『Million Depth』100万層の地下世界に潜む物語を“停止と行動”の個性派アクションで満喫したプレイレポ! 公式開発資料の先出し公開も | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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『Million Depth』100万層の地下世界に潜む物語を“停止と行動”の個性派アクションで満喫したプレイレポ! 公式開発資料の先出し公開も

開発者とPLAYISMに主人公の初期デザインや開発資料も特別にお見せしてもらいました……!

連載・特集 プレイレポート
『Million Depth』100万層の地下世界に潜む物語を“停止と行動”の個性派アクションで満喫したプレイレポ! 公式開発資料の先出し公開も
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地上に住めなくなった人類が、地球から離れて宇宙で暮らすか、地下に潜って生き延びるか。その二択に迫られた過酷な世界を舞台とする『Million Depth』は、巧みに構築された物語と、アクションゲームでありながら思考の猶予があるゲーム性を併せ持つ、非常にユニークな作品です。

その魅力の一部に触れられるデモ版も「非常に好評 (149)」(記事執筆時点)と高評価を博し、期待と関心が集まる本作が、Steamにて2025年11月12日に配信を開始しました。

この発売に先駆け、製品版をプレイする機会に恵まれたので、その体験に基づくプレイレポートをいち早くお届けします。製品版で味わえる本作の特徴を、こちらでご確認ください。

※記事執筆にあたって、PLAYISMよりSteamキーの提供を受けています。

■停止と行動を使い分ける、ユニークなアクション性

『Million Depth』の主人公は、宇宙に浮かぶ居住空間で暮らす少女「モマ」。物語面の経緯については後ほど触れますが、彼女はとある目的のために地球へ降り、100万階層から成る地底世界「ミリオンデプス」の最深部を目指す旅に挑みます。

モマが降り立つ各階層が、本作におけるフィールドの役割を担っており、誰かと出会えば会話を交わし、危険な生命体と遭遇すればバトルが発生します。

本作におけるバトルは、サイドビューの2Dアクションゲームをベースとしています。ただし一般的なアクションゲームとは大きく異なり、こちらが動かない限り敵は一切行動しません。もちろん、こちらも止まったままでは攻撃できないため、勝つには動くしかありませんが、止まるたびに敵も再び停止するので、焦って動く必要はないのです。

敵は体当たりや射出物でモマを攻撃しますが、攻撃中や射出物であっても行動の停止には逆らえず、そのモーションや軌道を容易に目視確認できます。停止中に敵の攻撃をしっかり把握し、どうやって避けるか――普通のアクションゲームなら一瞬で判断しなければなりませんが、『Million Depth』では好きなだけ思考を巡らせて、自分なりの最適解をゆっくりと決断できるのです。

敵の攻撃をかわし、こちらの攻撃を当てる。ゲームのルールは紛うことなくアクションゲームなのに、戦略系SLGのように戦術を組み立てて挑むという独特のプレイ感を味わえる『Million Depth』は、非常に個性的で独自性の高いゲームと言えます。

しかも本作は「好きなタイミングで行動を停止できる」というプレイヤー有利の状況ながら、バトルにしっかりとした手応えがあり、奥深さも併せ持っています。左右からの挟み撃ちや、軌道の異なる複数の射出物による攻撃など、思考を促す戦局が多々ある点も見逃せません。

■『Million Depth』のアクションは反射神経いらず

これは筆者の腕前の問題もありますが、残りHPがわずか3というギリギリの状態で、最奥に待つボスを撃破したこともありました(ノーマルモード時)。そこまで追い込まれながらも、かろうじて切り抜けられたバランスの妙にも感心させられます。

紙一重で勝利できた理由は、非行動時は停止するという本作のシステムが大いに影響しています。一般的なアクションゲームの場合、瀕死状態に追い込まれてパニックになり、凡ミスをして終わる……という経験が誰しもあるはず。

しかし本作の場合、一度パニックになっても、操作を止めればいくらでも時間を使えます。気持ちを落ち着けて、現状を把握し、どうすれば次の攻撃を避けられるか。慌てる必要がないため、窮地に追い込まれても自身のパフォーマンスを再び高めてから向き合うことが可能なのです。

言葉にするとやや堅苦しいのですが、アクションゲームの多くで味わうであろう「焦ってミスしがち」というお決まりの失敗を、『Million Depth』ではシステム的に回避できる、と置き換えれば理解しやすいかもしれません。困難な状況に陥っても粘り強く戦い続けられるため、必然的に逆転劇も味わいやすいのではと感じました。

もちろん、考えなしに操作をし続ければ、窮地はそのまま死地となることでしょう。無謀なプレイには手痛い代償がありつつ、システムを理解して有用に立ち回れば、卓越した腕がなくとも十分乗り越えられる。反射神経要らずのアクションゲームという、ユニークで独特なプレイ体験が、この『Million Depth』で味わえます。

■ふたつのハンマーで広がる戦略性

“行動と停止”というバトルの特徴的な点について触れましたが、実は攻撃方法もかなり個性的です。主人公であるモマは、体当たりによる直接攻撃も可能ですが、主なダメージソースは空中に浮かんでいるハンマーのような物体(設定的には「ビオトープジャマー」とハンマーの組み合わせ)です。

このハンマーは、モマの操作とは別に、Rスティックで自由に移動できます。空中の移動に制限はなく、敵に直接ぶつけるとそのまま攻撃になるほか、射出物をその身で防ぐことも可能なので、攻撃手段であると同時に、モマを守る防御手段の役目も果たします。

モマは敵や射出物を避けるように動かし、ハンマーを敵に近づけて攻撃する。モマだけでなくハンマーの操作中も敵が動くため、攻撃する際もモマの安全に気を配りつつ、時には盾となりながら敵を殲滅する。これが、バトルにおける基本的な立ち回りとなります。

モマは状況に応じて、ジャンプで射出物を飛び越えたり、ダッシュで回避したりと、アクションゲームらしい動きも求められますが、ハンマーによる防御でその負担を軽減できるの本作ならではの特徴です。また、ハンマーはスティックのみで動かせるので、シンプルな操作性も助かります。

しかし、ハンマーには耐久力が設定されており、攻撃を受けすぎると一時的に無効化するのでご注意を。一定時間で復活しますが、攻撃・防御の両面で大きく戦力がダウンし、モマが危険に晒されやすくなるので気をつけましょう。

ちなみに、デモ版だと使えるハンマーはひとつだけですが、製品版ではゲームの進行にあわせてふたつ目のハンマーが使用可能になります。操作は都度切り替える形ですが、片方のハンマーが無効化されても、もうひとつのハンマーが使えるのでご安心ください。

ふたつ目のハンマーを活用すると、戦略の幅も広がります。左右の敵をそれぞれ任せたり、攻撃用と防御用に振り分けて隙なく運用するなど、使い方はプレイヤー次第。デモ版を経験した人も、この拡張要素を刺激的に感じることでしょう。

また、ハンマーはクラフト可能で、形状に合わせて性能も大きく変化します。突起を増やすと攻撃力が上がったり、特定の配置でボーナスが得られたりと、システム的にもかなり奥深く、よりよい結果を目指す試行錯誤も醍醐味のひとつです。

■デモ版から更に拡張する、壮大で響き合う物語

ネタバレを防ぐため、物語面の説明は最低限に留めますが、「ミリオンデプス」にいるキミに会うために、モマは宇宙から地下深くの世界へと旅立ちます。

宇宙から地下100万層を目指す行動力は、たったひとつ残された拠り所という、切実で純粋な願いから生まれたものです。居住空間の中でモマは物理的に守られていますが、精神面ではかなり極限状態にあり、その行動力も納得させられる動機付けになっています。

ただし、「ミリオンデプス」の過酷さやそこに秘められた真実に、モマは大きく揺さぶられます。彼女の視線で物語に触れるプレイヤーも、初回で挑む物語を味わった後は、とある人物の行動に対して「なんでそんなことをするのか」と疑問や怒りが湧き上がることでしょう。ここまでは、デモ版でも体験できる範囲の内容です。

そして、『Million Depth』の物語は、ここから一気に広がりを見せます。最初のプレイは、作中における「α世界」の出来事であり、さらに「β世界」「γ世界」と拡張していきます。

また、各世界も1本道ではなく様々な条件によって分岐します。とある世界の行動が、他の世界の分岐を促すなど、各世界は密接な関係にあり、影響を与え合う存在です。

その分岐と影響を及ぼす要因は、プレイヤーの介在に他なりません。この世界に関わることで、物語がどのように分岐し、集約していくのか。変動する流れと結末を見届ける楽しさも、プレイ意欲を大きく後押しする要因と言えます。

例えば、先ほど挙げた「なんでそんなことをするのか」という気持ちは、「β世界」の物語を知ることで、その理由を知ることができます。そのため疑問や怒りは、(共感するかは個々人で分かれるとはいえ)理解や納得に着地します。

同時に、新たな疑問も生まれるため、更なる分岐や「γ世界」への興味がかき立てられ、プレイする手が止まらず遊び続けてしまう……という良質なサイクルによって、『Million Depth』から抜け出せず、ついついプレイ回数を重ねてしまいました。


行動と停止が織りなす独自性の高いアクションバトルと、複数の世界線が影響し合う壮大な物語の融合により、魅力的なプレイ体験を紡ぎ出す『Million Depth』。個性的かつパワフルな味わいは、クリアまでプレイヤーを捕らえて放しません。

今回は最も特徴的なポイントに絞るレポートとなりましたが、本作の強みはこのほかにも数えきれないほどあります。

例えば、ドットテイストの強いビジュアルは、過酷で残酷な世界を繊細に浮かび上がらせ、記憶に刻まれるような優れたアートワークでした。また、ローグライク性のある行先選択や戦力構築により、飽きることなく繰り返しプレイできるなど、丁寧な作り込みも随所に感じられます。

個人的に気になったのは、ハンマーをクラフトする際の操作性がやや煩雑だった点ですが、できることの多さを考えれば、そうならざるを得ない一面も理解できます。今後のアップデートで改善されれば嬉しく思いますが、この点も致命的な問題ではなく、慣れれば対応できる範囲です。

アクションなのに反射神経が必須ではなく、攻略の手応えや達成感は十分。複数の世界を渡り歩く壮大な物語も味わい深く、相乗効果で良質なゲーム体験を提供してくれる『Million Depth』。個性的な作品を探しているなら、本作を候補に加えてみましょう。「β世界」を楽しめるデモ版から始めてみるのも一興です。

『Million Depth』は、PC(Steam)向けに配信中です。


ライター:臥待 弦(ふしまち ゆずる),編集:みお

ライター/楽する為に努力する雑食系ライター 臥待 弦(ふしまち ゆずる)

世間のブームとズレた時間差でファミコンにハマり、主だった家庭用ゲーム機を遊び続けてきたフリーライター。ゲームブックやTRPGなどの沼にもどっぷり浸かった。ゲームのシナリオや漫画原作などの文字書き仕事を経て、今はゲーム記事の執筆に邁進中。「隠れた名作を、隠れていない名作に」が、ゲームライターとしての目標。隙あらば、あまり知られていない作品にスポットを当てたがる。仕事は幅広く募集中。

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編集/取材も執筆もたくさんやる、半ライター半編集 みお

ゲーム文化と70年代の日本語の音楽大好き。2021年3月からフリーライターを始め、2025年4月にGame*Spark編集部入り。

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