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最高の難易度と西部劇!13年ぶりシリーズ新作『Desperados III』【爆速プレイレポ】

発売からなるべく早いプレイレポートをお届けする爆速プレイレポ。今回は西部劇を舞台にしたストラテジー最新作『Desperados III』です。

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最高の難易度と西部劇!13年ぶりシリーズ新作『Desperados III』【爆速プレイレポ】
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最新ゲームが毎日大量にリリースされる昨今。メーカーやストアのゲーム紹介だけでは「どんなゲームかわからない!」とお嘆きのGame*Spark読者も多いのではないでしょうか。そこで“なるべく早く”ゲームの生の内容をお届けするのが本企画「爆速プレイレポ」となります。

今回は2020年6月17日にTHQ NordicとMimimi GamesよりPC/Xbox One/海外PS4向けにリリースされた『Desperados III』について生の内容をお届けしたいと思います。



『Desperados III』とは


本作は、西部開拓時代を舞台にしたストラテジーシリーズの最新作。THQ Nordic(当時Nordic Games)が2013年にAtariからライセンスを買い上げ、『Shadow Tactics: Blades of the Shogun』などで知られるドイツのデベロッパーMimimi Gamesが開発を担当した13年ぶりのシリーズ新作となります。


本作の舞台は1870年代のアメリカ西部地方。第1作『Desperados: Wanted Dead or Alive』よりも過去のストーリーとなり、シリーズの主人公である「ジョン・クーパー」の起源をたどる物語が明らかになります。

本作のステージは悪党どもが支配している寂れた町や結婚式を控えた豪邸、牧場の防衛戦など、非常に西部劇らしさもありバラエティ豊か。すべてのステージにはそれぞれのギミックがあり、正攻法以外にも意外な攻略法が色々と隠されています。

『Desperados III』の実内容に迫る!


物語は主人公ジョン・クーパーの幼少時代の回想を体験する形式のチュートリアルから始まります。ここで投げナイフの名手である父親を助けながら移動方法やスキルを使った敵の気の引き方や地形利用、殺した敵の隠蔽方法などゲームの基本となる部分をじっくりと学ぶことが可能です。ある程度マップを進み目的地についたところで回想は終了し、舞台はガンマンとなったクーパーの時代へ。ここからが本編の始まりです。


悪党どもの妨害によって停車させられた列車に乗り込んでいたクーパー。彼は自らの目的を果たすために騒動の解決に乗り出します。途中出会った列車の用心棒であるガンマンであり医者の「マッコイ」と協力し、列車の先端部にいる女ガンマン「ビッグ・アン」の排除とトンネルを防ぐ瓦礫の撤去を目指します。





敵との戦力差は20倍から50倍!不利を覆す戦術を編み出せ!


本作は敵のガンマンも常に何らかの行動を起こしており、こちらが行動に合わせて対応するリアルタイムストラテジーです。彼らはそれぞれ巡回する、作業している、サボっているなどの行動をしており、こちらが介入しない限りその行動を変えることはありません。そのため、プレイヤーは見つからない位置で待機することで彼らの動きを分析し、次の行動を考えることが可能です。ちなみにノーマル難易度でも敵味方の戦力差が激しく、最初のステージの時点から敵45人ほどに対し、味方は主人公含め2人のみ。このような戦力差が続くので、本作では真正面から戦ってもほぼ勝ち目がありません。

どのエリアも敵だらけです

リザルト画面で敵の数が確認できます。
先のステージでは100人を軽く超えます。

また、本作の特徴的な機能として「対決モード」というのがあります。これはマップ内の時間を止めてプレイヤーの行動予約を行うもの。クーパーひとりの序盤ではあまり意味はありませんが、仲間との行動時に強力な効果を発揮し「仲間と同時に視界をカバーしてる敵を倒す」「片方が敵をひきつけて片方がスイッチを起動する」のような戦術も使用可能です。もちろん派手に「全員で銃をぶっぱなす」こともできます。

なお、「対決モード」を含めて本作は行動結果が想定通りにいかずに敵に見つかることが何度も起こります。そのため、ゲーム内にはすぐに起動できるクイックセーブ(F5)とクイックロード(F8)ボタンがあります。これは本作の大切な機能として用意されており、セーブから1分以上経った場合に「最終セーブ:◯分◯秒前」という表示が画面に出るほどの重要さです。


クイックセーブはとても大事。
オプションで表示しないようにも変更可能です。

ステージクリア後には全体マップでタイムライン式の行動が確認可能で、スキルの使用やクイックセーブの場所までがしっかりと記録されています。リプレイは個別に保存も可能で、各ステージに存在する「15分以内にクリア」や「ダイナマイトを使って10人殺す」などのミッションを達成するためのステージ攻略のヒントに用いることも可能です。



マップを制するものは戦場を制する!


本作の重要な要素に「ビューコーン」があります。これは敵やNPCの可視範囲をわかりやすくしたもので、状況や距離によってはっきり見えている状態の「緑色」と遠い場所を見ている「縞状」で表示しています。「縞状」のエリアであればプレイヤーはしゃがみ状態ならば見つかることはありません。なお、プレイヤーは隠れられる茂みや扉に入ることで、相手の視界から逃れることが可能です。


敵に見つかった状態が続くことで「ビューコーン」の警戒ゲージが上がっていき、最高になることで発見状態になります。この状態だと詰め所から敵の増援が現れる、警戒を解かない敵が現れるなどのデメリットがあるため、なるべくは発見状態を回避することが重要です。ゲージが最高になる前に視界を切ることができれば相手は警戒状態を解くため、どんなときでも隠れ場所を探していくのは重要です。

マップ内の敵は基本的にお互いの視界をカバーするような場所にいることが多く、ただ倒すだけでは間違いなく気付かれてしまいます。また、巡回する敵は仲間が消えた場合怪しむ傾向があり、場合によっては周囲を警戒することも。そのため、プレイヤーは排除した敵を持ち運び、茂みなどの安全な場所へ隠す必要があります。茂みなどに入れた死体は完全にステージから消えるため、二度と見つかることはありません。



こういった敵の行動パターンと「ビューコーン」を基に、いかにして目的を遂行するかがステージクリアのための重要な戦略となります。基本的にはステルスで行動し、逃れられない敵がいる場合はキャラクターのスキルを駆使して排除や無力化を行わなければなりません。もちろん西部劇なので銃を撃つこともできるのですが、下手に使用すると音で敵の増援を呼び寄せる結果になってしまいます。また、どのステージも敵の数は非常に多いため、拾える弾薬をあわせても銃のみで殲滅することは不可能です。

マップはいつでも回転可能。
通常視点では見えない場所に貴重な弾薬が隠されてることも。

また、ステージ内には「地形やギミックを利用した攻撃」があり、事故で死んだ人間に関してほかのNPCが不審に思うことはありません。例えば敵が通りがかった馬を驚かせて蹴飛ばさせる、崩れ落ちそうな岩を落として殺す、度を越した酒飲みのウイスキーに混ぜものをするなど。これらはマップのNPCの会話や、クーパーと仲間たちの会話でヒントとして獲得可能です。大きな効果がある上に怪しまれない環境キルは積極的に狙っていきたい部分です。


教会の鐘が落ちる恐ろしい事故ですね。


お酒は楽しく適量を。
あと毒が入ったのを飲まないこと。

揃えば最強!個性豊かな5人の戦士たち!


本作は基本的に多勢に無勢。すべてのステージが正面から挑めば簡単にやられてしまうような危険なものです。いかにして敵の数を削っていくのかが重要になり、そのために大切になるのがクーパーを含む5人の使用可能キャラクターによる「スキル」の存在です。

主人公「クーパー」は非常に優れたバランス型で、二丁拳銃による同時射撃「デュアルショット」のほか、音で敵の視界を引きつける「偽コイン」、音を立てずに敵を殺せる「ナイフ投げ」のスキルをもっています。「ナイフ投げ」は特に優秀で、他の敵に感知されない浮いた状態の敵であればほぼ確実に安全な排除を狙えます。また、泳いだりやツタを登るなど、マップ上のほぼすべての地形を利用可能です。


最初の仲間である「マッコイ」は狙撃銃を使い離れた場所の相手や敵のスナイパーの排除には最適。拾った相手の目を潰すガスを出すカバンや範囲内の敵をスタンさせるガス瓶などのスキルを持ち、状況に応じた戦略が立てやすいキャラクター。ただし、非力なためツタなどの利用ができないほか、死体などを運ぶスピードも早くありません。


主人公の相棒である「ヘクター」は強力な範囲射撃を使用する大柄な男。罠を仕掛けて口笛で呼び寄せるというテクニカルなスキルコンボを持ち、自慢の怪力で強力な敵を一発で倒せます。また、怪力の彼は死体を2つまで同時に持つことができ、また速度も遅くならないという本作において強力無比な能力をもっています。


変装が得意な美女「ケイト」は、男性キャラクターの誘惑が得意なキャラクター。敵の視線を釘付けにしたり場所を移動させるなど、男性相手であれば本作で最高の視線コントロール能力を持っているキャラクターです。戦闘時には近接で相手を殺せないという弱点はありますが、いざというときは小型拳銃で対抗することも可能です。


怪しげな女性「イザベル」は相手の生命は行動を操る事が可能なキャラクター。猫を使って相手の視線をそらすなど、何かと強力な能力を有しているのですが魔術を使うには自分の体力を消費する必要があります。


この5人のスキルを上手に組み合わせていかに不利な状況を覆すのかが本作の醍醐味です。「ケイト」と「クーパー」の組み合わせは強力で「ケイトが相手を誘導する→安全な場所で投げナイフでサイレントキル」ができる場面はかなり多めです。ほかにも口笛で集めてガス瓶で一網打尽などの運用も強力です。

ケイトの誘惑は効く相手になら非常に強力



ここまで紹介してきた『Desperados III』。初代『Desperados: Wanted Dead or Alive』の雰囲気を醸し出しつつ、非常に遊びやすく現代的に作り直した作品だというのを感じます。ミッションやストーリーなども映画やドラマのようなお約束満載でワクワクする西部劇が楽しめます。



イベントシーンの演出が映画的で非常にワクワクします。

クイックセーブ/ロードが推奨されるほどに高めの難易度は、ゲームに慣れるまでに時間がかかってしまうかも知れません。しかしプレイしていてよほどのことがない限り詰まることはなく、根気よくさまざまな行動を試すことでいつかは必ず答えが見つかるゲームデザインとなっています。試行錯誤の果てにスキルや「対決モード」を駆使して、想定した通りの戦術が完成する快感はほかではなかなか得難いものです。

シリーズのファンはもちろん、じっくりと考え、試行錯誤を繰り返すゲームを遊びたい方、そしてもちろん西部劇ファンにもオススメの作品です。

機関銃撃ち放題は男の子のロマン


タイトル:Desperados III
対応機種:PC(Steam/GOG.com/Epic Gamesストア)/Xbox One/海外PS4(国内PS4は後日発売)
記事におけるプレイ機種:PC
発売日:2020年6月17日
記事執筆時の著者プレイ時間:12時間
価格:6,200円



《Mr.Katoh》

酒と雑学をこよなく愛するゲーマー Mr.Katoh

サイドクエストに手を染めて本編がなかなか進まない系。ゲーマー幼少時から親の蔵書の影響でオカルト・都市伝説系に強い興味を持つほか、大学で民俗学を学ぶ。ライター活動以前にはリカーショップ店長経験があり、酒にも詳しい。好きなゲームジャンルはサバイバル、経営シミュレーション、育成シミュレーション、野球ゲームなど。日々のニュース記事だけでなく、ゲームのレビューや趣味や経歴を活かした特集記事なども掲載中。

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