巨大生物誘導ドライブゲーム『Titan Chaser』―『ワンダと巨像』からも影響された作品は、当初ドライブしながら音楽が聞けるだけだった【開発者インタビュー】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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巨大生物誘導ドライブゲーム『Titan Chaser』―『ワンダと巨像』からも影響された作品は、当初ドライブしながら音楽が聞けるだけだった【開発者インタビュー】

もし本当に巨大生物が現れたら、私たちは平和的な関係を築けるのでしょうか…

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巨大生物誘導ドライブゲーム『Titan Chaser』―『ワンダと巨像』からも影響された作品は、当初ドライブしながら音楽が聞けるだけだった【開発者インタビュー】
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気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Stas Shostak氏開発、PC/Linux向けに2月24日に正式リリースされた巨大生物誘導ドライブゲーム『Titan Chaser』開発者へのミニインタビューをお届けします。

本作は、巨大なクリーチャーをクルマのライトで誘導し逃してあげるゲーム。体力やダメージ、時間制限のような概念はなく、ゲーム内のラジオを聴きながらのんびり霧の中をドライブをするという楽しみ方も。記事執筆時点では日本語未対応です。

『Titan Chaser』は、520円(3月3日までは10%オフの468円)で配信中





――まずは自己紹介をお願いします。

Stas Shostak氏(以下Stas)こんにちは!ウクライナのインディーゲーム開発者、Stas Shostakです。本作は私の作った5作目のゲームで、2015年にインディーゲーム開発を始めて以来、一番成功した作品になります。私は新鮮で個性的なアイデアを使った比較的小さなゲームを作っていますので、もし私の作るゲームに興味がございましたら、Twitterをフォローしていただけると嬉しいです。開発中のゲームやプロトタイプのgifや動画を載せていますよ。

――本作の開発はいつどのようにして始まったのでしょうか?

Stas5年間で4本のゲームを作ってきましたが、そのほとんどが完全なる失敗作か開発費をギリギリ回収できる程度でした。そのため、私はミュージックビデオを作り始め、動画制作をメインの仕事とし、ゲーム開発は趣味にしようと思っていたのです。しかし昨年3月にウクライナで新型コロナが広がり始めると、ロックダウンが起き、ミュージックビデオを作ろうとするミュージシャンもいなくなってしまいました。そういうわけで、もう一回ゲーム開発に挑戦してみようと思ったのです。

私の彼女がやっているKrapka;KOMAというエレクトロニック・デュオが、「隔離ビート」なるものを作り始めたので、インタラクティブに2人の音楽を楽しめるプレイヤーを作ろうと決めました。当初はただ目的もなくドライブをしながら2人の曲が聞けるというものだったのですが、なぜか巨大なクリーチャーを登場させてはどうかと思い立ち、それからすぐに本作のアイデアが形作られていったのです。


――本作の特徴を教えてください。

Stasおそらく、プレイヤーの皆さんが本作をプレイする一番の理由は、戦ったり逃げ回ったりすることなく、巨大なクリーチャーと交流ができるということでしょう。他の理由としては、リラックスできるものの少し不安になる、霧のかかった環境というビジュアルスタイルかもしれません。それに、本作では目的もなく、ゲームから強制されることもなく、ドライブをすることもできますよ。

――本作が影響を受けた作品はありますか?

Stasたくさんの映画、ドラマ、ゲームからインスピレーションを受けました。巨人を誘導するという当初のアイデアは、ノルウェー映画「トロール・ハンター」からのものです。本作の雰囲気や世界観は、シモン・ストーレンハーグや彼のアートブックが原作のドラマ「ザ・ループ TALES FROM THE LOOP」から影響を受けています。クルマでできることや運転については、『Jalopy』から影響を受けていますが、燃料の管理やプレイヤーが色々と考えなくてはいけない部分は排除しています。あとおわかりかとは思いますが、『ワンダと巨像』からも影響を受けています。でもあの巨像を倒す時って、すごく罪悪感があるんですよね…。

――本作の日本語対応予定はありますか?有志翻訳は可能でしょうか?

Stas日本語にはぜひ対応させたいと思っています。しかし本作にはテキストも多く、プロのローカライズを行う予算はありません。ですので、ボランティアの方と一緒に作業ができると嬉しいです。興味がございましたら、ぜひメールでご連絡ください。

――新型コロナウイルスによる開発への影響はありましたか?

Stas正直、先にも述べたように、新型コロナウイルス感染症の拡大がなければ私は今頃低予算のミュージックビデオを作っていたでしょう。それに、ロックダウンや隔離によって本作の寂しい雰囲気が影響を受けたということもあります。2020年5月に本作の早期アクセスをローンチすると、多くの人たちには喜んでもらえたようです。また、新型コロナとロックダウンのおかげで、気が散ることなく自宅で本作の開発に打ち込めたということもあり、ちょっと感謝している面もあります。過去7年間、私は自宅から仕事をしていますが、この1年はほぼ缶詰めだったので、とても生産性が上がりました。

――本作の配信や収益化はしても大丈夫でしょうか?

Stasはい、もちろんです!たくさんの人に本作を知ってほしいですし、ストリーマーの方がお金を稼ぎつつ私のゲームのプロモーションをしてくれるというのもすごく良いと思います。

――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。

Stas「怪獣」というアイデアは日本で生まれ、欧米に広がりましたので、本作は日本文化とそれが世界に与えた影響のおかげで作ることができたと言えます。本作において、「怪獣」を良い意味で活かせていると良いのですが!私と同様、巨大なクリーチャーを殺すのではなく助けたいというプレイヤーは日本にもいるかと思います。私の作った小さくて変なゲームを楽しんでいただけると嬉しいです。

――ありがとうございました。



◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後インディーデベロッパーメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に400を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。

※UPDATE(2021/2/28 14:22):記事タイトルの作品名に誤りがありましたので修正しました。

《Chandler》
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