気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Tiny Bull Studios開発、PC/海外PS5/Xbox Series X|S向けに10月23日にリリースされたハートフルアクションRPG『The Lonesome Guild』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、記憶を持たない霊体となり6人のはみ出し者を導く、見下ろし視点のシングルプレイアクションRPG。6人はそれぞれユニークな能力や背景、悩みを持っており、状況に応じて操作するキャラクターを切り替えて戦闘や探索を行うことが重要です。切り替えはシームレスに行えるので、上手く使いこなすと華麗なコンボを決めることもできます。記事執筆時点では日本語未対応。
『The Lonesome Guild』は、3,025円で配信中。


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?
SimoneTiny Bull Studiosのプロデューサー兼オーディオディレクターのSimone Pellegriniです。
好きなゲームを一つ選ぶのは、大好きな作品がたくさんありますので、本当に難しいです。強いて言うなら、『Death’s Door』がとても好きですし、『The Lonesome Guild』の音楽にも大きな影響を与えた作品です!
――本作の特徴を教えてください。また、そのアイデアはどのように思いついたのでしょうか?
Simone本作のアイデアが生まれたのは、新型コロナのパンデミックの最中でした。「孤独」というテーマが私たちの生活の中に強く存在していた頃です。本作の物語を作り進める中で、「孤独」は「共にいること」と切り離せない関係にあると気づき、この2つの概念が本作の柱となりました。
『The Lonesome Guild』を特徴的な作品にしているのは、アート、ゲームデザイン、音楽に至るまで、「孤独」と「共にいること」をすべての要素に組み込みながら開発したと言うところです。その結果、この2つの柱を中心にまとまった強い一体感を持つ作品になったことを誇りに思っています。
登場人物たちはそれぞれ異なる形の孤独を抱えており、物理的な別離、子どもの死、家族からの見捨てられた記憶、あるいは定められた運命に縛られているような感覚など、向き合うべき孤独は様々です。人と一緒にいることで救われることもありますが、自分自身の「悪魔」と向き合わない限り、本当の意味でそれを乗り越えることはできないのです。
――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか?
Simoneこのプロジェクトは元々『ポケモン不思議のダンジョン』に着想を得て始まりましたが、開発を進めるうちに複雑なアクションRPGへと進化していきました。
また、数多くのタイトルから影響を受けています。アートは『Death’s Door』と『TUNIC』。戦闘は『テイルズ オブ アライズ』と『ファイナルファンタジーVII リメイク』。パズルは『ゼルダの伝説』と『The Witness』。音楽は『Hollow Knight』、『オリとくらやみの森』、そして『キングダム ハーツ』ですね。
ここに挙げたのはほんの一部で、実際に影響を受けた作品はもっとたくさんありますよ!

――本作の開発中に一番印象深かったエピソードを一つ教えてください。
Simoneたくさんありますが、なかでも特に素晴らしかったのはローンチパーティーですね。ローンチトレイラーと開発チームが特別に作ってくれたカットシーンをみんなで観るため、劇場を貸切にし、さらにその日のための特別コンサートも開催しました。私はその日のために髪をオレンジ色に染め、そのイベントのためのオリジナルTシャツまで作っちゃいましたよ。本当に最高の一日でした!
――リリース後のユーザーのフィードバックはどのようなものがありましたか?特に印象深いものを教えてください。
Simoneプレイヤーからのフィードバックはとても好意的で、心温まるものばかりでした。その中に一つ、思わず笑ってしまったコメントがあります。あるSteamユーザーが「ターン制だったらよかったのに」と書いていたのですが、実は本作の最初のプロトタイプは『ドラゴンエイジ:インクイジション』のようなハイブリッド型のシステムで、その後に完全アクションへと切り替えたのです。まるで一周回って元に戻ったような気持ちになりました。
――ユーザーからのフィードバックも踏まえて、今後のアップデートの方針について教えてください。
Simoneもちろん、ターン制バトルに切り替える予定はありませんが、プレイヤーの皆さんからのフィードバックを集めて、快適性の向上、バランス調整、そして全体的なチューニングに役立てています。
――本作の日本語対応予定はありますか?有志翻訳は可能ですか?
Simone現時点で追加のローカライズ予定はありませんが、今後必要性があれば検討するかもしれません。有志翻訳については大歓迎です。最も良い方法は、私たちのパブリッシャーであるDON'T NODに連絡していただくことですね。
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?
Simoneもちろんです!私たちがこの3年間取り組んできたゲームを、新しいプレイヤーの方々が楽しんでくれる姿を見るのは本当に嬉しいことです。私たちがこの世界に命を吹き込むために注いだ努力が報われるだけでなく、今回の作品とこれから先の作品づくりにとっても非常に貴重な学びの経験になっています。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Simone私たちは長年のJRPGファンであり、『The Lonesome Guild』も独自の形で日本文化から大きな影響を受けています。日本の文化は、私たち全員にとって非常に大きな存在なのです。私たちの人生を形作り、インスピレーションを与えてくれた人々や作品に、少しでも恩返しができればと思っています。
そして本作が、プレイヤーの皆さんが人生のどこかで感じた「孤独」を理解し、それを乗り越える手助けになれば幸いです。
――ありがとうございました。


◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に900を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。








