2025年9月25日から28日まで千葉・幕張メッセで開催された、世界有数の規模を誇るゲームイベント「東京ゲームショウ2025」。出展社数・出展小間数ともに東京ゲームショウ史最大級の規模となった会場内では、さまざまな展示やイベントで大いに賑わっていました。
Beep Japanブースでは、さまざまな注目作が展示され、多くの来場者で賑わっていました。今回はその中から、ネズミ3Dアドベンチャーゲーム『Hela』の開発者インタビューをお送りします。
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『Hela』は、スウェーデンを拠点とするKinda Brave Entertainmentの社内スタジオWindupが手がける作品。プレイヤーは病に侵された善き魔女を助ける使い魔のネズミとなって、魔女が力を取り戻すためのポーションの材料を集めるための大冒険へと出発します。
舞台となるのは、スカンジナビアをモチーフにした森や湖、山々などが広がる美しい風景。ダイナミックに変化する世界の中を探索し、魔法のバックパックを駆使して滑空したり、フックを射出したりしながら、パズルや謎解きに挑戦して、勇敢なネズミの心温まる物語を作り上げていきましょう。
また、本作はシングルプレイだけでなく、ローカル/オンライン環境でのマルチプレイにも対応しています。マルチプレイでは、仲間と協力して険しいエリアを攻略するだけでなく、用意されたミニゲームで遊んだりと、通常とはまた違った楽しみ方もできるようです。
『Hela』開発スタッフインタビュー
――『Hela』はとても優しい内容のゲームという印象を受けます。ゲームについてのコンセプトや狙いについて教えてください。
開発スタッフ：そうですね。本作はとても自由にプレイできる作品で、勝ち負けというものよりも協力を主なコンセプトにしています。例えばゲーム内では狐が登場すると少し危険な感じを受けるのですが、実際は争うのではなくて相手と友達になる方法があるんじゃないかという、そういったプレイ方法に焦点を当てた作品です。
我々としては平和な世界を作りたかったんですね。なんというか「デジタル森林浴」というべきでしょうか。
――スカンジナビアをモチーフとした世界には、具体的なモデルがあるのでしょうか？
開発スタッフ：本作の開発スタッフが手がけた作品に、2016年に発売された『Unravel』というゲームがあるんですが、そこに登場する森や自然の風景が、まさしくスウェーデンのものなんです。そこにはスウェーデンの美しい風景をゲームに取り入れて、世界中の人に見せたいという思いがありました。
そんな中で今度は3Dの作品を作ろうとなったときに、じゃあもう一回自然風景を見せようよ、となって『Hela』が生まれたんです。
――主人公のネズミたちがとてもキュートですね。デザインするうえでの工夫や意識したことはありますか？
開発スタッフ：ユーザーがネズミを操作するということで、操作するキャラクターをかわいくするのは重要でした。ネズミ自体をかわいくするのも当然なのですが、さらにキュートにするためにどうするか、と悩んでいろいろ試して偶然生まれたのが「魔法のバックパック」だったんです。
ネズミは壁を登ったりできるんですが、冒険のためには空を飛んだり、グラップリングフックで飛び移ったりする必要があったんです。そこでリュックが必要になったんですが、これもかわいくすれば、主人公と合わせてもっといいデザインになるなと考えました。
リュックはゲーム内でプレイヤーがずっと見るものなので、良いデザインが必要でした。生まれたきっかけは本当に偶然に近いものだったんですが、とてもかわいいものが完成したことで「じゃあ使おう！」となったんです。
――フックやグライダーを使ったアクションはとても爽快です。ゲームでのマップの広さやスケール感について教えてください。
開発スタッフ：我々は『Unravel』でも、小さな主人公が大きなスケールの世界に挑む作品を作っています。人間にとってはそこまで小さい世界なんですけど、小さいネズミたちにとっては驚くほどスケールの大きい世界に見えるための工夫が大切なんです。
例えば人間にとって足元にある小さな花でも、彼らの世界ではとても巨大なものです。それを見るためには全体を見なければならないし、端のほうだったらぼやけて見えるかもしれません。そういった表現に関しては力を入れていますし、必要であればリサーチもしています。
――PVで流れているBGMがとても印象的です。『Hela』本編でもこういった、民族的な音楽が聞けたりするのでしょうか？
開発スタッフ：ゲームにとってBGMはとても重要なものだと思っています。本作ではストーリーに合わせてBGMを繋げることを意識しているので、探検の中でいろいろと素敵な音楽が聴けると思います。
音楽でもストーリーでも作品の雰囲気を伝える、というデザインのためにスウェーデンの伝統的な音楽スタイルや楽器を採用しています。最近サウンドトラックが完成したのですが、こちらも素晴らしいものになっています。
――心温まる冒険が楽しめるという『Hela』ですが、どのような楽しみ方をしてほしい、誰に遊んでほしい、というのはありますか？
開発スタッフ：自由なゲームを目指して作られているので、皆さんのプレイスタイルに合わせて遊んでほしいですね。どんどんストーリーを進めていきたい人もいると思いますし、サイドミッションで遊びたいという人もいると思います。
実はゲームをクリアしても『Hela』は終わりではなく、まだまだ新しい遊び方が発見できるんです。若い人はもちろんですが、少しお年を召した人でも楽しめるような、そんなオープンワールド作品を目指しているので、ぜひとも遊んでみてほしいですね。
――『Hela』はマルチプレイにも対応していますが、協力プレイだからこそできるもの、というのはありますか？また、ソロプレイだと不可能な要素はありますか？
開発スタッフ：基本的にはソロプレイでできないことはありません。ゲーム内ではインタラクトできるオブジェクトや仕掛けがたくさんありますが、主人公の能力やプレイヤーの工夫次第でいろいろな反応を楽しむこともできます。
ただし、マルチプレイでフレンドや家族と一緒に遊ぶというのは特別な体験だと思います。みんなで協力して謎を解いたり、一緒に空を飛んでみたり、楽しめることがたくさんあります。協力プレイでは、みなさんの素晴らしい思い出を作れたらいいなと思って設計しています。
――最後に、読者の皆さんへメッセージをお願いします！
開発スタッフ：『Hela』はプレイヤーの皆さんの良い思い出を作りたい作品です。ゲームをプレイして、ふとその瞬間を思い出すような、そんな忘れられない幸せな気持ちを作れるようなメッセージを込めているので、日本の皆さんにも伝われば嬉しいです。
ゲームはソロプレイでも協力プレイでも楽しめるので、ぜひプレイしてみてください！
『Hela』はPC/コンソール向けに2026年発売予定です。
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