマ字で単語を入力する箇所が有)を除いて、文章は完全に日本語化されているので、これまで気になっていたもののゲーム内容から英語版を敬遠していた、という方も問題なく楽しむ事が出来るでしょう。また、海外インディーズゲームならではといったジョークが随所に見られ、その辺りはやや個人の好みが分かれそうなところ。


公式Youtubeチャンネルにてサントラの視聴も可能。

ストーリーを大きく盛り上げ、世界観の構築に大きく貢献しているのがサウンドトラック
の存在。メインテーマを『Plants Vs. Zombies』でも知られるLaura Shigihara氏が担当し、美しい歌声とピアノのメロディで場面を盛り上げてくれます。海外レビューでも評価の要因となっているだけあり、感動的なストーリーを引き立てる素晴らしい楽曲が揃っています。また、ストーリーにもピアノの存在が大きく関わり、物語終盤ではテーマ曲と相乗する感動的な展開も。

ゲーム自体は非常にシンプルですが、先をどんどんと知りたくなるストーリーや場面を盛り上げるサウンドトラックのお陰で単調さを感じる事はありませんでした。今回、ネタバレの関係上メインとなるストーリー内容にはあまり触れていませんが、物語は切なく心が温まるもので、恥ずかしながら今回が初プレイの筆者は、プレイ中は堪えていたもののエンディングでたまらず号泣してしまいました。

亡き妻リヴァーと二人の思い出の灯台を中心に物語が展開。

ジョニーが妻の為に作った曲。譜面では2音だけが延々と続くいていく。

家中に散らばる謎のうさぎの折り紙。

終盤の名シーン。ジョニーとリヴァーの過去が明らかに。

日本語版『To The Moon』は、11月16日からPLAYISMより配信予定。尚、本日から予約受付が開始され10%の割引価格で購入可能となっているようです。興味を持った方は是非とも自身の目でジョニーの最期を見届けてみてはいかがでしょうか。

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《FURUKAWA》

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