「もしパックマンがホラーゲームだったら?と考えたんだ」ローグライトサバイバルホラー『Cyber Rats』【開発者インタビュー】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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「もしパックマンがホラーゲームだったら?と考えたんだ」ローグライトサバイバルホラー『Cyber Rats』【開発者インタビュー】

気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Outpost Games開発、PC向けに10月27日にリリースされたローグライトサバイバルホラー『Cyber Rats』開発者へのミニインタビューをお届けします。

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気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Outpost Games開発、PC向けに10月27日にリリースされたローグライトサバイバルホラー『Cyber Rats』開発者へのミニインタビューをお届けします。

本作は、哀れな実験用ネズミたちが主人公のローグライトサバイバルホラー。ネズミたちは身体改造されており、中には棘が生えたものや骨が露出しているものも。様々なモンスターや死のトラップをくぐり抜けながら、迷宮脱出を目指します。記事執筆時点では日本語未対応。

『Cyber Rats』は、1,000円で配信中


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?

RonnieRonnie Reeです。45歳です。デンマーク出身のプロアニメーターで、ゲーム業界には20年以上携わっています。これまで『Hitman』などの作品に参加し、Ghost Ship Games(『Deep Rock Galactic』の開発会社) では最初の8年間、リードアニメーターを務めていました。その後、『Deep Rock Galactic』の開発から離れ、自分のゲームである 『Cyber Rats』 を作るために独立したのです。

好きなゲームには、『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』、『モンスターワールドII ドラゴンの罠』、『Diablo II』、ニンテンドウ64の『パーフェクトダーク』などがあります。はい、「古き良き時代のゲーマー」ですね(笑)。

――本作の特徴を教えてください。また、そのアイデアはどのように思いついたのでしょうか?

Ronnie『Cyber Rats』のアイデアは、まさに 『パックマン』から直接生まれました。ずっと「『パックマン』をもっと高度で現代的にしたゲームを作りたい」と思っていたのです。プレイヤーが迷路に閉じ込められ、恐ろしいゴーストに追いかけられる…と言うゲームですね。

そして「迷路」と聞くと、自然と研究所の実験用ネズミを連想しました。ネズミに実施される恐ろしい実験の数々…実際、本作のタイトルは開発期間の大半、「ラボラット(Lab Rats)」にしていたほどです。しかし、調べてみると「ラボラット」という名称は、様々な企業、商品、ディズニーシリーズなど、世の中にあまりにも多く存在していたため、最終的に 『Cyber Rats』 に変更しました。サイバーパンクの世界観なので、こちらの方がゲームに合っていると感じています。

さて、「もしパックマンが三人称視点のホラーゲームだったら?」…その発想が本作の原点です。ランダム生成のネズミを操作し、ランダム生成の迷路を進む…この組み合わせを採用しているゲームは他にありません。プレイヤーは3匹のネズミを使ってゲームを開始し、「チーズ10個を集めて迷路から脱出すること」が目的です。迷路の中にはアップグレードポイントや復活ポイントがあるので、ネズミの視覚・聴覚・反応速度と言った能力を強化できるのです。

また、ネズミが死んだ場合、新しいネズミを購入するか、復活ポイントがあれば蘇生することもできます。しかしすべてのネズミが死ぬとゲームオーバーとなり、再びランダムに生成された3匹のネズミでやり直すことになります。

迷路は不気味で恐ろしい雰囲気に包まれており、プレイヤーを追い詰めて殺すためにモンスターたちが次々と解き放たれます。そのため、本作はかなり緊張感のあるホラー体験になっていますよ。

――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか?

Ronnie元々のインスピレーションは、前述した通り 『パックマン』 でした。ですが、当然それ以外にも、『Lethal Company』 やローグライク系のゲームから影響を受けています。特に、「アップグレードして進む→死ぬ→やり直す」というゲームループをどう作るかを考えるうえで大きな参考になりました。

ネズミを失うこと自体がゲームデザインの重要な要素なので、ローグライクの要素は欠かせません。『Cyber Rats』は本質的にローグライクゲームそのものですからね。

――本作の開発中に一番印象深かったエピソードを一つ教えてください。

Ronnie一番楽しかったのは、迷路全体のランダム生成システムを作ることでした。毎回違う迷路になるので、自分でプレイしていてもすごく楽しかったのです。迷路はたくさんの部屋やバイオームで構成されていて、それらがすべてランダムに組み合わさっています。各部屋も同じで、照明や雰囲気もランダムです。例えば、どのライトが点灯するか、どんな色になるか、どんな部屋の雰囲気になるかなど、すべてランダムなのです。

こういったシステムを作るのが、開発の中でも間違いなく一番楽しくて満足感のある部分でした。また、私はアニメーターですので、ネズミのアニメーションや死亡シーンを作るのもすごく楽しかったですね。

――リリース後のユーザーのフィードバックはどのようなものがありましたか?特に印象深いものを教えてください。

Ronnieフィードバックの99%は非常にポジティブで励みになるもので、ほとんどの人がこのゲームを気に入ってくれています。とても小規模でシンプルなゲームなのに、です。それと、皆さんから「近接チャット付きのマルチプレイを追加して欲しい」と言われています。私自身もぜひ実装したいと思っていますが…そのためには開発に時間を使えるよう、まず本作が十分な売上を作る必要があります。

――ユーザーからのフィードバックも踏まえて、今後のアップデートの方針について教えてください。

Ronnie今後、大きなアップデートを3つ予定しています。

1つ目は、新しいバイオームやトラップの追加、そして既存バイオームの部屋やバリエーションを増やすことに焦点を当てたアップデートです。

2つ目は、ゲーム内の「サイボーグ・ハンター」(モンスター)にフォーカスしたアップデートです。新しいモンスターを追加し、既存のモンスターも改良します。もっと怖くする必要がありますし、作りたい新モンスターのアイデアもたくさんあります。

そして最後のアップデートは、「ハードコアモード」です。これは、1匹のネズミ(黒い毛、赤い目)だけで挑む、より難しくチャレンジングなモードを求めるプレイヤー向けのものです。このアップデートでは、ランダム生成されるネズミの改善や、選択方法の改良も行い、欲しいネズミをきちんと選べるようにする予定です。また、プレイに応じてアンロックできるネズミも増やすつもりです。

さらに、追加で本作をサポートしたい方向けに、新しいネズミのスキンを含む「サポーターDLCパック」も考えています…が、どう実装すればいいかはまだわかりません。私はアニメーターであって、プログラマーではありませんからね(笑)。

――本作では、なぜ、そして具体的にどのように生成AIの生成物を使用しましたか?また、生成AIについてはどのような感情を抱いていますか?

Ronnieさて、生成AIについてですが…これはとてもデリケートな話題であり、あまり好まれていないことも分かっています。

ただ、正直に言うと、私はプライベートではよくAIで遊んでいます。音楽やイラストを作り出せるところが本当に面白くて、すごく魅力的だと思います。実際、参考資料としてかなり使用してきました。私は絵を描くのもデザインするのもあまり得意ではないので、例えば「鎧のパーツ」や「SF風の内装」みたいな画像をAIに作ってもらえると、とても助かります。それらを見て、ゲームに取り入れたいアイデアをひらめくことも多いのです。アイデア出しやコンセプト段階では、本当に最高のツールです。だって、「サイボーグネズミ」や「ゾンビネズミ」の良い画像なんて、探しても見つからないですからね…でもAIなら作れるのです。

音楽については自分でも作曲できますし、そうするのも大好きです。しかし、『Cyber Rats』に関しては時間が足りませんでした。音楽制作にはかなり時間がかかりますので、余裕がなかったのです。そこで、ゲーム内の音楽にはAIを使用しました。

サウンドエフェクトも一部AIを使っています。AIに大量のサウンドを生成させて、その素材を元に自分の音を作ったり、加工したりしています。音楽も同じで、AIから得たものをそのまま使うのではなく、必ず自分で編集して改善するようにしています。

ゲーム内のものは、どれも100%AIそのままと言うものはありません。すべて自分の手を加えています。要するに、AIは「正しく使えば素晴らしいツール」だと私は思っています。

――本作の日本語対応予定はありますか?有志翻訳は可能ですか?

Ronnieはい、日本語への翻訳はぜひやりたいと思っています。他にもいくつかの言語には対応させたいです。ただ、やはり時間が足りなくなっていて、リリースに間に合わせるために多くの要素を削らざるを得ませんでした…言語対応もその一つです。どうしてもゲームプレイの方が優先だったのです。

有志翻訳は大歓迎です!もし手伝っていただける方がいれば、メールでご連絡いただけると嬉しいです。今はその作業に費やす時間がなく、やり方もまだちゃんと分かっていないので、始める前に調べるべきことがたくさんあります。

――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?

Ronnieはい、もちろん希望するならしてもらって構いませんし、むしろして欲しいぐらいです。音楽を含め、ゲーム内のものに制約はありません。

――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。

Ronnie日本の読者の皆さんへ…覚えておいてください。動いていなければ、立ち止まっているのと同じです。そして、立ち止まっていたら、どこにも辿り着けないのです。

――ありがとうございました。

◆「注目インディーミニ問答」について

本連載は、リリース直後インディーデベロッパーメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に700を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。

ライター:Chandler,編集:Akira Horie》



ライター/バイク乗り Chandler

ゲームと風をこよなく愛する暇人。趣味は多い方だったはずが、最近は家でぼーっとしている時間が増えてきた気がしている

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Akira Horie

編集/『ウィザードリィ外伝 五つの試練』Steam/Nintendo Switch好評発売中! Akira Horie

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