『サイバーパンク2077』開発者インタビュー!キアヌ演じるキャラクターやハッキング、非殺傷プレイなど、気になる新情報について訊く【E3 2019】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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『サイバーパンク2077』開発者インタビュー!キアヌ演じるキャラクターやハッキング、非殺傷プレイなど、気になる新情報について訊く【E3 2019】

『サイバーパンク2077』の最新デモプレイを見た上で、開発者にインタビューする機会を得ることができました。

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『サイバーパンク2077』開発者インタビュー!キアヌ演じるキャラクターやハッキング、非殺傷プレイなど、気になる新情報について訊く【E3 2019】
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現地時間6月11日、ついに開幕したE3 2019において、CD Projekt REDは『サイバーパンク2077』の最新デモプレイを一部の招待されたメディアに向けて公開しました。解説を加えながら上映されたこのデモプレイにおいて、キアヌ・リーブス演じるジョニー・シルヴァーハンドがデジタルな姿で描かれる様子、キャラクタークリエイション時に選べるバックグラウンド、それに影響される会話の選択肢、ハッキングシステム、非殺傷プレイ、飛び交う様々な言語、と言った多くの新情報を伺い知ることができました。このトレイラーの一般公開は、8月に米国で行われるPAXを予定しています。

今回、このデモプレイを見た上で開発者にインタビューする機会を得ることができました。なお、インタビュー内に出てくる「デモ」は、メディア向けに公開された本デモプレイを指します。



――まずは自己紹介をお願いします。

コリン・ウォルダー氏(以下ウォルダー氏)コードオーディオ&ローカリゼーションリードのコリン・ウォルダーです。オーディオとローカライズ関連のツール開発を行なっています。これまで13年間にわたり、ゲーム業界で仕事をしてきました。2015年にCD Projekt REDに入り、『ウィッチャー3』の拡張版から開発に参加、今は『サイバーパンク2077』の開発を行っています。以前は他社で『GTA5』の開発などにも携わってきました。

――発売日がついにアナウンスされました。今の気持ちを教えてください。

ウォルダー氏とてもワクワクしています。まだ一年ほど作業が続くことは間違いないのですが、これまでに何年も開発を続けてきており、ようやくユーザーの元に届ける日を公式に告知できたということは、非常に嬉しく思っています。

――プレッシャーはありませんか?

ウォルダー氏もちろんあります!(笑)プレッシャーがなければ、全力を出せていないということにもなると思うので、いい意味でプレッシャーを感じています。

――開発は全体の何%ほど進んでいるのでしょうか?

ウォルダー氏開発は一つのライン上で行っているわけではないので、単純に数字化するのは困難です。我々は去年と今年、E3で二回にわたって45分ほどのゲームプレイ映像を皆さんにお届けすることができました。我々としては良いものがお届けできていると思うので、実際にクオリティを見て確認していただき、皆さんにもそう思っていただけていると嬉しいです。

――開発は何名体制で行っているのでしょうか?

ウォルダー氏400人ほどです。

――今回、キアヌ・リーブスをモデルとするキャラクターが発表されましたが、どういった経緯で彼を採用することになったのでしょうか?

ウォルダー氏キアヌ・リーブスは、本当に自然に、私たちが求めているキャラクターに一番適している俳優だと思いました。キアヌ演じるジョニー・シルヴァーハンドというキャラクターは、「サイバーパンク2.0.2.0.」という原作のTRPGに出てくるキャラなのですが、彼の役柄はいわゆる反抗的で、企業に対する不満を音楽という形で表現し、音楽の力を通じて人々を反乱に導くというものです。キアヌがこれまでに演じてきた他の映画のキャラクターなども、体制に対して戦う反抗的なものがすごく多いと思うので、その経験もさることながら、そういう意味でとてもぴったりでした。もう一つ理由を挙げるとすれば、常に我々は外部の人と仕事をする際、120%、150%の力を発揮できるような人と一緒に仕事をしたいと思っています。キアヌはE3のマイクロソフトカンファレンスにおいて、壇上で観客に語りかけた時、ゲーマーのことを愛し、その愛が滲み出るようなプレゼンをしたのですが、私はそれを見たとき、キアヌが求めているものとCD Projekt REDがゲームに求めているものは同じなんじゃないか、と感じたのです。

――キアヌ演じるジョニー・シルヴァーハンドは、本作においてどのような役割になるのでしょうか?

ウォルダー氏もちろん、話しすぎるとネタバレになってしまうのでやめておきますが(笑)、彼は先ほども述べたように「サイバーパンク2.0.2.0.」という原作に登場したキャラなので、2020年代に活躍したキャラクターです。本作は2077年という未来なのでどう変わってくるかというと……デモなどを見ていただければわかるのですが、彼は実体が存在しないんですね。2020年ではとても重要だったキャラクターが、2077年では実体を持たない。これに関して、すごく大きなことが彼に起きたのだろう、ということは間違いなく言えると思います。実際、V(主人公)とジョニーは切っても切れない仲になっており、それが本作のストーリーにとても重要な影響を与えます。私から今言えるのはこれぐらいですね。

――キアヌは大のバイク好きとしても知られていますが、ジョニーがバイクに乗るシーンはないのでしょうか?

ウォルダー氏今の段階で特定のシーンについて言及することはできません。サイバーパンクという世界観にバイクはとても密接に関わっているので、サイバーパンクをクールに表現するため、バイクには力を入れています。ジョニーとの関係性は、今のところ詳しく言えません。


――今回のデモではキャラクタークリエイション時に3つのバックグラウンドから一つを選ぶことができますが、どのようにゲームに関わってくるのか教えてください。

ウォルダー氏ストリートキッド、ノマド、コーポレイトという3つの大きなバックグラウンドがあるんですが、これは基本的にはキャラクターの過去を決めるものであり、同時に未来も決めるものでもあります。デモにもあったように、会話の選択肢の中には、各バックグラウンドならではの選択肢というものが存在し、それはストーリーに影響します。しかし、ゲームプレイには影響しない作りになっており、クラスの縛りなどもなく、自由にキャラクタービルドを行うことができます。あくまでバックグラウンドの設定というのは、例えばコーポレイトを選んでいると、企業に潜入するミッションになった時にちょっと他のキャラクターとは違うアプローチができる、と言った意味での影響になり、それが例えば戦闘スタイルに影響すると言ったことはありません。

――ゲーム内では何をハッキングすることができ、ハッキングすることでどんなことができるようになりますか?

ウォルダー氏まず大前提として、ある大きな出来事の結果、2077年の世界にはインターネットは存在しません。なので2077年の世界においては個々のネットワークをハッキングしていくこととなります。アクセスポイントは多種多様で、人であったり、建物全体であったり、デモではタレットをハッキングしたように、様々な形態があります。他には、敵の部隊の一番偉い人をハッキングし、部隊全員に自決をさせたりと、あえて自分で銃を撃たずとも、ハッキングを使い敵と戦うことができます。

――本作は非殺傷でゲームをクリアすることができるということですが、それにはどのようなメリットがあるのでしょうか?

ウォルダー氏我々がなぜ非殺傷ルートを用意しているかというと、それは単純に、プレイヤーに選択肢を与えたいからです。例えば、敵を直接ハッキングして自殺させることもできますし、デモにもあったように自動販売機をハッキングし敵の注意をそらす、というように敵を倒さず通り抜けるようにハッキングを使用することも可能です。プレイヤーにできるだけ自由度を与えるという意味で、我々は非殺傷のルートを用意しています。何か具体的なボーナスがあるようなことはありません。

――今回のデモでは外国語(スペイン語やフランス語など)を話すキャラがおり、それがリアルタイムに字幕上で翻訳される、という演出がされていました。なぜこのようなものを採用したのでしょうか?

ウォルダー氏我々がゲームを設計するとき、ストーリーがまず一番にきます。今回はサイバーパンクという世界観の中でゲームを設計するにあたり、いろんな地域のいろんな人たちが登場するというのは避けられません。ゲームプレイにおいては没入感を重視したので、あるキャラクターが外国語で何か話すと、その言語で字幕が一瞬出た後、それが英語(日本語版は日本語)に置き換わっていくという演出をしています。これは目のインプラントで、誰かが何かを言った時、テキストを表示しそれを翻訳する……という体なんですね。目のインプラントが、外国語を理解するのを助けてくれる。それはVが実際にそういう機能を使って見ているということをそのままプレイヤーに届けたいので、没入感を高める一人称視点ともリンクしており、実際にVが2077年の世界で本当に別の言語を字幕で見ている、というのを再現しました。

――架空の言語は出てきますか?

ウォルダー氏たぶんないと思います。

――最後に、本作を待ち望んでいるファンにメッセージをお願いします。

ウォルダー氏トッテモアリガトウゴザイマス!ワタシタチハガンバリマス!本当にいち早くゲームを皆さんに届けたいと思っています。楽しんでもらえると嬉しいです。

――ありがとうございました。

《SEKI》
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