
『パタポン』の精神的続編として制作されているリズムローグライクゲーム『ラタタン』。そのオフライン試遊イベントが、2025年8月7日にnamco TOKYO内のMUSIC&PLAY LOUNGEにて行われました。
本稿では、メディアやインフルエンサー、Kickstarterキャンペーンの特典利用者が招待され、大盛り上がりを魅せた本イベントのレポートをお届けします!
早期アクセス版のビルドでは8人のラタタンを操作可能に
筆者が会場に入ると、早くも試遊台がずらりと飛び込んできます。こちらでは、最新ビルドを遊ぶことができました。

『ラタタン』は、リズムゲームとローグライクを掛け合わせたタイトル。プレイヤーは「ラタタン」と呼ばれるキャラクターを操作して楽器を演奏していきます。攻撃、防御、ハッスル技など、その音色に合わせて「コブン」たちが行動し、横スクロールで進むステージを攻略していく、というゲームです。
今回試遊したビルドは、早期アクセス版として配信されるものとほぼ同じとのこと。以前から配信されている体験版と大きく異なるのは、使用できるラタタンが8人になった点です。

ラタタンたちにはそれぞれ固有スキルのようなものがあり、たとえば、「ハリギッタン」は“ガードコマンド中のダメージ減少率が20%アップ”という効果を持っています。
攻撃力特化でもジャスト入力成功時に攻撃力アップ、スリップダメージ特化など種類はさまざま。攻撃に振るか、耐久力に振るか、ステージのボス戦を見据えて有利なラタタン選ぶか、悩ましいところです。

ただ『ラタタン』はローグライクの要素もあり、ゲーム性も「どんどん色んなビルドを試してみよう!」という感じです。なので、悩む時間があったらとにかく試すスタイルの方が楽しい気がします。
もちろん、見た目の好みでラタタンを選ぶのもアリです。みんなとってもキュートですからね。

ステージでは開発陣によるトークショーにDJイベントまで
試遊時間がひと段落ついたところで開催されたトークステージでは、開発陣へのQ&Aや実機プレイ、『ラタタン』の新曲も含まれたDJライブなどが行われました。

開発陣による『ラタタン』プレイパフォーマンスは、ディレクターの中舎健永氏が担当。
『ラタタン』では、コマンド入力をミスなしで休まず続けていくと「フィーバーゲージ」がたまってフィーバー状態になります。中舎氏のプレイ画面は、ずっとフィーバー。パーティーナイトが終わらない。
どんどん敵を倒して体験版で公開されていたステージより先へ進み、観客を楽しませてくれました。

また、トークステージでは延期されていた早期アクセス版の配信が2025年9月19日に決定したことも発表されました。プロデューサーの坂尻一人氏から「これ以上は絶対に延期しません」とのお墨付きの言葉もいただいたので、楽しみに待ちましょう。
このオフライン試遊イベントで公開されたビルドをギリギリまでブラッシュアップし、早期アクセスが開始されるとのことでした。

坂尻氏と小谷氏に訊く―「ラタタンというプレイアブルキャラクターを導入した理由」
そして、最後にプロデューサーの坂尻一人氏と、ゲームデザイナーの小谷浩之氏のお二人へインタビューを実施。
Game*Sparkでは先日開催された、日本最大級のインディーゲームの祭典「BitSummit the 13th」でもお二人にインタビューしていますが、今回はまた違った内容でお話をお聞きしました。
――モノクロが基調だった『パタポン』と比べ、『ラタタン』ではカラフルな世界を目指したとのことですが、キャラクターデザインを担当したNelnal氏にはどのようなディレクションを行ったのでしょうか?
坂尻氏:実は、あまり細かい注文はしていないんですよ。結構自由にやっていただいたというか。
小谷氏:「“ラタタン”っていうキャラクターがいて、彼らは楽器を持っていて、音色でコブンを率いて戦うんだ」っていう、本当にザックリとした設定をお伝えしました。
――コブンのデザインもすごくかわいいですよね。ラタタンによってコブンのデザインがそれぞれ違うのも細かいなと感じました。
小谷氏:そうなんですよ。たとえばケロロンパというラタタンはカエルがモチーフのキャラクターなんですが、コブンはオタマジャクシっぽいデザインなんですよね。

――『パタポン』ではプレイヤーは「かみさま」としてゲームの世界を俯瞰していましたが、『ラタタン』ではプレイヤーもラタタンを動かして戦闘に参加していますよね。没入感が深まったといいますか、より当事者意識が出たような感覚がありました。
小谷氏:『ラタタン』のシステムは、ゲーム企画段階からすでにありました。『パタポン』はプラットフォームがPSPだったということもあって、箱庭を覗き込むような感覚を大事にしたんですけども、大きな画面で遊ぶとなったらそうもいかないですからね。
坂尻氏:あとは、マルチプレイを取り入れたいという理由もあります。
小谷氏:マルチプレイとなると、自分の操作するキャラクターが必要になりますから。
坂尻氏:我々の開発チームはマルチプレイを大事にしている部分があって。TVTの代表・保井(保井俊之氏)も『ゴッドイーター』を作っていましたし、「みんなで楽しく遊ぶ」というのはコンセプトに入れたいと思っていました。

――マルチプレイはフレンドとはもちろん、いわゆる“野良プレイ”のようにマッチングしてプレイもできるんでしょうか?
坂尻氏:はい、できます。基本的にはソロプレイで楽しめるようになっているんですが、やっぱり、だんだんとステージの攻略難度は高くなっていくので、友達に頼るのもアリかなと。もちろん最初からマルチプレイで楽しむのもいいと思います。
小谷氏:ひとりじゃ倒せない敵を前にして試行錯誤するのも楽しいですが、みんなでワイワイ遊ぶのも楽しい。そのあたりは自由にプレイヤーが選べるようになっています。絶対にマルチプレイじゃないとクリアできないようなステージはない……はずです。
――ありがとうございました。9月19日から始まる早期アクセス版の配信を楽しみに待ちたいと思います!
今回、イベントレポート&開発者インタビューをお届けした『ラタタン』は、PC(Steam)にて配信予定です。早期アクセスは9月19日より、いよいよ始まります!














