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【特集】『Steamデビューしたビジュアルノベル』2015年版―『CLANNAD』他

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【特集】『Steamデビューしたビジュアルノベル』2015年版―『CLANNAD』他
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2014年からSteamにてその数を増やしつつあるビジュアルノベルジャンル。Sekai ProjectやManga Gamerなどのパブリッシャーを中心に爆発的な広がりを見せています。2015年には昨年の約60本を大きく上回る約150本がリリース。有名ブランドの名作ゲームも続々と配信されており、その勢いを増しています。今回はそんなSteamで今年配信された大作タイトルを中心にご紹介します。

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CLANNAD

Visual Art'sのブランドKeyによる名作ビジュアルノベル『CLANNAD』。国産ビジュアルノベルを数多くローカライズしているSekai Projectと、Visual Art'sが協力してKickstarterプロジェクトを実施し、目標額14万ドルの4倍近い54万1161ドルを調達。サイドストーリー『CLANNAD ~光見守る坂道で~』の初PC移植も決定し、国内ファンからも注目が寄せられました。Steam版は画像のHD化が行われ、ボイスが日本語であること以外は全て英語。また、北米ユーザー向けの機能として、日本語の「こたつ」といった単語/用語を英語で解説する辞典Dangopediaが実装されています。


eden*

2009年にminoriが開発したビジュアルノベル。人類の滅亡、それを回避するための地球脱出計画、残り少ない余生を地球で過ごしたい新人類フェリクスの少女と、軍から派遣された青年の物語。選択肢の存在のないストーリーが展開され、キャラクターの立ち絵が存在しない演出と相まって当時話題を呼びました。Steam版はパブリッシングをManga Gamerが担当。トレーディングカードに対応しており、日本語ボイスが搭載されているものの、インターフェース/字幕は英語となっています。

WORLD END ECONOMiCA episode.02

前回ご紹介したSpacy Tailsの『WORLD END ECONOMiCA episode.01』の続編で、前作から4年後が舞台。Steam版では英語しか用意されていないものの、有志による日本語MODが公式サイトで紹介されています。パブリッシャーはSekai Projectが担当し、トレーディングカードにも対応。シナリオは「狼と香辛料」で知られる支倉凍砂氏で、経済にフォーカスした物語が特徴的です。なお、『episode.01』はSteam版のほか、公式サイトで無料配信中です。

ひぐらしのなく頃に 鬼隠し編綿流し編

07th Expansionが手がけるビジュアルノベルシリーズ『ひぐらしのなく頃に』。昭和58年の夏、架空の村である雛見沢村で起こる事件の謎を解いていくミステリー作品で、「信頼できない語り手」による多様な物語が展開されていきます。マンガやアニメといったメディアミックス展開が行われており、海外でも人気を博しました。Steam版は日本語と英語の両対応、オリジナル/リメイク版の絵が用意されており、実績やトレーディングカードも実装しています。

グリザイアの果実(The Fruits of Grisaia)』

『CLANNAD』同様にSekai Projectによって、Kickstarterにて英語化プロジェクトの資金調達が行われたタイトルで、16万ドルの目標額を大きく超える47万5255ドルを調達。その『グリザイア』3部作の最初の作品として『グリザイアの果実』がSteamにて配信されました。オリジナル版の発売は2010年ですが、2014年にはテレビアニメ化されており、知名度は『CLANNAD』や『ひぐらしのなく頃に』にも劣りません。また、ストレッチゴールで世界観を共有したスピンオフ『アイドル魔法少女ちるちるみちる』のリリースも決まり、前後編がSteamで配信されています。なお、全作品が日本語ボイス/英語字幕で、トレーディングカードに対応しています。

Area-X

2001年からビジュアルノベルを制作している海外の老舗インディーデベロッパーZeiva incの『Area-X』。遠い未来、人類がその住まいを地下1000メートルに移した世界が舞台です。失われた資源を取り戻すため、次元を超え過去へと行くはずだった主人公Elciaは、謎の次元「Area-X」へと迷い込み、世界の秘密に迫る物語が展開します。完全なる海外産のため日本語はありませんが、こうしたタイトルがSteamに進出してきている現状は、ジャンルの盛り上がりを示す指標ともいえるでしょう。Zeiva incの作品は他に『X-note』『Voices from the Sea』など5タイトルがSteamで配信されています。

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日本アニメコンテンツ株式会社の海外配信事業Manga Gamer、そして海外発のローカライズパブリッシャーSekai Projectが牽引役を果たし、Steamで着実に浸透しつつあるビジュアルノベル。デジカとイクストルによる『マブラヴ』シリーズのKickstarterプロジェクトも大成功を収め、今後もより一層の海外進出が予想されます。また、大手のみならず、同人サークル単位でのSteam進出も増えているようです。

一方で海外発のビジュアルノベルも大きな進化を遂げています。日本に程近い中国や韓国のインディーデベロッパーの他、『Sakura Spirits』で知られるWinged Cloudは『Sakura』シリーズとして8本のタイトルをリリースしています。一部では日本語化も行われており、ビジュアルノベル文化の逆輸入も見込めるのではないでしょうか。
《水京》

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