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日本語対応の新作4Xストラテジー『Age of Wonders: Planetfall』プレイレポート!SF世界を舞台に惑星の覇権を掴め

舞台はファンタジー世界からSFへ。惑星の覇権を賭けて戦う人気ターン制ストラテジー『Age of Wonders』シリーズ最新作『Age of Wonders: Planetfall』のプレイレポートをお届けします。

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日本語対応の新作4Xストラテジー『Age of Wonders: Planetfall』プレイレポート!SF世界を舞台に惑星の覇権を掴め
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舞台はファンタジー世界からSFへ。惑星の覇権を賭けて戦う人気ターン制ストラテジー『Age of Wonders』シリーズ最新作『Age of Wonders: Planetfall』のプレイレポートをお届けします。

本作はTriumph Studiosが開発し、Paradox InteractiveによってSteamおよび海外PS4/Xbox Oneで8月7日に配信されました。『Age of Wonders(以下『AoW』)』シリーズ第1作目は1999年に登場し、以降『AoW2:The Wizard's Throne』『AoW:Shadow Magic』『AoW3』が発売されてきました。本作はシリーズ第5作目に当たります。4Xタイプのストラテジーゲームで、プレイヤーは領土の拡張や技術開発を行い、国を発展させてライバルたちに打ち勝つのが目的です。

『Age of Wonders: Planetfall』のトレイラー

『AoW3』までは魔法の飛び交うファンタジー世界を舞台としてきましたが、本作からはSF世界が舞台となります。これまでのシリーズをプレイしてきた筆者にとっては「なぜ急にSF」と思いましたが、大航海時代を舞台にしていた4Xストラテジー『アノ』シリーズが5作目『アノ2070』で突然SFになった例もあります(本作もシリーズ5作目ですね)。欧米圏でのSF人気は根強いものがあるので、新規ユーザー獲得にひと役買いそうな本作。タイトル画面もこれまでの『AoW』とは別物で、ハードコアなSFといった様子です。いったいどんなゲームに仕上がっているのか。さっそくプレイしていきましょう。

未知の惑星に降り立つ



Steamのストアページの表記では日本語サポートされているとのことですが、初回起動時は英語になっています。ランチャーの「ゲーム設定」の言語から「Nihongo(「Japanese」ではない)」を選びましょう。変に日本人に配慮した表記になっていたため、最初は「日本語がない」と思ってしまいました。


とりあえずチュートリアルからプレイ。荒くれ者揃いの「ヴァンガード」という種族のコマンダー、ジャック・ゲルダ―です。本作には6つの種族があり、他にはサイボーグ種族の「アセンブリ」、バイオエンジニアニングに長けた猛獣使いの「アマゾン」、採鉱や爆発物を扱うのを得意とする「ディバー」(ファンタジー世界で言うとドワーフ的なポジションかと)、隠密行動に優れた「シンジケート」(忍者的な種族ですね)、人口増加の速い昆虫系種族の「キル・コ」がいます。


小さな惑星から救難信号を受け取ったジャックは、宇宙船を着陸させてコロニーを設置。自立型AIに周辺をスキャンさせ、バイオドームを発見しました。しかし生存者の反応はありません。ここでクエストが発生し、確認のためにバイオドームへ向かうことになりました。


部隊を選択し、目的地を右クリックすれば、移動力の許すかぎりヘクスマップを進むことができます。1部隊には最大6ユニットを編入可能。部隊をクリックすると、どんなユニットが配属されているかが画面下部に表示されます。ジャックの部隊はジャック自身とアサルトバイク(騎兵的なユニット)が1、ヴァンガード・トルーパー(歩兵的なユニット)が4です。


画面下部に並ぶユニットアイコンを左クリックすると、さらに詳細を見ることができます。ここに書かれているフレーバーテキストが結構面白く、本作の世界観を理解することができるので、新ユニットを使うときにはチェックするといいでしょう。


ジャックのように名前のあるユニットは「コマンダー」と呼ばれ、他の量型ユニットとは一線を画します。部隊全体にバフをかけたり、経験値を獲得することでレベルアップし様々なスキルを手に入れることができます。また武器の変更も可能。上手く育てていきましょう。同様な能力を持つ「ヒーロー」というユニットもありますが、「コマンダー」は戦闘で倒れてもロストせず、コロニー本部から復帰するのに対し、ヒーローはこの限りではありません。


ジャックの部隊はバイオドームへ向かって移動しました。その一方で、本拠地であるコロニーを発展させることも忘れてはいけません。コロニーではユニットの生産や、様々な建造物を造ることができます。コロニーの名前も変更できるので、覚えやすいように「ゲムスパ」にしました。

コロニーの生産力を上げる「中央複製工場」(生産力+15)を造るクエストが発生しましたので、これをこなします。現在、コロニーは1ターンにつき85の生産力を産出します。中央複製工場は生産力100必要なので、完成まで2ターンかかります。このあたりの仕組みは『シヴィライゼーション(以下『Civ』)』シリーズなどの4Xストラテジーと同じですね。コロニーは他にも「食料・エネルギー・知識」を毎ターン産出します。


できることがなくなったので次のターンへ。2ターン目では研究についてのチュートリアルが入ります。4Xストラテジーでお馴染みのテックツリーが登場。研究分野は「軍事」と「社会」に大きく分かれおり、それぞれで研究を行うことができます(合わせて2つ研究可能)。研究にはコロニーの産出する「知識」が必要になります。

「社会」の「辺境設備」技術では、新たなコロニーを設置できるユニット「コロナイザー」が生産可能になります。4Xストラテジーは、いわゆる「都市出し」を積極的にしていった方が国全体の出力が上がるので、これを早めに取っておきます。「軍事」の方はユニットを回復できる「ナノマシン支援」技術を選択します。

戦闘開始!



バイオドームに到着したジャック。残念ながら生存者はいませんでした。代わりに野生生物が中に生息しているようです。これらを倒し、バイオドームを奪還しましょう。


敵のいるマスに踏み込むことで戦闘を開始することができます。戦う前に互いのユニットと、総合的な戦力を数値化したものが表示されます。こちらの方が数でも戦力でも上ですね。ちなみに戦力の数値はあくまで目安なので、相手より低くても戦い方次第で勝てる場合もあります。


戦闘が始まると局地マップに移行し、部隊にいるユニットすべてで戦うことができます。ユニットにはそれぞれアクションポイントがあり、移動や攻撃などをすることで消費されます。アクションポイントが無くなれば行動終了。ターン制なので交互に行動することになります。


ジャックを遮蔽物の近くに移動させます。遮蔽物が敵との間にあると、敵の攻撃を受けずに済みます。また敵の使うアビリティにもかかりにくくなるので、できるだけ遮蔽物のそばで戦うのがいいでしょう。


他のユニットもすべて遮蔽物のそばに移動。敵との距離があるので射撃を仕掛けることはできませんが、アクションポイントが残っているので「防御モード」を使いましょう。敵の攻撃の命中率が25%下がります。やることがなくなったのでターン終了。敵を待ち伏せます。


敵の行動ですが、突っ込んでくることはなく、向こうも遮蔽物の後ろで待機。このあたりはAIがしっかりしていますね。向こうは守備側なので、無理に戦う必要もないですしね。


相手に近づくため、敵が陣取る拠点の正面に部隊を移動させます。ここからじわじわ前進していきましょう。なんだか『AoW』というより『XCOM』をプレイしているような感じになってきました。


敵のターン。敵ユニットの移動力が思ったよりあり、突出したユニットが側面攻撃を受けてしまいました。本作では正面以外からの攻撃を受けるとダメージが大きくなります。敵2体からの攻撃を受けて瀕死になってしまったので、いったん下がらせましょう。


敵が拠点から出てきてくれたので、囲んで倒してしまいましょう。ジャックとヴァンガード・トルーパーたちで射撃をしていきます。案外硬い。


倒しきれなかった敵遠距離攻撃ユニットのメガビートル(幼虫)が前進してきて、先ほど後方待機させたヴァンガード・トルーパーを射撃。残りわずかなライフを削られてダウンしました。ライフの少ないユニットをきっちり狙ってきますね。


しかしメガビートルも瀕死だったので、ジャックの射撃で撃破。初戦でユニット1体を失ったのはちょっと痛かったですが、これで戦闘勝利です。

領土を拡大しよう!



次は制圧したバイオドームを、コロニーの領土内に取り込みます。画像の赤い線が現在の領土ですが、バイオドームの位置までは広がっていません。領土拡大のためには、現在研究中のコロナイザーで新たなコロニーを設立するか、セクターを併合して管轄区にする方法があります。


本作では、マップは「セクター」という区域に分割され、これを奪い合う形でゲームが進行します。セクターごとに特徴があり、例えば現在併合しようとしているセクターは「菌性居住環境」です。併合やコロニー設立などはセクターの中心地で行うことができます。自領土にすることによって、そのセクターの資源などを利用可能になります。


バイオドームの北東でヴァンガード軍の信号を感知。今度こそ生き残りがいるのでしょうか。さっそくジャックを向かわせましょう。


セクターの併合は1ターンで完了。食料生産に対してボーナスのあるセクターなので、食糧を増やすために農業開発を行います。ジャックは引き続き信号が検知された場所への移動。目的地のそばに部隊が見えますね。


目的地のそばの部隊は、ヴァンガード軍のダイコ・ジアン。居住区を敵に襲われたので、取り返すのに手を貸してほしいとのことです。


それぞれのユニットには、様々なアビリティを付与するオプションを装備できます。虫には炎が有効そうなので「焼却モジュール」をジャックに装備させてみましょう。


敵へ攻撃を仕掛けます。戦闘には隣接する部隊も参加させられますので、ダイコの部隊にも手伝ってもらいましょう。これだけの人数がいれば問題ないかと。


敵部隊に2方向からの挟み撃ち。戦闘では2ターン目から特殊作戦を実行することができます。味方のデバフを除去したり、敵にレーザーで攻撃したりなど、様々な効果があります。


戦いは3ターンで勝利。助けたお礼としてコロナイザーを入手しました。さっそく新しいコロニー「シク・ポックトン」を設立します。次は、さらに北東の「外次元観測センター」セクターも併合。するとAIから「惑星が3日以内に異常現象に飲み込まれる」との報告が入りました。


来たばかりなのに、惑星を脱出しなければならなくなったジャック。ダイコとともに全軍を惑星から撤退させます。ここでチュートリアルクリアになり、引き続きキャンペーンモードが始まります。


キャンペーンモードではヴァンガード以外の種族でプレイすることもできます。前述したようにそれぞれの種族には特徴があるので、種族ごとにプレイ感覚やストーリーも違います。画像の「キル・コ」は人類に抑圧され、奴隷となっていた種族。その束縛から解放され、新たな帝国を築こうとしています。ぜひあなたの力で勝利に導いてやってください。

中毒性のある4Xストラテジー


ドワーフっぽい種族「ディバー」。SF世界ながらファンタジーっぽさがあります。

本作はこれまでの『AoW』シリーズとは世界観が違うため戸惑うことも多いですが、大まかなシステムは『AoW3』を引き継いでいるので、前作のプレイ経験があれば特に問題なくプレイできるかと思います(それでもSF化したテックツリーやユニットへの対応には少し時間がかかると思いますが)。それぞれの種族でのプレイ感覚が違うので、ゲームのリプレイ性が高いのもいいですね。種族に特徴のあるファンタジー4X『Endless Legend』が好きな方にもオススメです。


「キャンペーンはダルい」という人は、いきなりシナリオモードから始めてしまうのもいいでしょう。惑星の大きさやタイプ、プレイヤー数、勝利条件などを自分で決めてプレイすることができます(「詳細設定」で細かい設定が可能)。『シヴィライゼーション』シリーズファンはここからプレイしてしまった方が馴染みやすいかもしれません。


コマンダーのカスタマイズやMod導入もデフォルトでできるので、かゆいところに手が届く作りになっています。正直なところ、最初にプレイしたときは覚えることが多くてちょっと微妙な感じだったのですが、分かってくると中毒性が増してきます。世界観もSFとファンタジーが混ざったような感じなので、「コテコテのSFはどうも……」という人も大丈夫かと(このあたりは趣味の問題ですが)。『AoW』シリーズで新たな展開を見せた本作、今後の動向に注目したいと思います。

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■筆者紹介:渡辺仙州 主に中国の歴史ものを書いている作家。母は台湾人。人生の大半を中国と台湾で過ごす。中国の国立大学で9年間講師を勤め、現在台湾在住。シミュレーションゲーム・ボードゲーム好きで、ブログ「マイナーな戦略ゲーム研究所」を運営中。著書に「三国志」「封神演義」「封魔鬼譚」(偕成社)、「文学少年と運命の書」(ポプラ社)、「三国志博奕伝」(文春文庫)など。Twitterはこちら
《渡辺仙州》

歴史・シミュ・ボドゲ好き 渡辺仙州

主に中国ものを書いている作家。人生の理念は「知られていない面白いもの」を発掘・提供すること。歴史・シミュレーションゲーム・ボードゲーム好きで、「マイナーゲーム.com」「マイナーゲームTV」を運営中。著書に「三国志」「封神演義」「西遊記」「封魔鬼譚」(偕成社)、「文学少年と運命の書」「天邪鬼な皇子と唐の黒猫」(ポプラ社)、「三国志博奕伝」(文春文庫)など。

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