『キングダムカム・デリバランス II』舞台訪問!大自然を一心に感じられる岩山の上にそびえる巨大なトロスキー城と、中世の生活感をユニークに再現したマレショフ要塞に潜入 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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『キングダムカム・デリバランス II』舞台訪問!大自然を一心に感じられる岩山の上にそびえる巨大なトロスキー城と、中世の生活感をユニークに再現したマレショフ要塞に潜入

『キングダムカム・デリバランス II』の舞台をめぐるツアーに参加。岩山の上にそびえ立つトロスキー城と、実用性と独創性に溢れる中世時代を再現したマレショフ要塞を訪問しました。

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『キングダムカム・デリバランス II』舞台訪問!大自然を一心に感じられる岩山の上にそびえる巨大なトロスキー城と、中世の生活感をユニークに再現したマレショフ要塞に潜入
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3月27日、日本のゲームメディアは『キングダムカム・デリバランス II』の舞台をめぐるツアー「KC:D live」に参加。ツアー2日目では岩山の上にそびえ立つ巨大な砦トロスキー城と、実用性と独創性に溢れる中世時代を再現したマレショフ要塞の2か所を訪問しました。

岩山の上にそびえ立つトロスキー城

トロスキー城は岩山の尾根を活用して建設された巨大な砦。ゲームでは辺り一帯を支配する有力貴族、フォン・ベルゴー卿が居住する城となっており、当初の目的地となっていたほか、馬に乗ってマップを走り回る中でも、この辺りの地域のシンボルとして常に遠く彼方にて見つけることができる立派な城となっていました。

史実のトロスキー城は、「ヴァルテンベルクのチェニェク」という貴族が1370年代に築城した山城。海上から400mの高さにあり、防御に最適な城となっています。

「トロスキー城」とは「壊れた城」という意味で、玄武岩でできた岩山の上に、白い石灰岩でできた特徴的な外観から、築城当初よりもともと壊れかけていたような見た目をしていたためこのように名付けられたといいます。

築城には『キングダムカム・デリバランス』内での通貨に換算すると、約100万グロッシェンほどが必要となったそう。後ほど紹介する、小規模な貴族が住まう、マレショフ要塞の築城費はおそらく5万から20万グロッシェン程度であったことから、建設には非常に高額の費用がかかったことがわかります。やはり材料をここまで運ぶ輸送費を含めた人件費が非常に高かったようです。

見てわかる通り、防御力を重視した城塞であったため正攻法での突破は非常に困難なものとなっており、ゲームにて活躍したヤン・ジシュカ将軍も、史実にて1424年に発生したフス戦争でここまできたものの、山城ならではの高い防御力を突破できなかったとのこと。

突破をするためには、スパイ作戦が必要だったようで、物資をサポートするフリをして城内に忍び込み、火を放つといった工夫などが何度も行われたといいます。

ゲーム内で鍛冶屋が存在していた場所付近。城というと様々な職種の人々が200人ほど住み込みで働いているというイメージを抱かれがちですが、現実は30人程度のトレーニングされた精鋭の人間が様々な職種を兼任し、貴族の生活をサポートしていたようです。

頂上はゲームと同様に現実でも風が強く、そして寒い。風の強さは、ゲーム内にて音などで再現されていたとおりのものでした。なお本城塞は、高度な技術によって造られた、特別なクレーンを使用して築城が行われていたといいます。

頂上から見た景色は、筆者が今まで日本では見たことがない壮大な大自然が広がっていました。言葉や写真ではとても収めきれない、生の目でしか見られない360度剥き出しの圧巻の大自然を味わうことができます。

なお、辺りはボヘミアンパラダイスという侵食された砂岩の塔がぼこぼことそびえる、特殊な地層構造になっています。筆者は近くの森も探索しましたのですが、そこはまるで『キングダムカム・デリバランス』に登場する“何気ない通り道”を彷彿とさせるような、中世から脈々と続く自然の道を感じることができました。

実用性と独創性に溢れた中世時代を再現した城塞、マレショフ要塞

続いて、ゲーム内では主人公のヘンリーが地下通路を潜り込み、囚われの味であったカポン卿を救出したマレショフ要塞に潜入。

史実の本要塞の記録は14世紀に遡ります。もともと、トロスキー城主などと比較しても、ランクの低い村の貴族の要塞でしたが、フス戦争にてヤン・ジシュカ将軍がプラハ軍を破った要塞としてその名が知られることに。本要塞は、2002年に民間に売却されて以後、城主となったオンドジェイ・スラチャーレクさんが、20年間にわたり本要塞の改修工事を行い続けていたといいます。

住むために、観光地とするために、パーティをするために要塞の修理を行い続けていた城主は、本要塞が『キングダムカム・デリバランス』の舞台となったことをきっかけに、マレショフ要塞を含めた辺りの施設を一挙に味わうことができるツアー「KC:D live」の旗振り役となったとのことです。

こちらはゲーム内にてヘンリーが要塞に侵入する際に用いた地下トンネル。現物は脱出口はないため、ワインセラーとして活用されているとのこと。

こちらは木で作られた階段式のタワー。実際のマレショフ要塞については歴史的資料になかったため、同時代に作られた他の要塞の資料を参考に作られたものとなっていますが、日本ではまず見られない、ミシミシと鳴るむき出しの“危険な階段”を気をつけながら昇ることができます。この階段は上部から燃やしたり、壊したりすることも可能となっている簡易的なつくりとなっており、戦いをイメージしながら階段にて景色を楽しむことができます。

こちらは実際に当時の貴族が眠っていた寝室。当時の貴族の身長は現代のチェコ人の平均身長と比較しても非常に低かったため、かなりコンパクトな寝室となっています。

他にも中世ならではのこだわりのファッションや武器や防具を手に取ることもできます。上下にヒモで繋ぐ形式の当時の貴族の衣装や、想像以上にズッシリと重みを感じる防具などを手に取りながら、実際に要塞に住み、戦う生活感を味わうこともできます。

現代でも居住ができることを目的とした本要塞では、実用性を重視したリノベーションを行っており、キッチンや暖炉は中世の様式を保ちながらも使用が可能となっています。

筆者は宿泊できなかったものの、「KC:D live」での宿泊地ともなっており、テントにて、ゲーム内の野営地のような暮らしを楽しめます。テント内は中世時代のバスタブやベッドも用意されており、歴史と実用性を両立させた快適なつくりとなっているとのこと。他にも城内にはパブが併設されており、中世の美味しい食事を楽しむことができます。

筆者も中世の食事を美味しくいただいたのですが、中でもうさぎのお肉の丸焼きは非常にワイルドな味わいであったほか、ケシの実を使用したコラーチは自然味豊かな“独特の甘ったるさ”が感じられ、何度もおかわりをしてしまったほどです。

クラフトビール醸造所も近くに建設されており、『キングダムカム・デリバランス』をイメージした3種のビールを味わうことも可能となっています。

今回は、プラハにいるだけでは絶対に味わうことのできない、大自然を一心に感じることのできるトロスキー城と、中世の生活や戦いの感覚を現代的な実用性を持って楽しむことができる、『キングダムカム・デリバランス』ゆかりの二つの舞台を訪問しました。

この2つの舞台にも訪問することのできるツアー「KC:D live」の詳細は、こちらをご確認ください。


協力:チェコ政府観光局


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ライター:ゆん,編集:TAKAJO

ライター/ ゆん

感性を刺激する美しい作品と、今までにない、異形の作品が好きです。 ゲームそれ自体を伝えるのはもちろんのこと、 海外のゲーム作品を通して、現地の文化を日本に伝えることや、 日本のゲーム作品を取り巻く、現場の空気や熱量を、余すところなく伝えることが目標です。 アニメをみたり、歌ったりもしています。

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編集/いつも腹ペコです TAKAJO

Game*Spark編集部員。『Crusader Kings III』と『Mount & Blade II: Bannerlord』に生活リズムを狂わされ続けています。ちなみに好きな映画は「ダイ・ハード」、好きなアメコミヒーローは「ナイトウィング」です。

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