さあ今週も、ホラーフリークス垂涎の連載企画「#アナタの知らない恐怖の世界」がやってまいりました。本企画は、ホラーゲームを愛してやまない筆者が、PC／コンソールを中心に発売直後または発売予定の“旬”のイチオシ新作ホラーゲームをピックアップしていくというもの。
ピックアップした作品がどういったゲームでどこに魅力があるのか、その内容をたっぷりとご紹介します！アナタにぴったりのホラーゲームを探すなら要チェックの毎週日曜更新の連載企画です。
◆『Terminal shift（Demo）』（Steam）
本作は、一人称視点のサイコロジカルホラーゲーム。プレイヤーは、ループする悪夢と化した空港ターミナルを舞台に、エリア内に隠された数字を見つけてコードを解読し、恐ろしい存在との遭遇を回避して生き延び、無限ループから脱出することが目標です。
終わりのない空港を探索していくのですが、それぞれの数字は、どこかの壁をライトで照らすと現れたり、無造作に放置されたスーツケースが数字になっていたりと、ループするたびに変化し完全にランダムで出現するようなので、見つけるのはなかなか難しそうです。10桁のコードをすべて集めて搭乗ゲートにアクセスし、脱出を図ればゴールとなります。
また、触手のある恐ろしいクリーチャーが執拗に追いかけてくるのもかなり怖そうな雰囲気。異形とのチェイス、謎解きが組み合わさったゲームプレイは配信向けに相性が良さそうなサイコホラーゲームです。
本作のデモ版は2025年9月9日に、フルリリースは2025年第4四半期を予定しています。
ジャンル：サイコロジカルホラー
対応言語：日本語
機種：PC（Steam）
発売日（デモ版）：2025年9月9日
◆『Knock On The Window』（Steam）
本作は、VHS風の一人称視点ホラーウォーキングシミュレーターです。サラリーマンの「マーティン」は、急な仕事のため上司の家へ行くことに。すべてが順調に進んでいたが、ふいに窓をノックする音が聞こえ.....というあらすじ。VHS映像の雰囲気を取り入れたローポリビジュアルが特徴的で、サスペンスと予想外の展開に満ちたミステリアスな没入感のある物語が展開されます。
トレイラーを見る限り、キーアイテムを見つけて進んでいく探索型ホラーのようですが、それ以外のゲームメカニクスも搭載しているとのこと。
細部まで作り込まれた環境とさまざまロケーションを探索可能で、何よりVHS調の淡い画質が不気味であるし、単純化されたキャラクター造形の落差も奇妙で、とても恐ろしい「何か」が起こりそうな雰囲気がビンビン感じられます。
VHS風の映像スタイルを売りにしたホラーゲームは、『The Backrooms 1998』や当時話題になった『SEPTEMBER 1999』など定番化していますが、これらのレトロで不気味な雰囲気が好きなプレイヤーにオススメの一作です。
ジャンル：サイコロジカルホラー
対応言語：日本語
機種：PC（Steam）
発売日：2025年9月10日
◆『Uncanny Tales: 1992』
本作は、エピソード形式の一人称視点サイコロジカルホラーゲームで、ロシア在住の個人開発者VYASTUDIOが制作しています。
1992年の秋、14歳の少年アントンは両親とともに小さな町へ引っ越し、祖母のアパートに一人残されます。そんな中、町では子どもたちの失踪事件が相次いでいました。彼は、壁の向こうから聞こえるささやき、暗闇の中で彼を見つめる目など、町で起こる「奇妙な異変」に気づき始めるのですが……。
このゲームの大きな特徴は、モンスターや超常現象ではなく、「人間そのものが最も恐ろしい存在である」という視点で描いていること。各エピソードは、現実の恐怖や不気味な状況からインスピレーションを得た“ヒトコワ”系のホラーサスペンスを体験できます。
また、町にいるNPCと会話することが可能なので、他の人々の行動を観察し、真実を明らかにする手がかりを集めていったり、エリア内のほぼすべての物体は調べて回転させたり、使用することが可能。密度の高いインタラクティブな環境での探索が楽しそうです。
そして何より、緻密に再現された崩壊直後のソ連の雰囲気が非常に不気味で独特の恐怖感があります。どこか空虚で暗い感じがいっそう怖さにつながっているんでしょうか。
「ヒトコワ」系は、ゲームよりどちらかと言えば映画のほうがイメージしやすいですが、たとえば『The Stalked 2』や『Manivore』などが有名です。幽霊やモンスターではなく、猟奇殺人や事件といった“現実的な恐怖”を味わいたいにプレイヤーにオススメしたい期待の作品です。
ジャンル：サイコロジカルホラー
対応言語：日本語
機種：PC（Steam）
発売日：2025年9月10日
◆『Mr Wonder （Demo）』（icth.io）
本作は、一人称視点のサイコスリラーゲーム。プレイヤーは、廃墟と化した創造者のアトリエ「ミスターワンダー」を探索し、致命的な罠と歪んだ試練を生き延び、隠された秘密とミスター・ワンダーの真実を暴いていきます。無事ゴールに辿り着き巨額の賞金を受け取るのか、あるいは無惨な死を迎えるのかはプレイヤー次第です。
特徴的なのは、リアルなグラフィックと不気味なサウンドデザインの融合した圧倒的な没入感です。また、致死的なトラップが仕掛けられていたり、変形する部屋、そしてプレイヤーを“破壊する”挑戦が待ち受けるなど、「デスゲーム」的な雰囲気が非常に恐ろしく実況配信向きのオススメホラーゲームです。
今回配信されたデモ版は60分ほどのプレイ時間を想定しており、Itch.ioで無料ダウンロードが可能です。
ジャンル：サイコロジカルホラー
対応言語：英語のみ
機種：PC（itch.io）
発売日：2025年9月1日
◆『Pinnacle Point（Demo）』（Itch.io）
本作は、1990年代のクラシックな雰囲気を備えた三人称視点サバイバルホラーアドベンチャー。プレイヤーは、主人公の「アーロン」となり、邪悪な企業と失踪した兄弟との関係を明らかにするため、異形がはびこる孤島に潜入捜査へ向かいます。そこで暴かれる恐るべき真実とは…。
特徴的なのは、ローポリグラフィック、ゲームメカニクスなど古き良き90年代のホラーゲームの影響を色濃く受けていること。それだけでなく、追従する肩越しカメラや操作性など現代風にアップデートされており、快適に遊べます。
さらに、銃器での戦闘、不気味で恐ろしい島での探索、アイテムの発見とシビアな資源管理、頭をひねる謎解き、没入感のあるストーリーといった『バイオハザード』が創り上げた「サバイバルホラー」ジャンルの要素がすべて詰まったゲームプレイが味わえるようです。
また、グロテスクなモンスターや異形のクリーチャーが多く登場し行く手を阻みます。トレイラーを見ると、かなり素早い敵に追われたり対峙するシーンは迫力があって非常に怖そうです。
初期『バイオ』や『サイレントヒル』など、往年のレトロなホラーゲームが好きなプレイヤーには特にオススメできる大注目の一作。ちなみに、デモ版は現在itch.ioのみ配信中ですが、Steam版やフルリリースが今から待ち遠しいですね。
ジャンル：サバイバルホラー
対応言語：日本語
機種：デモは現在Itch.ioのみ対応／Steam
発売日：2025年9月6日
さて、今回もさまざまホラーゲームをご紹介しました。お気に入りの作品はあったでしょうか。良作もたくさんありますが、ちょっと小粒感が否めない第2回目でした。
来週も、アナタの知らない恐怖の世界へとお連れいたします……
