Viral Studiosが開発し、HandyGamesがパブリッシャーを手がける、アメコミ風のビジュアルが特色の見下ろし型ローグライトアクションゲーム『リーサル・オナー:オーダー・オブ・ジ・アポカリプス』。本項では、2025年10月7日に配信された今作のプレイレポートをお届けします。
なお本項の執筆にあたり、HandyGamesよりSteamキーの提供を受けています。
生み出されるエージェント(人造人間)たち。彼らは何者なのか……奥へ奥へと進み真実を見つけ出せ

本作ではプレイヤーは「エージェント」を操作し、手ごわいミュータントたちとの戦闘に挑みます。なお、「エージェント」が死んでしまっても、すぐに代わりの「エージェント」が作成される仕組みになっています。私が死んでも代わりはいるもの……というわけですね。

エージェントはスタート地点で刀、双剣、ハンマーの3種の武器(進行度に応じて増える)のいずれかを選び、ランダムなアクションスキルを習得して戦いへと挑みます。
バトルステージは斜め見下ろし型のアクションゲームで、弱攻撃・強攻撃、アクションスキルやダッシュを使い分け、並み居る敵を倒していきます。

本作はアメリカンコミックを意識した演出が随所に盛り込まれており、例えば次に進むステージを選ぶ画面はアメコミのコマ割りを模しています。

強大なボス戦の前にはアメコミの表紙を模した一枚絵が表示され、これは否が応でも盛り上がる演出です。

ボス戦にはそれぞれギミックが用意されており、そのギミックを見切ることが勝利の鍵となります。

むろん、アメコミ調の演出はカットインや一枚絵に限った部分のみではありません。ときには「エージェント」の背景が描かれる場面もあり、彼らがクローン・エージェントになる前はどんな人物だったのかを描写するストーリー演出も時には用意されています。


もし「エージェント」たちが倒れてしまっても心配はいりません。エージェントが手に入れた「エナジーセル」「AIコア」は研究所に送られ、研究員たちによって以降のエージェントを永続的に強化する素材として利用されます。このあたりは繰り返しプレイを前提とする「ローグライト」らしい要素といえます。

こうして強化を繰り返し、エージェントたちはより強い敵へと挑みます。

進行するエリアによってはキャラクター能力値をそのランの間強化する「モジュール」や、使用スキルの取捨選択が発生することがあります。どの能力値を伸ばすか、あるいはどのスキルを使っていくのかについては大いに悩むことになるでしょう。筆者の主観では、モジュールであれば主に攻撃力を上げて敵の殲滅力を上げることが重要であり、スキルについては「隙が少ないもの」「攻撃範囲が広いもの」「多段攻撃判定があるもの」が使いやすい印象です。「切り裂き」スキルはこの3要素を備えていて、当て方によってはボス敵の体力も一気に削れるのでかなりおススメです。


それ以外にも、ランダムに道中に出現して特殊効果が得られる「エンチャントメント」、道中で手に入れたクラフトリソースを消費して武器を強化する「クラフト」、冒険を進めるのをより便利にするアイテムを揃えた「ショップ」、貴重な回復リソースが得られる「リカバリー」など、ステージ中には多くのランダム生成される施設が揃っています。

「上級種族」という、ボス敵並みに強化されたエリート敵と戦うステージも稀に登場します。一定時間ごとにザコを召喚し、そのザコを撃破すると変化する石を利用してエリート敵が放つ全画面即死攻撃を回避する……など、オンラインRPG的なギミックが問われる戦闘もあって、下手をするとボス敵より数段強いのではないか……という印象があります。

本ゲームは見下ろし型アクションとして、操作感のテンポの良さは十分に伝わるし、一騎当千の快感やボス敵の攻撃を見切ったときの気持ちよさはあるのですが、序盤から通常ステージでは敵の数が多くて乱戦になりやすく、その中で敵の攻撃範囲がわかりにくくてダメージを受けやすいという点が少し気になりました。本ゲームの敵の攻撃時には必ず敵の攻撃範囲が表示されるようにはなっているのですが、敵が5体以上の群れになってくると敵の攻撃表示がわかりにくく、気が付けば傷を負っていた……ということが多々あります。
本作は見下ろし型ローグライトRPGの定番作である『Hades』ほどではないにしろ、負ったダメージを回復する機会はかなり限られるため、「気が付けば傷を負っていた」はちょっとストレスになります。

また敵の攻撃に対し、完璧なタイミングでダッシュ回避するとパーフェクトダッシュとなり、短時間無敵&次の一撃に大ボーナスダメージ&シャドウスキルゲージ増加という恩恵が得られますが、今一つこのパーフェクトダッシュのタイミング判定がわかりにくいのも個人的には短所と感じました。一旦シャドウスキルでバリアを破らなければダメージをほとんど与えられないボスもいるので、この判定はもう少しわかりやすくしてほしい……と個人的には思います。

何はともあれ、本作はスピーディーなアクションと適度なゴア感、そして報酬によるパワーアップなどがマッチして、遊んでいて気持ちいいローグライト・アクションRPGであるとは感じました。アメコミ系の雰囲気で敵を斬り刻むような軽快なアクションが遊びたい!という方には、本作は充分におススメできる内容です。
スパくんのひとこと
アメコミの表紙演出は最初に見たときビックリ&気持ちの盛り上がりが半端なかったスパ。軽快なアメコミ風ローグライトアクションを求めている人には刺さる可能性のあるゲームスパ!
タイトル:リーサル・オナー:オーダー・オブ・ジ・アポカリプス
対応機種:PC(Steam,Epic Games,GOG)/PS5/Xbox Series X|S
記事におけるプレイ機種:PC(Steam)
発売日:2025年10月7日
著者プレイ時間:5時間
サブスク配信有無:無
価格:2,800円~2,900円(各ストアによりばらつきあり)
※製品情報は記事執筆時点のもの











