「マルチプレイでは英雄的行為より組織的連携が報われる」海外レビューハイスコア『バトルフィールド6』

『バトルフィールド6』はマップデザイン、環境破壊、銃撃戦、戦場の雰囲気といった核となる要素に全力を注ぎ、現代戦の壮観さを卓越したビジュアルで描き出している。ゲームプレイの多様性こそ際立たないかもしれないが、大規模戦争というジャンルにおける総合的な品質は他の追随を許さない。

『バトルフィールド6』は約6時間で駆け抜けられるオムニバス形式のキャンペーンと、英雄的行為より組織的連携が報われるマルチプレイを中核に据えている。伝統の兵科が復活し、環境破壊のインパクトは強烈だ。出来の悪いAI、搭乗兵器の厳しい弾薬制限、そして習熟へのハードルの高さには不満が募るかもしれない。しかし、規律ある分隊と共にあれば、混沌とした戦場は本作の醍醐味に変わる。

『バトルフィールド6』はシリーズ全盛期への回帰を果たした。卓越したゲームプレイと壮大なマルチプレイ、そして改良された「ポータル」モードがもたらす無限の可能性。Battlefield Studiosはすべての公約を果たしたのだ。シングルプレイキャンペーンにはやや物足りなさが残るが、この傑出したシューターの評価を大きく損なうものではない。

マップの大半は破壊され更地になるのを待つばかりの極上のサンドボックスと化しており、銃器には明確な反動パターンがあり撃ちごたえも十分だ。さらに、手応えのある膨大な成長チャレンジが周回プレイを常に新鮮なものにしている。しかし、苦戦の末につかんだ勝利のように、開発現場という戦場で下されたすべての決断が必ずしも最良の結果に繋がるわけではない。

全体として、『バトルフィールド6』は良質な復活作だ。マルチプレイは古き良き時代を彷彿とさせるが、過去の傑作にあった「レボリューション」のような要素がいくつか欠けている。一方、キャンペーンは内容の薄い体験に感じられた。

『バトルフィールド6』が『バトルフィールド 3』や『バトルフィールド 4』に比肩し得るかは正直なところ分からない。しかし、それが懐かしさから来る色眼鏡かと問われれば、それもまた何とも言えない。しかし、確かなのは『バトルフィールド6』がシリーズの優れた一作であり、『バトルフィールド 2042』の過ちを正し、シリーズを再び正しい軌道に乗せたということだ。

『バトルフィールド6』は己の信念を貫くことなく、シリーズお約束の作法から逸脱した。我々が味わえるはずだったのは、熱々で美味しい全面戦争というご馳走だ。しかし、代わりに供されたのは「これが『コール オブ デューティ』でないとは信じがたい」と評するほかない生ぬるい一皿だった。