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サービス精神たっぷりの内容に感動!『アパシー』『ONIシリーズ』飯島多紀哉氏のトークショーレポート【インディゲームマーケット5】

サービスたっぷりのトークすぎて惜しくも載せられない内容が多すぎる……!

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サービス精神たっぷりの内容に感動!『アパシー』『ONIシリーズ』飯島多紀哉氏のトークショーレポート【インディゲームマーケット5】
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ゲーム制作・仙台を拠点とするピクセルは、2025年5月18日に宮城県仙台市の太白区文化センターにて「インディゲームマーケット5」を開催しました。

イベントではインディーゲームを中心に、さまざまな作品の展示や試遊、物販のほかトークショーやミニライブなども行われていました。入場無料イベントということもあってか、非常に多彩な層のお客さんがイベントへと参加していて、閉会まで会場は大盛り上がりでした。

本稿では「インディゲームマーケット5」内で行われた、『学校であった怖い話』『アパシー』シリーズなどでお馴染みのゲームクリエイター・飯島多紀哉氏のトークショーイベントの様子をお届けしていきます。


ファンの熱気がすごい!飯島多紀哉氏トークショー

トークショーイベントは会場内のステージ内で行われましたが、壇上と客席の距離が近く、目の前に伝説のゲームを多く手掛けた飯島多紀哉氏(以下、飯島氏)がいるという光景に、思わず感動してしまいました。

今回のトークショーでは特にテーマというものが決められていないということで、飯島氏の自己紹介やこれまでの経歴説明からスタート。大学時代のコーエーテクモゲームス(当時:コーエー)のアルバイトとしてスタートし、やがて独立して製作したゲームなどの経緯などが語られました。

飯島氏は独立後に『抜忍伝説』を制作。1987年に代表作の1つ『ラストハルマゲドン』の大ヒットにより注目を集め、その後も『BURAI』『鬼忍降魔録 ONI』などのオリジナル作品や『機動武闘伝Gガンダム』『るろうに剣心』などの版権作品のゲームにも関わってきました。

飯島氏によれば、これまで製作に携わった作品はなんと100本以上。2025年夏には代表作である『BURAI 上巻』MSX2版がニンテンドースイッチ向けにリリースされることも決定済み(『BURAI 下巻 完結編』も今後発売)で、飯島氏の過去の作品を手軽に遊べるようになります。

『BURAI 上巻』

イベント中は、ファンの方々が飯島氏のトークに大きく頷いたり、メモを取っている姿も。これまで多くの名作を世に送り出した飯島氏のファンによる、素晴らしい熱量を感じられました。

代表作の話もたっぷり!

イベントは、参加者からの質問に答える形で進行していきました。ファンの方々からは『学校であった怖い話』『鬼忍降魔録 ONI』などの作品について紹介してほしい!という質問があり、飯島氏は丁寧に企画から制作経緯などを説明してくれました。

◆『学校であった怖い話』から『アパシー』へ

1995年に発売された『学校であった怖い話』は、今も人気のテキストアドベンチャーゲーム。スーパーファミコン版でも100万文字(文庫本10冊分)のテキスト量で、当時のROM容量に収めるために非常に苦労したこと、独特のグラフィックもその調整を含めるものだったなど、色々な制作秘話が語られました。

お話の中で印象的だったのが制作期間で、飯島氏によれば当時の開発体制では「早く作って早く売る」ことを念頭に、およそ半年間で制作されたとのこと。その中でのシナリオ執筆は4ヶ月かかったということで、ゲームの濃厚なテキストが、いかに集中して作られたのかが感じられました。

同作はその後、プレイステーションで『学校であった怖い話S』として登場。新シナリオ追加や役者の一新(SFC版は制作スタッフだったものを専門の配役へ)、グラフィックの強化を行っています。

『アパシー 鳴神学園七不思議』

同シリーズはそこから『アパシー』シリーズとなり、登場人物や設定を引き継いで現在も展開しています。なお、『アパシー 鳴神学園七不思議』でのテキスト量は360万文字(文庫本36冊分)で、エンディングは650種類以上という大規模なもの。筆者も全てのエンディングを見ることはできていません……!

◆和風RPGを目指した『ONI』シリーズ

トークショー内では、飯島氏が手掛けたRPG『ONI』シリーズについても語られました。『ONI』シリーズはゲームボーイから始まり、その後スーパーファミコン、PlayStationへとシリーズが展開していきました。同シリーズは、元々バンプレストから「RPGを作ってほしい」という依頼から始まったようです。

飯島氏はその企画の中で「和風」の物を作りたいと考え、自身が好きだった「変身忍者 嵐」「妖怪人間ベム」のエッセンスを加えたかったものの、ターゲット層を考慮して大きく設定を変更せざるを得なかったとのこと。当初は「人間になりたいけどなれない」苦悩などを大きく取り上げたかったということです。

『ONI』シリーズはヒット作となりバンプレストから7作品を発売。その後、飯島氏率いるパンドラボックスからプレイステーション向けに発売した『ONI零~復活~』では、元々考えていたダークな雰囲気が強い作品となっています。

ちなみに『ONI』シリーズは元々「残地張」というタイトルだったとのこと。地張は第1作主人公の故郷で、主人公以外全滅したことから“残”、“地張”で命名したということですが、バンプレストから「残」という名前をタイトルに入れたことを怒られたとか。こういったエピソードも披露していただき、非常に楽しい時間でした。

トークショーではそのほかの飯島氏の作品についての話もあり、それぞれの開発秘話なども明かされました。非常にサービス精神旺盛な方で、滅茶滅茶面白い内容ばかりだったのですが、ここで書くのは絶対に無理なエピソードだらけです。本当に惜しい……!!!

飯島氏はツイキャスで「飯島多紀哉のアケミちゃんねる」を開き、色々なゲームのお話や雑談を行っています。そこでしか聞けないようなお話もあるので、ファンの人は要チェックですね!


「インディゲームマーケット5」で開催されたトークショーは、熱狂的なファンと飯島氏の“トークショーならでは”のお話でとても盛り上がったイベントでした。トークショーの後に開催されたサイン会では、飯島氏の過去作品を持ってきた方も多くいたのがとても印象的です。

筆者もサインを貰いました。宝物です。

東北の地でレジェンドクリエイターの方が気さくなトークをしてくれるという、素晴らしいイベントが開催されたことに、東北在住のゲーマーとしては喜びを隠せません。Game*Sparkでは「インディゲームマーケット5」でのイベントやブースレポを紹介しているので、こちらもぜひともご覧ください!


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ライター:Mr.Katoh,編集:みお

ライター/酒と雑学をこよなく愛するゲーマー Mr.Katoh

サイドクエストに手を染めて本編がなかなか進まない系。ゲーマー幼少時から親の蔵書の影響でオカルト・都市伝説系に強い興味を持つほか、大学で民俗学を学ぶ。ライター活動以前にはリカーショップ店長経験があり、酒にも詳しい。好きなゲームジャンルはサバイバル、経営シミュレーション、育成シミュレーション、野球ゲームなど。日々のニュース記事だけでなく、ゲームのレビューや趣味や経歴を活かした特集記事なども掲載中。

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編集/取材も執筆もたくさんやる、半ライター半編集 みお

ゲーム文化と70年代の日本語の音楽大好き。2021年3月からフリーライターを始め、2025年4月にGame*Spark編集部入り。

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