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『ケロブラスター』をレビュー!『洞窟物語』のStudio Pixelが贈る最新作は、驚くほど質実剛健な2Dアクションだった

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はじめに結論から入りますと、『ケロブラスター』はとても素晴らしい2Dアクションであることは間違いないです。しかしながら、最高に興奮するゲームかというと難しいところで、「質実剛健」という言葉が似合う作品ではないでしょうか。


さて、『ケロブラスター』はStudio Pixel開発の横スクロール型アクション・ゲームです。Studio Pixelは、あの『洞窟物語』を手がけたところだというとわかりやすいでしょうか。このゲームでは、カエルのサラリーマンを操作し、さまざまなブラスター(武器)を使い分けて敵を倒していくことになります。


本作は、2014年5月11日にiPhone/iPod touch/PC向けに配信が開始されました。ちなみに、今回はパソコン版を遊んだうえでのレビューとなりますので、ご承知ください。

◆初心者への救済も考えてある基本システム



キャット&フロッグ社に務めるカエルは、今日も社長から責め立てられます。何を怒られているのかはよくわかりませんが、とにかくやるべきことは簡単です。出張して転送装置の掃除をすればいいのですから。


まず基本的なゲーム・システムについてですが、とても理解しやすいです。本作はステージクリア型のアクションなので、ブラスターを使って敵を倒しながら右のほうへ行き、ステージ最奥部にある転送装置を動かせばクリアとなります。

残機制かつライフ制となっており、ライフ(ハート)がなくなっても直前のチェック・ポイントに戻るだけですが、残機をすべて失うとステージのはじめからやり直すことになります。現代からすると少し厳しめの調整に見えますが、これは昔ながらのアクションの楽しさを教えると同時に、初心者を救済する意味合いも持っています。


道中にはショップが存在しており、敵が落としたコインを集めてブラスターを強化したり、ライフ回復アイテムや最大ライフUPアイテムなどを購入することができます。つまり、やられてステージのはじめに戻ると敵と戦う回数が増える(=コインを稼ぎやすくなる)ため、自然と難易度も低下していくというわけです。

『ケロブラスター』はアクション・ゲームに慣れた筆者からすると簡単なほうでしたが、それでも不慣れなプレイヤーは歯ごたえを感じるでしょう。そのため、そういう人でも何度も挑めばクリアできるような仕組みを用意しているわけです。


ステージの最後にはボスが待ち構えており、倒すと転送装置への道が開けると同時に、新しい装備を手に入れることができます。そしてクリアとなり、転送装置で会社へ戻り、また新たな出張へと旅立ち……ということを繰り返し、最後まで仕事を達成すればゲーム・クリアとなります。


なお、ブラスターは初期装備の「ショート」、弾が大きくて水中でも使いやすい「ファン」、泡が遠くまで転がっていく「バブル」などが用意されており、それぞれの特色を活かして使い分けるのがコツです。ですが、筆者はとにかく「ファン」がお気に入りなのでこればかり使っていた気もしますが、あえて武器の種類を固定する遊び方でも楽しめると思います。

◆アクションへのこだわりが、地味に見えてしまうかも



さて、本作の基本システムについては、これだけでほとんど語ったと言っても間違いありません。というのも、『ケロブラスター』はアクション・ゲームの要素を磨くことに一点集中しているからです。

もちろん物語などはきちんと存在しているのですが、そこまで存在感は大きくありませんし、やはり添え物だと言うべきでしょう。重要なのはやはり、アクション・ゲームに必要な要素が細部まで充実していることです。


『ケロブラスター』は、タイトル画面などで展開されるあざやかなチュートリアル、理解しやすいステージの構成、各武器の出番や使いやすい場面のバランス、見やすい敵や罠、心地よい効果音、初心者への配慮など、横スクロール型アクション・ゲームに必要なものはおおよそすべて備えています。

それはとても素晴らしいことで、本作が立派なアクション・ゲームであることは間違いないわけです。しかしおそらく、アクション・ゲームに慣れているプレイヤーは物足りなさを感じることもあるでしょう。それはなぜかというと、本作には大量のボリュームもなければ、とても深い物語があるわけでもなく、そして何よりアクション・ゲームとしてまったく新しい存在になるつもりが、おそらくないのですから。


本作の内容量は、全7ステージ+おまけ要素で、筆者の場合は2時間半ほど(ゲーム内時間)で終えました。これ自体では軽い内容だとしか言えませんが、『ケロブラスター』はどうしても地味です。記事タイトルに「質実剛健」という言葉を使うほどに、飾り気が少なく見えます。

また、Studio Pixelが過去に開発した『洞窟物語』の存在も気にかかるところです。『洞窟物語』はフリーゲームとして登場した作品で、今やさまざまなハードで遊ぶことができるわけですが、内容としてはかなり充実したものになっています。

もっとも『洞窟物語』はそれならではの経緯があるのです。ですから、『ケロブラスター』と『洞窟物語』を一概に比べることは良くないはずですが、本作を語る上で『洞窟物語』というワードはどうしても出やすいですし、割り切るのは難しいかもしれません。

◆総評



しかしながら、『ケロブラスター』が良質な横スクロール型アクション・ゲームであることは疑いようがありません。横スクロール型アクション・ゲームの核を楽しみたい人や、あるいはこの手のゲームをまだよく知らない人が、その純粋なアクションの楽しみに触れるためにある作品と言えるでしょう。

余談ですが、筆者は本作を遊び終えた際、DS・3DS・Wii・Wii Uで発売されている『New スーパーマリオブラザーズ』シリーズを思い起こしました。あのシリーズもアクションの基本を楽しませる作りになっておりますが、基本すぎて筆者などからするとどこか物足りなくも感じます。

そういう意味では、『ケロブラスター』も志は似ているのかもしれません。やや地味で印象が薄いのは残念ですが、それでもカエルを動かしている最中には、アクションの楽しさを噛み締められました。

◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆

『ケロブラスター』は、iPhone・iPod Touch版が500円(税込)、PC版がPLAYISMから720円(税込)で販売されています。

(C)STUDIO PIXEL
《すしし》

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