PS5はPlayStation史上初の値上げハードと海外ユーザーが恨み節。日本でもPS4世代までは値下げしていたが…改めて歴史を振り返ってみた | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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PS5はPlayStation史上初の値上げハードと海外ユーザーが恨み節。日本でもPS4世代までは値下げしていたが…改めて歴史を振り返ってみた

日本でも同様の傾向であるほか、Xbox Series X|Sでも同様の事態となっています。

家庭用ゲーム PS5
PS5はPlayStation史上初の値上げハードと海外ユーザーが恨み節。日本でもPS4世代までは値下げしていたが…改めて歴史を振り返ってみた
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ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は8月21日にアメリカでのPS5各モデルの値上げを発表しましたが、これを受けてPS5は発売5年後に値上げされていたPlayStation史上初のハードであるとする海外ユーザーのポストが話題となっています。

これまでは値下げが普通だったのに

海外YouTuberのLarry Bundy Jr氏がXにてポストしたのは、初代PSからPS4までは発売から5年後には値下げされていたにかかわらず、PS5では5年後に値上げされることとなったという内容。8月21日にSIEはアメリカでのPS5各モデルの値上げを発表していました。


同ポストにはコンソールが現世代で終わってしまうというような悲観的なコメントや、貪欲さを批判するようなコメントが返信として寄せられていますが、それでもまだ赤字で販売しているのではないかと擁護するような意見もあります。

初代PSは39,800円→15,000円、PS2は39,800円→19,800円など日本でも過去世代では値下げが通例

さて、PlayStationの本体価格について日本ではどうだったのかというのを話題となった海外ユーザーと同じく5年というスパンで比較してみました。1994年に発売された初代PSは39,800円(税別)で、1999年発売のモデルでは前年末に発売されていたモデルから引き続いて15,000円(税別)となっていました。

初代PlayStation

以降の世代でもPS2は2000年の発売時に39,800円(税別)で、2004年から2005年にかけて発売されたモデルは19,800円(実勢価格。当時発売されていたSCPH-70000は定価はなく、小売店が自由に販売価格を決めるオープン価格が採用されていた)。

PlayStation 2

続くPS3は2006年の発売時に20GBモデル(PS2互換の最初期モデル)が49,980円(実勢価格)で、2010年から2011年にかけて発売されたモデル(PS2互換を削除した薄型モデル)は160GBモデルが24,980円(税込)に。

PlayStation 3(初期モデル)

PS4は2014年の発売時に39,980円(税別)で、2016年から2018年にかけて発売された薄型モデル(500GB)は29,980円(税別)となっており、2019年末にはさらに定価から1万円割り引くキャンペーンも展開されていました。

PlayStation 4

こうした背景とPS5の価格の変化を比較すると、2020年の発売時にディスクドライブ搭載版が54,978円(税込)であったものの、2022年に60,478円(税込)へ値上げされ、小型化された次期モデルも2024年に66,980円(税込)から79,980円(税込)へ値上げとなっており、米国同様に過去世代とは違って5年後に値上げされていたハードということになります。

日本におけるPlayStationハードの価格の変化(金額はいずれも当時の税込価格)

機種

発売時の価格

5年後の価格

PlayStation

39,800円

15,000

PlayStation 2

39,800円

19,800

PlayStation 3

49,980円

24,980

PlayStation 4

39,980円

29,980

PlayStation 5

54,978円

79,980



とはいえ値上げの理由は技術的なものではなく、世界的な経済情勢であるとされており、ゲーム機のみならず物価の上昇は恐らく多くの人が身をもって実感していることでしょう。先日のアメリカでの値上げも関税政策の影響であると見られているため、前述の海外ユーザーのようにSIEを批判する意見は厳しすぎる見方であるとはいえます。

なお、競合ハードを比較してもこの傾向は変わらず、Xbox Series X|Sも先日全世界的に値上げしており、PlayStationハード同様に初めて発売後5年で値上げしたハードとなったほか、ニンテンドースイッチについても発売から8年経ち後継機が出た現在でも、日本においては定価の直接的な値下げは行われていません。
※なお、北米ではニンテンドースイッチも40ドル程度値上げしているので、現行の全家庭用ハードが史上初めて発売から5年たっても定価が値上がりしていることになります。

例外はあれど、概ねこれまでのゲームハードのビジネスでは発売から数年かけて技術の成熟や量産化をベースとして徐々に値下げをしながら拡販していくという手法が主流でしたが、世界情勢等の影響もあり、そうしたビジネスモデルの転換点が現世代機になるのかもしれません。


※UPDATE:記事後段では日本での価格の変化に触れましたが、北米ではニンテンドースイッチが値上がりしていることも踏まえて、一部情報を追記しました。コメント欄でのご指摘ありがとうございました。


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ライター:いわし,編集:宮崎 紘輔


ライター/誰かにスイートロールを盗まれたかな? いわし

兼業ライター、Game*Sparkにて主にニュース記事を担当。幼少からのゲーム好きだが、どちらかといえば飽きっぽいやり込まない派であるため、そのゲーム経験は広く浅い。その中でもよく触れるジャンルはRPGやFPS・TPS、あまり手を出さないのはSTGやノベルゲームで、特にベセゲーとハクスラが大好物。尊敬する人物はLA馬場。

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編集/タンクトップおじさん 宮崎 紘輔

Game*Spark、インサイドを運営するイードのゲームメディア及びアニメメディアの事業責任者でもあるただのニンゲン。 日本の新卒一括採用システムに反旗を翻すべく、一日18時間くらいゲームをしてアニメを見るというささやかな抵抗を6年続けていたが、親には勘当されそうになるし、バイト先の社長は逮捕されるしでインサイド編集部に無気力バイトとして転がり込む。 偶然も重なって2017年にゲームメディアの統括となり、ポジションが空位になっていたGame*Sparkの編集長的ポジションに就くも、ちょっとしたハプニングもあって2022年7月をもって編集長の席を譲る。 夢はイードのゲームメディア群を日本のゲーム業界で一目置かれる存在にすること、ゲームやアニメを自分達で出すこと(ウィザードリィでちょっと実現)、日本武道館でライブすること、グラストンベリーのヘッドライナーになること……など。

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