Game*Sparkレビュー:『Cubic Odyssey』広大なボクセル宇宙の大冒険を自由度と遊びやすさを損なうことなく楽しめる | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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Game*Sparkレビュー:『Cubic Odyssey』広大なボクセル宇宙の大冒険を自由度と遊びやすさを損なうことなく楽しめる

宇宙に広がる汚染「赤い闇」の原因を突き止めろ!

連載・特集 Game*Sparkレビュー
Game*Sparkレビュー:『Cubic Odyssey』広大なボクセル宇宙の大冒険を自由度と遊びやすさを損なうことなく楽しめる
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『No Man's Sky』や『Empyrion - Galactic Survival』など、広大な宇宙を旅するゲームにはロマンがあります。まったく違う星系の景色に心を奪われたり、過酷な惑星でサバイバルしたり、異星の人々と交流したりと、そこには心躍る発見も、まだ見ぬピンチも、さまざまな大冒険が待ち受けていることでしょう。

パブリッシャーGaijin Networkは、アメリカを拠点とするゲーム開発スタジオAtypical Gamesの手がけるオープンワールドアドベンチャー『Cubic Odyssey』を、PC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S向けに2025年5月15日リリース予定です。

本作は、ボクセルで描かれる広大なオープンワールド宇宙を舞台にした、クラフトサバイバルアドベンチャー作品。プレイヤーは、宇宙を旅してさまざまな惑星内で採掘やクラフト、探索などを行いながら、世界に広がる脅威の原因を突き止め、取り除くための戦いへと挑むことになります。

本稿では、期待の新作サンドボックス『Cubic Odyssey』のゲームレビューをお届けしていきます。なお、ゲームプレイおよびスクリーンショット撮影はメーカー提供の先行ビルドを使用しています。

宇宙を侵食する「闇」に立ち向かえ!

ゲーム内ではまず、主人公の見た目と特性、そしてワールド設定などのキャラクタークリエイトを行います。ゲームモードは通常のサバイバルのほか、クリエイティブモードも用意されています。

本作の舞台となるのは遥か銀河の彼方。そこは、女王によって平和に統治されていたのですが、ある日銀河の中心に突如現れた「赤い闇」の腐敗の力によって文明の危機を迎えてしまいます。主人公は、女王が派遣した対策部隊の1人として「赤い闇」から世界を取り戻すミッションを遂行することになります。

物語は、主人公の乗った宇宙船がとある惑星に墜落するシーンからスタート。まずはサポートロボットの「QB-1」の指示に従いながら、基本的な操作や採掘、クラフトなどのチュートリアルを行っていきます。これらはすべてメインクエストとして進行するもので、目的地などもしっかり確認可能です。

『Cubic Odyssey』のユニークな部分は、採掘ツールやピストル、作業台などはクラフトしなくてもQB-1にリクエストすれば無償で入手できるという点。惑星内で拠点を作るための最低条件が「作業台」「チェスト」を置くことなので、近くに木が生えていれば、すぐに生活を始めることができるのです。

ゲーム内では、メインクエストを通じて新たなレシピの入手や宇宙船の修理、惑星内の住民との交流、そして「赤い闇」に立ち向かうための方法などを順番に学んでいきます。もちろんクエストを進めずに、自由な探索や戦闘を楽しむのもひとつの遊び方です。

ツール強化のために宇宙巡り

『Cubic Odyssey』は比較的オーソドックスなスタイルで、ボクセル地形を掘り進めながら鉱石を集めたり、敵を倒して素材を入手したりしながら、少しずつツールや装備を強化していく方式です。鉱石はいくつかのティアに分かれていて、上位の鉱石を掘るためにはツールのアップグレードが必要になります。

クラフトは作業台や精錬施設のほか、武器や宇宙船用といった専用の作業台も存在しています。装備の修理やMod装着などにも専用の施設が必要で、上位の施設や既存施設のアップグレードのためには、ティアの高い鉱石や中間素材が必要になります。また、スキルレベルによってクラフトレシピも増えていきます。

各惑星では入手できる鉱石や素材が決まっているため、新しい施設や装備を手に入れるためには別の星への移動は必須です。メインクエストを進めていけば宇宙船も入手可能で、初期の星系であれば自由な探索もできるようになります。宇宙船の操作も直感的で、高速移動も簡単に行えます。

また、主人公の目的である「赤い闇」を打ち倒すためには、古代の知恵を借りる必要もあります。「赤い闇」は宇宙を蝕んでおり、侵食が進んでいる惑星内では恐るべき敵や環境が待ち受けています。多くの惑星には多くの神殿や遺跡が残されているので、それらを解放していくことも大きな目的です。

メインクエストは宇宙を舞台に、さまざまな惑星を訪れることになります。進めていくことで新しい技術を入手できるなどの恩恵もありますが、一方で初期惑星をゆっくり観光する、といった要素はありません。もちろんファストトラベル装置などもあるので、利用しながら色々な惑星を巡ってみましょう。

発見の喜びは宇宙探索の醍醐味

宇宙船を手に入れ、近場の惑星を探索したら、次はいよいよ別の星系への旅が始まります。移動のためには「ワープセル」を消費する必要がありますが、嬉しいことに初期の宇宙船でもワープ可能なので、少しゲームを進めれば、いきなり圧倒的に自由な冒険が始まります。

惑星にはそれぞれ「侵食度」「危険性」「テクノロジー」などが設定されています。また、惑星によっては特殊な鉱石が掘れたり、便利な施設が用意されていることも。危険度が上がれば野生生物や海賊に襲われる危険性もありますが、もし倒されてもお金や装備の耐久を失う程度なので、一攫千金を夢見ることも重要です。

『Cubic Odyssey』では、惑星ごとに植物や土、石などが何種類かあり、それぞれ同カテゴリーの別アイテムとして存在しています。カテゴリーごとに使い道は共通しているのですが、アイテムとしてはそれぞれ枠が必要なので注意が必要です。「このカテゴリーは拾わない」設定もできるので、採掘時などは活用しましょう。

『No Man's Sky』などでもそうですが「名称や個性の違い」を明確にしているのは、惑星ごとの個性を際立たせることに役立っています。インベントリを圧迫する問題も、かなり離れていても宇宙船に保管できる機能があるため、ストレスにはなりません。また、作業台をすぐ呼び出せるので圧縮も簡単です。

惑星ごとの景色の違いも特徴的で、グラフィック面でもかなり力が入っています。特に水の反射や透明度は素晴らしいもので、ホバーバイクで水上を走っているだけで良い気分が味わえます。ボクセル表現も美しいので、お気に入りの地形を見つけて拠点にしたいですね!

なお、筆者は最初の拠点近くに苗を植えて木材を入手しようと目論んだのですが、巨大樹が生えたことで拠点が半分以上飲まれるという現象が発生。これはこれで風情があるので今は共生していますが、最初はアイテム全ロストしたかとドキドキしました(木を掘ったら残っていました)。

この廃墟を拠点にしていました。
この木の中が我が家です。
掘ったら家具は無事!
現在の拠点候補。水が綺麗。

壮大ながら色々と「丁度いい」

壮大な宇宙の危機を巡る冒険を楽しめる『Cubic Odyssey』ですが、探索やクラフトシステムなどは非常にわかりやすく、遊びやすいのが大きな特徴です。ひとつ重要なリソース管理に「エネルギー」があり、生身の際にはあらゆるツールで消費していきます。

エネルギー切れでは各種アクションの効果が弱くなるだけで、まったく行動できないというわけではありません。しかし、海賊などに襲撃される可能性がある中で、スーツのアーマーや銃の効果が薄れるのは致命傷になりかねません。バッテリーは簡単に作れるので、常に複数持っていることがサバイバルの秘訣です。

所有したホバーバイクはいつでも呼び出せます。エネルギーがあれば。

クラフトや強化には複数の鉱石が必須ですが、QB-1には鉱石サーチ機能があるので探すには困りません(鉱石が存在しない惑星もわかる)。惑星にもレベル表示があるので、無理に背伸びをしなければ敵の強さや環境にも十分対応できます。死んだ際のペナルティの軽さも含め、本作は色々な点で「丁度いい」印象があります。

複雑な施設を作らなくても、単純に探索や宇宙飛行することは難しくありません。ただし「赤い闇」から得られる素材も必要になるので、より快適な旅をしたいのであれば、ひたすら惑星を探索し尽くしてできる範囲の強化をしましょう。NPCからクエストをこなしてお金を稼いだり、隠された財宝を探す楽しみもあります。

宇宙ステーション発見!
ワープ画面って素敵ですよね。

基地の範囲内であればチェストや宇宙船からの素材もクラフトに使えたり、細かな部分での遊びやすさも評価点。先行ビルドでは、日本語翻訳に関してはやや気になる部分も多いですが、プレイ自体は十分可能です。

廃墟の建材を回収してるときって一番楽しい。

印象的なボクセル風画面が特徴の『Cubic Odyssey』は、オーソドックスなスタイルのクラフトサバイバルと壮大な宇宙の冒険という、2つの要素が融合したゲームプレイを楽しめます。惑星ごとの個性やアイテムの違いなど、宇宙を冒険している!という感覚もしっかり味わえますし、メインクエストを含めたゲーム性にもしっかりと貢献している印象です。

「赤い闇」への対応やワープなど、ややメインクエストを進めることの比重も大きいですが、自由な探索や戦闘も十分に楽しめます。また、サバイバルモードでの開始時に「オープンアドベンチャー」をオンにすれば、メインクエストの存在しない、より自由なアプローチでのプレイも可能です。製品版ではマルチプレイも楽しめるので、フレンドや仲間と自由に宇宙を救う冒険もできそうですね!

日本語の翻訳精度が完璧なものではなかったり、自由な移動ができるホバーバイクがときにスタックしたり、やや気になる部分も。全体的には操作面やUIもわかりやすく、直感的にもプレイしやすい作品なので、細かな部分が改善を望みます。宇宙冒険ものが好きなゲーマーにはぜひとも遊んでほしい一作です!


Game*Spark レビュー 『Cubic Odyssey』 PC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S 2025年5月15日

ボクセル&宇宙探検ADV!惑星を巡り宇宙を侵食する脅威に立ち向かえ

GOOD

  • 早い段階から宇宙に飛び立てる!宇宙探索の醍醐味を味わえる
  • 自由度の高さと遊びやすさを両立!探索も戦闘もクラフトも便利機能あり

BAD

  • 序盤のエネルギー管理がやや難しい。デメリットは少ないが説明が少ない。

ライター:Mr.Katoh,編集:Akira Horie》

ライター/酒と雑学をこよなく愛するゲーマー Mr.Katoh

サイドクエストに手を染めて本編がなかなか進まない系。ゲーマー幼少時から親の蔵書の影響でオカルト・都市伝説系に強い興味を持つほか、大学で民俗学を学ぶ。ライター活動以前にはリカーショップ店長経験があり、酒にも詳しい。好きなゲームジャンルはサバイバル、経営シミュレーション、育成シミュレーション、野球ゲームなど。日々のニュース記事だけでなく、ゲームのレビューや趣味や経歴を活かした特集記事なども掲載中。

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Akira Horie

編集/『ウィザードリィ外伝 五つの試練』Steam/Nintendo Switch好評発売中! Akira Horie

Game*Spark副編集長。平日日中のニュースデスクおよび料理連載や有志翻訳者連載の基本担当。 2021年版以降の『ウィザードリィ外伝 五つの試練』イード側のディレクターも兼務中。

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