『モービッド メタル』は“折り紙”だった。形を変えてハイスピードアクションへとたどり着いたゲームの原点とは【TGS2025】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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『モービッド メタル』は“折り紙”だった。形を変えてハイスピードアクションへとたどり着いたゲームの原点とは【TGS2025】

Ubisoftがパブリッシングを手掛けるアクションゲーム『モービッド・メタル』。じつは本作の始まりは、ある大学の個人プロジェクト――ひとりのゲーム好きな青年が始めたプロジェクトだったのです。

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『モービッド メタル』は“折り紙”だった。形を変えてハイスピードアクションへとたどり着いたゲームの原点とは【TGS2025】
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ユービーアイソフトがパブリッシングするローグライトアクション『モービッド メタル』。じつは本作の始まりは、ある大学の個人プロジェクト――ひとりのゲーム好きな青年が始めたプロジェクトだったのです。

その起点となった人物であるFelix Schade氏。彼の情熱がどこから生まれたのか、そして『モービッド メタル』というゲームの魅力について、東京ゲームショウ2025にあわせて来日した本人にお話を伺ってきました。


最初は“折り紙”だった? 製作者に聞く原点とは

――本日はよろしくお願いします。まずは簡単に、自己紹介をしていただけますか。

Felix Schade氏(以下、Felix):Felixといいます!開発チームである“SCREEN JUICE”の創設者でありCEOを務めています。今回出展している『モービッド メタル』は、もう8年ぐらい開発を続けています。

――8年も!最初は大学の個人プロジェクトだとお聞きしましたが……。

Felix:そうですね。最初はただの課題でした。そこからずっとゲームとして作ってきて、あるときにX(旧Twitter)で公開したものがユービーアイソフトさんの目に留まり、連絡をいただいたんです。その縁でパブリッシングをお願いすることになりました。

――ユービーアイソフトを射止めたわけですね。ほかに個人で開発されていた作品はあるのでしょうか。

Felix:ゲーム開発自体は高校から始めていたので、当時開発を勉強するにあたって作ったものはいくつかあります。ただ、製品として世に出したことも予定もないですね。あくまでも自分にとって“学びの場”だったと言うか……。

――「ゲームを作りたい!」という動機はなんだったのでしょう。

Felix:父親がソフトウェアの開発者でもあったので、プログラミングにはもともと関心があったんです。そこから、もっとクリエイティブなことをしたいなと思って。

いろいろやっていくうちに、“Unity”(※ゲームエンジン。ゲーム開発ができるソフトウェア)っていうものがあると知って「これなら自分でもゲームが作れるじゃん!」と。そこからゲームを作り始めて行きました。PvEのシューターみたいなものとか、いろいろ習作として作ったりしましたね。

……ちなみに、ゲームを作り始めるとき友人も誘ったのですが、みんな2週間ぐらいでやめちゃいました(笑)。

――ひとりでも続ける情熱があったからこそですね。改めて『モービッド メタル』に関してもお聞きしたいのですが、本作はどういったところから着想を得ていったのでしょう。

Felix:インスパイア元でいうと……本当に、いろんなところからですね。ただ、なによりもまず“楽しんでもらう”ということを重視しています。見た目も、システムでもなんでもそうです。クールで、楽しめるアイデアなら時間の許す限りそこに取り組むようにしています。

――プレイしていてゲーム自体にかなり“和”のテイストを感じたのですが、これもどこかからインスパイアを受けた結果なのでしょうか。

Felix:このプロジェクトはもともと“折り紙”をテーマにしたところから始まってるんです。とはいえ、8年も経っていますのでかなり形は違ってしまいましたが(笑)。

あと……いわゆる“和風”ではないかもしれませんが、私自身『デビルメイクライ』や『ニーア オートマタ』、『メタルギア ライジング リベンジェンス』などのゲームから影響を受けています。こういったところも関係があるかもしれません。

――なるほど。エックゥは見た目や名前がどこか日本の“僧”っぽいような雰囲気(※筆者注:越空、みたいな)を感じていたので、そこから取ったのかなとおもっていました。

Felix:日本の侍とか浪人みたいなところからもインスピレーションを受けているので、もしかしたらそういうイメージからつながったのかもしれませんね。

エックゥという名前自体は“エコーストライク”から着想を得ました。重いものがぶつかって、衝撃波を出すようなところからイメージを膨らませていったんです

――キャラクターのアクションともぴったりですね。ただ、これは個人的な感想も含むのですが……エックゥはフラックスと比べて、動きが重くて使いにくい印象があったんです。もしうまく扱うコツなどがあればお聞きしたいです。

Felix:各キャラクター、それぞれ得意な戦いかたがありますので、それに合わせて使い分けてプレイしてもらいたいです。たとえば周囲を敵に囲まれたときなんかは、エックゥのスキルはかなり効果的に作用すると思います。

あとはフレックスで空中の敵に接近して、エックゥで叩き落すような……そうやってキャラクターを常に切り替えながら戦えるようになると、大分ゲームのプレイフィールも変わって動かしやすくなると思いますよ!

――アドバイス、ありがとうございます!今回のTGS2025版の試遊は本当に楽しませてもらったのですが、今後もこういった試遊やデモの機会を設けるつもりはありますか?

Felix:現状明確な予定はありませんが、いまはSteamでデモ版を配信していますので、そちらを楽しんでいただければと思います。もし試遊イベントを行う際はぜひ遊びに来てください!

――楽しみにしています!それでは最後に、日本のファンへメッセージをいただければと思います。

Felix:今回、日本に来られてとてもうれしいです。こういったコミュニティのみなさんといっしょにいられるということは本当に素晴らしいですし……すごいことだと思います。今回の経験を糧にして、『モービッド メタル』をさらに素晴らしいものにしていきたいです。ありがとうございました!


『モービッド メタル』は現在開催中の東京ゲームショウ2025にも出展中です。来場する方はぜひ現地の試遊にも挑戦してみてください!


ライター:オクドス熊田,編集:宮崎 紘輔



ライター/ オクドス熊田

1998年生まれ。川に潜って魚を捕ったりゲームしたりテキストサイトを読んだりしていたらいつのまにかフリーライターになっていた。現在は紙面、web問わずいろいろと活動中。好きなレーンはTOPレーン。ソウルチャンピオンはタム・ケンチ。

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編集/タンクトップおじさん 宮崎 紘輔

Game*Spark、インサイドを運営するイードのゲームメディア及びアニメメディアの事業責任者でもあるただのニンゲン。 日本の新卒一括採用システムに反旗を翻すべく、一日18時間くらいゲームをしてアニメを見るというささやかな抵抗を6年続けていたが、親には勘当されそうになるし、バイト先の社長は逮捕されるしでインサイド編集部に無気力バイトとして転がり込む。 偶然も重なって2017年にゲームメディアの統括となり、ポジションが空位になっていたGame*Sparkの編集長的ポジションに就くも、ちょっとしたハプニングもあって2022年7月をもって編集長の席を譲る。 夢はイードのゲームメディア群を日本のゲーム業界で一目置かれる存在にすること、ゲームやアニメを自分達で出すこと(ウィザードリィでちょっと実現)、日本武道館でライブすること、グラストンベリーのヘッドライナーになること……など。

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