「The Top Hat Studios Publisher Showcase 2025」や「Humble Games Showcase 2025」など、パブリッシャー企業が自分たちの発売スケジュールを紹介するショーケースも増えてきました。
そこで今回は、ショーケースを眺めるのが大好きな筆者が、発売を期待している注目作を5つ、パブリッシャー別でご紹介します。ぜひとも片端からウィッシュリストに放り込んでいってください!

自分自身を生み出し、協力して危機を乗り切れ! オンリーワンな極限サバイバル『The Alters』from 11 bit studios
まずは、北極での極寒サバイバルコロニーシム『Frostpunk』や、ロシアの修道女が自らの信仰と向き合うADV『INDIKA』などの作品を送り出してきた11 bit studiosから、同社の自主開発作品をご紹介します。

『The Alters』は、とある惑星に不時着したヤン・ドルスキという男を主人公にした基地建設シムです。もっともユニークな特徴は、自分自身の分身である「オルター」を作り出し、作業を分担させていくという点です。鉱山採掘をする自分もいれば、植物学者の自分もいます。
過酷な環境に適応していくために研究開発を続ける必要もあれば、別の道を進んで性格がズレていった仲間(自分)と上手く折り合いをつけていく必要もあります。自分とはいえ他人、他人とはいえ自分なわけです。なんだか頭が痛くなってきますね……。
本作は銃後の生活を題材にしたサバイバルシムである『This War of Mine』のスタッフも参加しています。ハードなコロニーシムを長らく見守ってきた11 bit studiosの新たな挑戦に注目したいですね!

あなたは人ですか? それとも人ではない“何か”ですか? パラノイアホラー『No, I'm not a Human』from CRITICAL REFLEX
配信で大ヒットしたロシアンルーレットゲーム『Buckshot Roulette』や、宇宙船に閉じ込められた男女のADV『Mouthwashing』などを発売してきたCRITICAL REFLEXが、またしてもダークな一本を届けてくれます。
『No, I'm not a Human』はポストアポカリプス世界で来訪者を受け入れるかどうかを迫られるホラーゲームです。開発者はTrioskazで、本作以外に2作ほどSteamに登録されていますが、まだどれも発売されてはいません。

家に閉じこもり、ニュースを観ながら何かを待っている主人公の下に、来訪者たちが次々と現れます。彼らはどことなく不審感を煽るビジュアルをしており、なんだかまともな人には……いや、人間なのかどうかも怪しいです。
まともな人間とそれに擬態した何かを選別するような、いわゆる『Papers, Please』に似たゲーム性になるのでしょうか? とにかく、怖すぎる!

チェーンソー系ほくろ女子がパルクールアクション!『MOTORSLICE』from Top Hat Studios, Inc.
冥界の清掃員を主人公にした探索型2Dアクション『Crypt Custodian』などを発売してきたTop Hat Studiosが装填している次弾は、パルクールアクションゲームのようです。

『MOTORSLICE』は巨大建造物のあいだを駆け抜けるローポリ調のハイスピードアクションゲームです。開発はRegular Studioで、以前に『Togges』というキューブを積み重ねる3Dプラットフォーマーを作っています。
主人公はPという名のチェーンソーを携えた少女。巨大メカとバトルするシーンも圧巻ですが、気になるのはそのビジュアル。ちょっとほくろが多めで、ある種のフェチズムを感じます。ジト目も可愛いうえに、カメラを向けると顔を赤らめてくれます。

「プリンス オブ ペルシャ」と「ミラーズエッジ」シリーズに影響を受けたと公言している通り、かなり縦横無尽に舞い踊れるゲームになりそうです。
ちょっとヘン“T”eコな日常を送る少女が主人公のアドベンチャー『to a T』from Annapurna Interactive
22分間でループする宇宙を舞台にしたオープンワールドパズル『Outer Wilds』や、サイバーパンク世界ではぐれてしまった猫ちゃんが主人公のADV『Stray』など、ハイセンスな作品を世に送り出してきたAnnapurna Interactive。
そんな彼らとタッグを組んだ開発者が『塊魂』や『Wattam』などで知られるゲーム業界屈指の鬼才……高橋慶太氏(スタジオ名「uvula」)です。
『to a T』は、体がTポーズで固まってしまった13歳の女の子が送る日常を、エピソードとミニゲームで綴るADV。

Tポーズのままでは、歯を磨くのも長い歯ブラシを使わなければならず、目を洗うのもご飯を食べるのも一苦労です。そんな彼らの愛くるしくてちょっと大変な日常が少しずつ描かれていくようです。
高橋慶太氏はいつも「何を食べたらそんなものを思いつくんだ!?」と言わざるを得ないようなとんでもないアイデアを生み出してきましたが、今作も非常に注目したい一本です。
ジャパニメーションと3D弾幕が融合! 妖魔を征伐するハイスピードアクション『炎姫』from PLAYISM
国内のパブリッシャーからもひとつ紹介いたしましょう。アニメ化も決まった一人用人狼ゲーム『グノーシア』や、見知らぬお姉さんの喋る言語を解読するADV『7 Days to End with You』などの作品を販売してきたPLAYISM。
彼らがアナウンスしている新作が、ジャパニメーションと3Dアクションが融合した『炎姫』(ほむらひめ)です。開発は台湾のインディーゲームチーム「Crimson Dusk」が行っており、本作が1作目のようです。

アニメ調のイラストで描かれる和風ファンタジーの世界で、妖魔払いである「炎姫」が、5人の強力な妖魔少女を倒していきます。トレーラーを見る限り、弾幕を避ける遊びもあるようで、シューティングファンでも楽しめるかもしれません。
妖魔少女のビジュアルもなかなか可愛らしく、アニメファンにも目配せしている本作。久々に直球な萌えを堪能できそうです。

以上、パブリッシャー別に期待の新作を5本紹介させていただきました。『The Alters』のように自分がいくらいても遊びきれないほど、大量に面白そうなインディーゲームが登場しますね……! 皆さんが期待しているのはどのタイトルでしょうか?