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ローグライクアクション『Dreamscaper』―3人で開発したが、準AAA級と言えるほどのクオリティを実現していると自負【開発者インタビュー】

インディーゲームもどんどんクオリティが上がっていきます。

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ローグライクアクション『Dreamscaper』―3人で開発したが、準AAA級と言えるほどのクオリティを実現していると自負【開発者インタビュー】
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気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Afterburner Studios開発、PC/スイッチ向けに8月6日に正式リリースされたローグライクアクション『Dreamscaper』開発者へのミニインタビューをお届けします。

本作は「現実の世界」と「夢の世界」を行き来しながら、無限の戦いに挑むローグライクアクション。夜は潜在意識の奥深くに入り込み、刻々と変化する悪夢と戦わなければなりません。夢の中に散りばめられたアイテムやスキルを集めて、待ち受ける多くの試練に立ち向かいます。昼はレッドヘイブンの街を巡って、住人達との絆を深めることが重要に。信頼関係を築くことで様々なアップグレードをアンロックでき、より強い自分になって再び訪れる夢との戦いに備えます。日本語にも対応済み。

『Dreamscaper』は、2,570円で配信中


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?

Ian Cofino氏(以下Ian)Ian Cofinoです。Robert TaylorとPaul Svobodaと一緒にAfterburner Studiosを立ち上げました。私は本作において、デザイン、アニメーション、VFX、UIを担当しています。

一番好きなゲームは…選ぶのが難しいですね!最も影響を受けたゲームシリーズということでしたら、『ファイナルファンタジー』と『ストリートファイター』です。最近のゲームでは、『ゴッド・オブ・ウォー(2018)』がお気に入りです。

――本作の開発はなぜ始まったのでしょうか?

Ian2015年、『SOS』と言うサバイバルマルチプレイヤーシューターを作っていた時、RobertとPaulに出会いました。このプロジェクトは結局頓挫してしまい、2018年の夏、私たちは全員その会社を退社したのです。

当時、私たちはAAAスタジオで仕事をしてきたということもあり、ゲーム業界に幻滅していました。完全に燃え尽きており、何か変化が必要だったのです。3人で話をしてみると、私たちは似た価値観を共有しつつ、お互いを補い合うようなスキルを持っていることがわかりました。私たちはまず2~3ヶ月かけて、自分たちが本当に遊んでみたい、もっと個人的な物語を描くプロトタイプを作ってみようと決めました。こうして本作が生まれたのです。

――本作の特徴を教えてください。

Ianいくつかポイントを挙げさせていただきます。

クオリティ:とても小さな開発チームでありながら、準AAA級と言えるほどの高いクオリティを実現していると自負しております。多くのインディータイトルは本作ほどのレベルではありませんし、小さなチームだからこそ作業も早く、洗練されたものをお届けできたと思っています。

世界:本作で一つ革新的なものがあるとしたら、それは本作の世界でしょう。根幹となる設定からテーマ、そしてPaulが創り出した素晴らしいアートまで、プレイヤーの皆さんの心をすぐに掴んで離さない、個性的な世界を創り上げました。本作はバトルに重点を置いたゲームでありながらも、現実的なキャラクターたちが見覚えのあるような場所を舞台に戦います。私たちは、ストーリーとゲームプレイのハーモニーが大切だと思っており、それが感情に訴えかけるゲームに繋がると思っています。

フィードバック&コミュニティ:私たちはコミュニティの声にしっかりと耳を傾け、共に開発することができたことを誇りに思っています。開発サイクルの中で彼らのフィードバックに応えることで、より良いゲームにすることができただけでなく、プレイヤーの皆さんとの強固な関係も築くことができました。これからも、プレイヤーの皆さんの期待以上を目指していきたいと思っています。

――本作はどんな人にプレイしてもらいたいですか?

Ianできるだけ多くの人に遊んでもらいたいですね!本作は難度の高いアクションローグライクですが、できるだけ多くの人に楽しんでもらえるように調整を行なっています。ローグライクというジャンルが発展するのは私たちにとって重要なことです。私たちが好きなジャンルであるということもありますし、まだこのジャンルを遊んだことがないというプレイヤーも数多くいるからです。ゲームに慣れている人もそうでない人も、幅広い人に本作を楽しんでもらいたいですね。

――本作が影響を受けた作品はありますか?

Ianたくさんあります!『The Binding of Isaac』『Dead Cells』『Hades』からは探索、ルート、メタゲームという部分で影響を受けました。バトルという部分では『ゴッド・オブ・ウォー』『デビルメイクライ』そしていくつかの格闘ゲームを参考にしています。

また、キャシディが夢の中で見つけるアイテムは、ヨーヨーや巨大なファンタジーな剣など、私たちが様々な場所で見てきたものから得たインスピレーションから生まれました。

――新型コロナウイルスによる開発への影響はありましたか?

Ian幸運にも、それほどありませんでした。私たちは以前から完全にリモートで活動しているスタジオで、これにはいくつか理由があります。まず、デビュー作を開発しているインディー開発者の私たちにとって、オフィスを借りるというのは費用がかかり過ぎるということです。

2つ目に、私たちはカリフォルニア州のベイエリアで出会ったのですが、この物価が高すぎるエリアから離れることができるような柔軟性が必要だと思っていました。Paulはサンフランシスコに留まりましたが、Robertはカナダの東海岸に移り住み、私は今ロンドンに住んでいます。

2018年に本プロジェクトを開始して以来、しっかりとしたコミュニケーションが出来上がっていましたので、リモートワークも円滑にでき、新型コロナが本作の開発やタイムラインに影響を与えることがなかったのは本当に幸運でした。

――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?

Ianもちろんです。本作を配信する姿を見るのは大好きですし、動画もぜひ作ってもらいたいですね!

――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。

Ian本作は私たち3人が情熱を注ぎ込んだプロジェクトです。文化の違いというものは存在しますが、ゲームというのはその橋渡しをしてくれる魔法のような力を持っています。子供の頃は『ファイナルファンタジー』『聖剣伝説2』『魔界塔士Sa・Ga』といった日本のゲームが大好きでしたし、私たちの人生において、これらの作品からたくさんの影響を受けています。私たちが日本のゲームをプレイして感じたワクワク感のようなものを、本作をプレイした日本の方にも感じていただければ嬉しいです。そうすれば、私たちが日本のゲームからいただいたものに恩返しできると思うのです。

本インタビューを読んでいただき、ありがとうございました。本作を遊んでみていただけると嬉しいです。ぜひ感想を聞かせてくださいね!

――ありがとうございました。

◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後インディーデベロッパーメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に400を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。

《Chandler》
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