気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Outlier開発、PC向けに9月15日に早期アクセスが開始された火星人によるテーマパーク経営シミュレーション『Mars Attracts』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、邪悪な火星人が登場するコメディSF映画「マーズ・アタック!(Mars Attacks!)」と同じ、同名原作トレーディングカードの世界を舞台にしたテーマパーク経営シミュレーション。プレイヤーは火星人CEOとして、歴史上のあらゆる場所から人類を誘拐し、お客様を楽しませるために展示していきます。記事執筆時点では日本語未対応。
『Mars Attracts』は、2,800円で早期アクセス配信中。


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?
PaulPaul Froggattです。Outlierのクリエイティブディレクターをしています。お気に入りのゲームは、Bullfrogの『Theme Hospital』です。ただ、最近の『Two Point』シリーズも大好きで、あの魔法のような魅力を現代のプレイヤーにもうまく伝えていると思います!
――本作の特徴を教えてください。また、そのアイデアはどのように思いついたのでしょうか?
Paul本作では、プレイヤーは人間を誘拐して実験を行い、それを火星人のお客さんたちに楽しんでもらいます。人間が展示物となる「逆動物園」というコンセプトは、ゲームプレイに多くの面白い要素をもたらします。それに、悪役としてプレイするのはいつでも楽しいものですよね!
このアイデアは、他の動物園/タイクーン系のゲームを研究しているときに思いつきました。そして「なぜ誰も人間を監禁するゲームを作らなかったんだろう!」と驚いたんです。最初のコンセプトができた後、ゲームに個性とキャラクターを加えられるIPを探し始めたのですが、とても幸運なことに、子供の頃に大好きだった映画のひとつであるフランチャイズ(「マーズ・アタック!」)が興味を持ってくれたのです!もしどのようにしてそのIPを手に入れたのか気になる方は、私たちが公開している動画をご覧ください。
――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか?
Paul ゲームプレイの面では、本作は『RollerCoaster Tycoon』『Planet Zoo』『Prison Architect』から影響を受けています。
設定やキャラクターに関しては、「マーズ・アタック!」のライセンスを得たことで、1960年代のオリジナル「マーズ・アタック!」トレーディングカードセットから多くのインスピレーションやアイデアを取り入れることができました。

――本作の開発中に一番印象深かったエピソードを一つ教えてください。
Paul2024年のgamescomで本作を発表し、そのトレイラーがYouTubeで100万回以上再生されてバズったことは、間違いなく大きな出来事でした。
一番面白かったバグは、コードのタイプミスによってゲストの吐しゃ物が指数関数的に大きくなり、パーク全体を飲み込む緑の津波になってしまったというものですね。(苦笑)
――早期アクセス開始後のユーザーのフィードバックはどのようなものがありましたか?特に印象深いものを教えてください。
Paulこれまでの反応は非常に好意的で、Steamでは93%の高評価を得ています。中でも私のお気に入りのフィードバックは、PC Gamer(私が子供の頃から読んでいた雑誌)からのもので、「期待以上に素晴らしい」と言ってもらえました。
最も印象的なフィードバックは、SteamフォーラムやDiscordで複数ページにわたる詳細なメモを共有してくれたファンたちからのものです。彼らのおかげで、マイナーなバグを発見したり、ゲームのバランス調整を行うことができました。
――ユーザーからのフィードバックも踏まえて、今後のアップデートの方針について教えてください。
Paul私たちはロードマップを柔軟に保ち、プレイヤーからのフィードバックに沿って開発できるようにしています。ここ数週間、届いたすべてのコメントを読んでいます。短期的には、早期アクセス開始時に発見されたほとんどのバグは修正済みで、近いうちにバランス調整、新しい装飾、その他の修正を含むパッチを配信する予定です。
長期的には、ミッションシステムにさらなる奥深さを加え、新しいマップや新しい人間の生息地を作り、捕らえた人間を娯楽のために拷問する新しい方法を追加する予定です!
――本作の日本語対応予定はありますか?有志翻訳は可能ですか?
Paulもし日本から十分なウィッシュリストが集まれば、バージョン1.0で日本語対応を追加するかもしれません!翻訳に協力したい方や情報を受け取りたい方は、Discordに参加してください。
本作に登場する人間の生息地のひとつに「封建時代の日本」があります(特定の時代や場所から人間やアイテムを誘拐できます)。ぜひ皆さんのフィードバックをお聞かせください。
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?
Paulいいですよ!
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Paul本作にご興味を持っていただき、ありがとうございます!皆さんからは、特にゲーム内の日本の人間の生息地についてのフィードバックを聞かせていただけると嬉しいです!ありがとうございました。
――ありがとうございました。


◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に700を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。








