
「あ~あ、不労所得って良いよなぁ」
そんな誰もが抱く邪な気持ちに流されるまま悪魔と契約し、「使い魔を召喚する能力」と引き換えに多額の借金を抱えてしまった魔女「モモコ」が主人公のインディーゲーム、それが『Lazy Witch's Factory』です。
今回は、哀れな魔女を操作し、完璧な生産ラインを築いていく工場自動化ローグライトシミュレーションのα版プレイレポートを、10月4日から5日にかけて初開催されたインディーゲーム展示会「大阪インディーゲームサミット(OIGS)」会場からお届けします!

◆地獄の沙汰も自動化で乗り切れ!
借金返済のため働くモモコが放り出されたのは、資源が眠る広大なマス目状のマップ、というか地獄です。
まずは木材や鉄などが獲得できる採取ポイントに使い魔「採掘ゴブリン」を配置し、さらに彼らが頑張って掘り出してくれる資源を拠点まで送るための水路も設置します。

これでひとまず拠点に資源が流れ込む状態となりますが、水路も使い魔も数は有限。稼いだ資源を元手に「注文」コマンドの依頼を達成し、追加の水路やアイテムを獲得して、さらに大きな「資源獲得ルート」を構築していきましょう。


これでようやく資源ガッポガッポ……ではあるものの、借金返済にはもっと価値のあるものを生み出さねばなりません。
配置した「錬金術師サラマンダー」に必要な複数の資源が流れ込むよう水路を置くと、設定したレシピのアイテムを合成してくれるように。これらを拠点に届けることで、ようやく資金になってくれるのです。


「じゃあゆっくり時間をかけてやれば良いかぁ」と思いたくなるものですが、ああ哀れ、返済に追われるモモコにはそんな余裕はありません。
各ステージごとで定められた制限時間内に借金を完済できるよう、時間との戦いを繰り返していくのが『Lazy Witch's Factory』なのです。

本作における自動化構築の上で大きなポイントが、「ひとつの採取ポイントには4体まで使い魔を配置可能ではある」ものの、「1体の使い魔から獲得できる資材を分割できない」点。「最初に一気に資源を稼ぐ派」なのか、「資源も稼ぎつつ徐々にアイテム合成も進めて行く派」か、プレイヤーのスタイルが分かれるポイントになりそうです。
『Lazy Witch's Factory』にはローグライト要素があり、プレイの度にマップが変化します。採取スポットの場所と採れる資源の種類も変化するので、その都度プランニングが必要。
最初は1エリアしか利用できませんが、バラエティ豊かな資源を得るためには隣接する土地を購入していかなければならず、「そのエリアで何が採取できるか」という点も、ゲーム進行を左右しそうです。

そして稼いだお金を使って得られる強化要素「契約」も、ランダムで3つの候補が提示されるので(契約しすぎて借金が払えない、なんて本末転倒にならないようにご注意を)、マップの特徴や目的に応じてチョイスしていくことで一層の効率化が狙える要素になります。

今回出展されていたバージョンはチュートリアルステージが楽しめるα版でしたが、資材や使い魔、水路といったアイテムに加え、時間というリソースまで上手く管理して、最適な自動化経路を作っていくという本作の醍醐味はばっちり表現されていました。
製品版ではステージを進めていくことで、さらに歯ごたえある重たい債務との戦いが待ち受けているのではないでしょうか。

開発者さんのお話によれば、ここから画面遷移を少なくしていくなどのブラッシュアップが予定されているとのこと。既にドラッグ操作で一気に水路が引けるようになっており、向きを間違えてしまった場合も簡単に回転させられるなど、操作感は軽快な印象です。

採取ポイントが枯渇することはないので、良い感じの自動化に成功して「よっしゃ!あとは待つだけや!」となったら、その場に布団を敷いてスヤスヤしながら時間を早送りしてしまえるのも可愛くて便利なシステムでした。

ファンタジックな世界観と可愛らしいアートでゆったりした雰囲気も感じられますが、しっかりしたルールの中で効率的なキビキビプレイを求められるギャップも魅力の『Lazy Witch's Factory』は、メルトクロックよりPC(Steam)にてリリース予定。
既にα版にも複数の難易度が実装されています。高難度になると要求される金額が増大する(要は借金が増える)ため、最高難易度でチャレンジすればギリギリの条件でのやりくりが楽しめることでしょう。

まだまだ今バージョンでは登場していない要素も数多くありそう。今後もイベント出展やデモ版公開の予定があるとのことなので、気になった方が実際に体験できる機会も増える見込みです。
自動化系タイトルが好きな方も、夢に見た不労所得を借金返済に費やすことになった不憫なモモコを助けたい方も、要チェックです!
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(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
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