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カプコン、平成27年3月期決算を発表 ― 前期『MH4』の反動減に苦戦し売上高減も純利益増

カプコンは、平成27年3月期決算を発表しました。

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カプコン、平成27年3月期決算を発表 ― 前期『MH4』の反動減に苦戦し売上高減も純利益増
  • カプコン、平成27年3月期決算を発表 ― 前期『MH4』の反動減に苦戦し売上高減も純利益増
カプコンは、平成27年3月期決算を発表しました。

家庭用ゲーム市場において、パッケージ版は娯楽の分散化などにより国内市場の成熟化傾向が続く中、昨年9月に開催された「東京ゲームショウ2014」の来場者数が歴代2位となる25万人を突破し、ダウンロード版を加えた事業環境は拡大過程に入りつつあると分析。スマートフォンとの親和性が高いソーシャルゲームは、勢力拡大を持続しています。

カプコンは、主力部門の家庭用ゲームソフトにおいて、期待作の3DSソフト『モンスターハンター4G』が安定した人気に支えられ、順調に売上を見せました。また、流通形態の多様化を図るため、持続的成長が見込まれるダウンロード販売に注力してきたほか、ゲームソフトの開発期間短縮やコスト削減などを図るため、大型の3Dスキャンシステムを導入するなど、開発体制の効率化、拡充を推進。また、モバイルコンテンツ部門等の事業構造改革に加え、売上原価の圧縮や販売費および一般管理費の抑制に努めるなど、収益改善に注力してきました。

ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)にて『バイオハザード』および『モンスターハンター』のイベントを開催したほか、メガネトップとコラボレーションした眼鏡を発売するなど、多彩なワンコンテンツ・マルチユースを展開しました。

売上高は、型式試験方法変更の影響によるパチスロ新型機の発売延期などに加え、前期に大ヒットした3DSソフト『モンスターハンター4』の反動減も重なり、前期比37.1%減。一方、利益面では、ダウンロード販売による収益力アップや経費圧縮等の収益改善策が奏功したことにより、営業利益が前期比2.7%増、経常利益が前期比0.9%減、当期純利益が前期比92.1%増と増益になっています。


◆平成27年3月期 連結業績
【期間】平成26年4月1日~平成27年3月31日
※()内%表示は、対前年期増減率

■売上高:642億7700万円(△37.1%)
■営業利益:105億8200万円(2.7%)
■経常利益:108億5100万円(△0.9%)
■当期純利益:66億1600万円(92.1%)

◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆

セグメント別に見ると、デジタルコンテンツ事業では、目玉タイトルの3DSソフト『モンスターハンター4G』がおおむね計画どおり推移。海外をターゲットにしたPS3/Xbox 360/PCソフト『ウルトラストリートファイターIV』も根強い人気を反映して底堅い売行きとなったほか、エピソードごとのダウンロード販売や配信後のパッケージ版発売といった趣向を凝らした販売を実施したPS4/PS3/Xbox 360/Xbox One/PCソフト『バイオハザード リベレーションズ2』も堅調な出足を示しています。また、前期にミリオンセラーを達成したXbox One/PCソフト『デッドライジング3』が健闘したことに加え、利幅が大きいリピートタイトルのダウンロード版が着実に販売本数を伸ばしたため、利益を押し上げています。

一方、3DSソフト『ガイストクラッシャーゴッド』は、低調に終始。加えて、モバイルコンテンツも『モンスターハンターポータブル2nd G for iOS』など、一部を除いてヒット作には恵まれませんでしたが、収益構造の再構築が奏功したことにより採算性は向上しています。しかし、全体として前述の前期発売の3DSソフト『モンスターハンター4』の反動減を補完するまでには至りませんでした。

アミューズメント施設事業では、余暇の多様化や顧客誘引商品の不足などにより市況軟化が続く中、高齢者を対象にした無料体験ツアーや低年齢者向け「あそび王国ぴぃかぁぶぅ」を全国5か所に設置するなど、若年層中心のコアユーザーに加え、シニア層やファミリー客の取り込みによる客層の拡大に努めてきました。しかし、既存店の伸び悩みに加え、消費増税の影響や天候不順も重なって、弱含みに推移。当期は、埼玉県に1店舗出店、不採算店1店舗を閉鎖し、施設数は33店舗となっています。


◆平成27年3月期 セグメント別売上高
【期間】平成26年4月1日~平成27年3月31日
※()内はセグメント利益

■デジタルコンテンツ:453億5100万円(102億800万円)
■アミューズメント施設:92億4100万円(9億4000万円)
■アミューズメント機器:75億4000万円(27億3600万円)
■その他:21億4400万円(6億6100万円)
■調整額:(△39億6300万円)
■連結財務諸表計上額:642億7700万円(105億8200万円)

◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆
今後の見通しとして、家庭用ゲーム市場は勢力拡大が続いているソーシャルゲームと家庭用ゲーム機との顧客争奪戦が激化するなど、プラットフォームの主導権を巡る競争が繰り広げられる中、「売り切り型」のパッケージ販売以外にオンライン機能を活用した追加コンテンツやアイテム課金の伸長など、事業領域の多角化により勢力図が塗り替わることが予想されるとしています。一方で、双方のシナジー効果により全体の市場規模は拡大傾向になるとしています。

市場環境が変化する状況のもと、有力タイトルの投入やダウンロード販売の強化などにより収益展開を図ります。その一環として、低迷状態が続くモバイルコンテンツ事業の局面を打開するため、開発プロセスの改善やマネジメント体制の強化、運営ノウハウの蓄積や的確なマーケティング活動など、顧客満足度を高めた魅力的なコンテンツの開発、供給により利用者の増加に努めるとしています。

また、国内市場が成熟する状況下、成長余力がある海外展開を加速させるため、中国、韓国およびタイなど、これから成長が見込まれるアジア地域にて、現地企業との協業展開などによりオンラインゲーム配信を拡充し、同地域における事業拡大に注力していきます。

次期の商品戦略では、PS4/PS3/PCソフト『ドラゴンズドグマ オンライン』や、モバイルコンテンツ『モンスターハンター エクスプロア』などを投入する予定です。
《インサイド》
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