30年の時を越え、日本アニメと組み合わさる!新生レースゲーム『Screamer』プレイレポ&アニメ担当ポリゴン・ピクチュアズにインタビュー! | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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30年の時を越え、日本アニメと組み合わさる!新生レースゲーム『Screamer』プレイレポ&アニメ担当ポリゴン・ピクチュアズにインタビュー!

PCレーシングゲームの礎を築いたタイトルが、近未来の世界となって生まれ変わる。

連載・特集 プレイレポート
30年の時を越え、日本アニメと組み合わさる!新生レースゲーム『Screamer』プレイレポ&アニメ担当ポリゴン・ピクチュアズにインタビュー!
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今から30年前の1995年。1つのPCレーシングゲームが世の中に生まれました。そのタイトルは後に『MotoGP』シリーズや『RIDE』シリーズの礎となり、当時ではこのゲームがどれだけ動作できるかというPCハードウェアのベンチマーク的な存在として、そしてゲームセンターの臨場感を自宅で体験できるとあって欧米で絶大な支持を得ることとなりました。

その作品の名は、イタリアのMilestoneが開発した『Screamer』。そして、今回30年の時を越え新たな作品として生まれ変わります。今回、筆者はそんな偉大な作品の先行プレイ及び本作のアニメーションを担当した日本のアニメ会社である「ポリゴン・ピクチュアズ」の面々にインタビューを実施。その様子を皆さんにお届けします。

オリジナルのスピード感は踏襲し、ゲームプレイはリクリエイト

今回の体験会では、実際にレースパートを遊ぶことができました。まずはチームを選択。本作では5つのチームが存在しており、チームごとに性能の異なるマシンを使うことになります。大まかな性能はここで決まるようです。チームを選択すると、さらに3人のキャラクターがいるので1人を選択します。このキャラクターによって細かな性能だったり、レース中に発動するスキルが変わってきます。そしてコースを決定しCPUとのレースに。

基本的な操作やルールはよくあるレースゲームのものと同様ですが、2点異なるものがあります。1点目はギアチェンジがセミオートマということです。基本的に自動的にギアチェンジはしてくれるのですが、とある理由で手動でギアアップすることになります。

もう1点はコントローラーの右スティックがドリフトモードという点。アクセルやブレーキを駆使して姿勢をコントロールする必要はなく、本作ではスティックで直感的にドリフトをすることができるようになっています。

さらに新生『Screamer』はそれだけではなく、普通のレースゲームとは異なる大きなシステムが存在します。それが「ECHOシステム」と呼ばれるもの。レースが始まると画面上部に2つのメーターが表示されます。左側がSYNC、右側がENTROPYとなっており、この2つのゲージは相関しています。

まずSYNC側。こちらのゲージは自動的に溜まりますが、速度計が黄色になった時にシフトアップ操作を行うことで「アクティブシフト」が発動。約1秒間大きく加速すると同時に、SYNCゲージの伸びも一定時間大きくなります。(基本的にギアはAT操作です)

SYNCゲージのメモリが1ゲージ以上あるとブーストが発動できます。このブーストも一定時間ブーストボタンを長押しした後、タイミング良く離すとパーフェクトブーストとなり通常のブーストより長く加速することができます。

いずれにしても、ブーストを使用するとENTROPYゲージが1個分溜まります。このゲージが3個溜まるとストライクが発動可能。一定時間速度が上がるというのはブーストと同じですが、この状態で敵車に当たると「K.O.」が発動。相手の車を破壊し速度を大きく落とすことが出来、さらにマシンによって恩恵を受けることができます(ブーストゲージが最大になったり、使用したENTROPYゲージが戻ってきたり)。これらを駆使して最下位だったとしても一気にトップまで駆け抜けることも可能です。

もちろんこれはCPUも同様に使ってくるので、近くでストライクを使用されると画面が赤くなり警告音を発します。この時にENTROPYゲージを1個消費することでシールドを展開できます。シールドを展開した車にストライクを発動している車がぶつかるとシールドを貼った車は無影響で、ストライクを使った車は強制的にストライクが解除されます。

そしてENTROPYゲージが最大まで溜まると発動できるのがこのゲームにおける最後の切り札、オーバードライブです。パーフェクトブースト以上の速度と効果時間、そしてストライクと同様敵車に当たれば「K.O.」が発動しシールドを貼った敵車に当たってもモードが解除されないというまさに最強状態。ただし調子に乗って高速状態で壁にぶつかると普通にクラッシュします。クラッシュするといくら効果時間があっても強制的にモード解除されてしまうので、そのあたりはちゃんとコースを走る必要があります。

最初は見る情報がかなり多く戸惑うことも多いですが、慣れてくると色の変化やゲージの溜まり具合やコースの位置でおおよそのブーストやストライク、シールドをぱっと使えるようになるなという印象でした。操作感はいわゆるゲームライクな動き方をするので、『バーンアウト』シリーズや『リッジレーサー』シリーズを遊んでいる人は30分も走れば慣れると思います。筆者はそのあたりの知見があったので、1回レースを終える頃には大体コツを掴み、それ以降は全てのレースで1位を取ることができました。

また、今回の体験会では見ることはできませんでしたが本作はストーリーが存在します。それぞれのチーム、キャラクターごとに物語が展開され、過去どのようなことが起きたのか、レースを通じて明かされる陰謀など、サイバーパンクな世界で繰り広げられるキャラクター同士のドラマも注目とのことです。

多国籍だからこそ、それぞれの国のイメージは大切に

ここからは本作のアニメーションパートを担当した方々ののインタビューをお届けします。今回インタビューにお答え頂いたのはアニメーションディレクターの島村大輔氏(画像右、以下島村)、ポリゴン・ピクチュアズのCGスーパーバイザーの伊東克承氏(画像左、以下伊東)。

さらにラインプロデューサーの田中志保氏(以下田中)にも話を伺うことができました。非常に興味深いお話がいくつも飛び出しました。

――今回『Screamer』というタイトルにアニメーションとして携わることになりましたが、自身で掲げているテーマなどあれば教えて欲しいです。

島村:こういうのが作りたいというよりは、Milestoneから90年代のアニメーションのようなものを作って欲しいとお伝え頂いたので、その方針で進めていきました。なおかつ、「サイバーパンク エッジランナーズ」「REDLINE」のような方向性も取り入れています。

――世界観が未来世界ということになっていますが、こういった世界を描いていったというイメージがあればお伝えください。

島村:これも結構最初から決まっていたことなのですが、サイバーパンクな街並みというのは前提としてありました。サイバーパンクというのはちょっとディストピア風というか、1個の企業が街を支配していて、その中で人間ドラマが何個があるという感じだと思うので、そのあたりを重要視していました。

――本作はドライバーたちにも焦点が集まるストーリーとなっていますが、出てくるキャラクター達にどのようなアニメーションをつけていきましたか。

島村:キャラクターが本当に多く、人種も日系やイタリアなどそれぞれあったので、それぞれの人種の骨格などは意識して制作していきました。多国籍であるからこそそれぞれの国の雰囲気は損なわないように意識していました。

――本作はレースゲームということで沢山の車が出てくると思うのですが、車の描写において拘っている点はありますでしょうか。

島村:今回、私たちが対応した場所はドラマパートが大半でした。その為、レースパートは殆ど対応していません。ただオープニングではレースのシーンを入れているので、そこはスピード感を意識して制作していました。ゲームだと体感してなんぼというところがあると思います。自分たちは映像を制作する側なので、見ていて気持ちがいいかを考えてオープニングを制作していました。

田中:今回、私たちは31分程度のアニメーションを作っており、それぞれのキャラクターのシーンが展開されていきます。それらがゲームを進めていくことで1つずつのドラマが展開されていくと思うので、スピード感というのはゲーム本編で体感して頂き、キャラクターなどの心情はアニメーションで見て頂いてキャラクターに感情移入してもらえたら嬉しいと思っています。

――今回、脚本はポリゴン・ピクチュアズ側で用意したのでしょうか。それともMilestone側で用意されていたのでしょうか。

田中:脚本はMilestone側で用意してもらっています。ポリゴン・ピクチュアズは絵コンテから制作しています。

――最近のレースゲームだとストーリーがあるものは珍しいと思います。演出など工夫された点はありますでしょうか。

島村:それぞれのチームとキャラクターに群像劇が存在します。とあるチームでの出来事と別のチームの出来事が絡み合って物語が展開されていくので、それらは見て欲しいなと思います。そうすることで世界観をより深く理解できるので。

――今回、チームで気になるのが日本のアイドルをフューチャーした「STRIKE FORCE ROMANDA」なのですが、彼女たちの衣装デザインなど拘った点はありますでしょうか。

島村:みんなそれ言いますよね(笑)。「STRIKE FORCE ROMANDA」は最初に着手しました。ヒナというキャラがいるのですが、デザインを海外で活躍している自身の友人に頼み、Milestoneから来ていたデザインから変更してもらいました。なので、「STRIKE FORCE ROMANDA」に注目してもらえるのは嬉しいです。

田中:コンセプトはMilestoneから頂き、それらを日本のアニメーション風にしてもらいたいとオーダーがあったので、自社でデザインを制作していったという経緯があります。制作中のデザインなどをMilestoneに共有すると大半は良い反応を頂いていましたが、最初のデザイン段階ではイタリアが考える日本のアニメと、日本自身が考えているアニメやイタリアのイメージの違いについて、議論をしたことはあります。ただ「こういうのがいいんだろうな」というものを上手く合わせて制作していったと思います。

――「STRIKE FORCE ROMANDA」はバニー衣装がモチーフになっているのでしょうか。

島村:頂いた情報からそこまで変更はしていないので、Milestoneがそう考えているのかもしれません。

――「GREEN REAPERS」は雰囲気的に主人公チームみたいな感じで、人種や性別などもバラバラですがこのチームはどのようにデザインしていきましたか。

島村:「ヒロシ」というキャラクターはまさに「サイバーパンク エッジランナーズ」の主人公のイメージがあり、その辺の雰囲気を入れつつ頂いたコンセプトの部分も活かしつつ合わせたデザインを制作しました。同チームの「ロイシン」「フレデリック」はコンセプトから大きく変えていません。

――チームの名前はMilestoneから指定がありましたか。

島村:はい、その通りです。

――チームの名前からデザインを考えたりもしましたか。

島村:そうですね。割とわかりやすくどのチームも名前を決めて頂いていたので、このチームが敵なんだろうなというイメージがつきやすかったです。そういう意味ではありがたかったです。

――敵感で言うと「Anaconda Corp」が悪の企業的なチームに見えますが。

島村:そうですね。ただ、このチームに関して言うと完全に悪というわけではありません。どこか悪になりきれていないところもあり、一部分は共感できる点もあるようなチームです。実はリーダーは頭がキレるようなキャラではありません。情けない部分もあり、人間味があるところもあるのが魅力です。まあ一番悪いのは仮面を被ったキャラなんですけど(笑)

――「Kagawa-Kai」は日本のヤクザの様な雰囲気を感じるチームで、実際リーダーと思われる人物は一般的にイメージしている日本ヤクザの雰囲気に見えるのですが、それ以外のキャラクターはそういったイメージとは少々違う印象を受けます。このあたりのデザインに関して意識した点はありますでしょうか。

島村:「Kagawa-Kai」は他チームと異なり、「Kagawa-Kai」だけの話が多く展開されていきます。いわゆる日本ヤクザのしがらみなどがテーマとなり物語が進んでいきます。そういう意味では特別な印象を受けています。

田中:「Kagawa-Kai」はMilestoneから最初情報をもらった時は全く別の名前のチーム名が設定されていました。先方は家族を意味しているチーム名だと説明を受けましたが全くピンと来なかったので、こちらから名前の例を提案し、変わったチーム名が今の「Kagawa-Kai」になっています。また別のキャラクターで最初「オロチ」という名前で頂いたキャラも名前として少々成立していないよとお伝えし候補をお送りした結果、「ケイジ」という名前に変更された経緯もあり、日本独自の要素を一部監修したりもしました。

――ポリゴン・ピクチュアズ様はアニメ制作を中心に活動されているので、ゲーム内のアニメを制作するということはそこまで多くないと思いますが、ゲーム内に実装されるアニメーションを制作している時に苦労した点などはありますでしょうか。

田中:今回、Milestoneはとても気持ちいいクライアント様でした。やること全てOKを出して頂きました。

島村:ただ、制作途中まで車がどのようなものかはわかりませんでした。世界観も頂いてはいましたが、街並みが実際どのようなものになるかはわかりませんでしたし。なので「こういう感じかな」とイメージしながら制作していました。

田中:自身が作ったアニメーションがゲーム内にどう実装されるかはこちらもわからないので、そういった意味でも楽しみです。

――普通のゲームなら元の言語が英語なら日本語吹き替え、元が日本語なら日本語だけという作品が多いのですが、本作は多言語が入り混じっていますよね。今回の声優さんはどちらが決めましたか。

田中:Milestoneです。全部英語でくると思ったらヒンディー語にイタリア語、日本語など多言語が混ざっていてびっくりしました。近未来の世界では別々の言語を喋っても双方理解できる技術もあるのかなと思うと面白いですね。口パクは海外アニメと同じように完全にリップシンクしているわけではなく、不自然がない形で口を開閉させています。また日本語の声優さんもMilestoneが決めています。弊社では絵コンテに合わせて音声を収録することが多いのですが、海外ではシナリオに合わせて音声を収録するので、絵コンテの段階で音声も並行で収録していたこともあり、そこは島村さんには通常と違うフローをお願いすることになり、そこは心配した点でもあります。

島村:普段なら音声収録時には立ち会いするのですが、今回は海外収録ということもありどういう音声が届くのか全くわかりませんでした。そういう意味では不安でしたが、イメージ通りの音声が届いたので良かったです。

――ゲームは実際触りましたか。

島村:先程触りましたが難しいですね(笑)ただ、面白そうには思えます。今の時代、実際に存在するコースを走るシミュレーション系のレースゲームが多い中、架空の近未来の世界観で走るレースゲームは珍しいと思うので。

――本作は30年前に制作されたゲームのリブート版となりますが、元になったゲームを遊ばれたりしましたか。

島村:提供されたものにはなかったですが調べて動画で確認はしました。ただ全然違いますね。なので前の作品のことは引きずらなくてよいのだろうと思って制作しました。

――本作の「ここのアニメーションは見て欲しい」という点をお伝えください。

島村:オープニングですね。ゲームにおいてオープニングは大事だと思うので、そこは力を入れました。ドラマパートではレースシーンが殆どないので、オープニングでレースシーンを入れて派手にしているので、面白いものが見られると思います。

――日本のユーザーに向けて一言お願いいたします。

田中:イタリアのゲーム開発から出てくるイタリアのレースゲームですが、その中に日本のアニメーションが入っているということで、非常に素晴らしいコラボレーションが出来たと思いますし、各キャラクターがそれぞれ所属している国の言語を喋っています。不思議な世界観でドラマが展開されていくので、そういった点も楽しんでもらえたらと思います。いきなり日本語が聞こえてきたりしたら嬉しいと思いますし(笑)レースを楽しんでもらいながら、キャラクターたちに感情移入してもらえると嬉しいです。


以上がプレイレポ&インタビューの様子でした。いわゆるレースゲームをしているレースゲームというのはここ最近多くなかったので、個人的にはとても楽しみなタイトルの1つだなと感じました。

また、本作は2026年3月26日にPC(Steam)/PS5/Xbox Series X|Sで発売されることが決定。PlayStation 5はパッケージ版もあります。また、本日12月12日(金)15時からプレオーダー受付も開始されるので、興味がある人はぜひ予約してみてはいかがでしょうか。最速でダッシュだ!

ライター:げーまー哲,編集:みお

ライター/焼きうどんが大好きなVtuberライター げーまー哲

2020年7月からVtuber活動開始。 普段はTRPGや音楽ゲームの配信を中心に活動。 それと同時にライター・ゲーム開発・同人活動を並行するマルチプレイヤー。 焼きうどんが大好きで、月の昼食の2/3は焼きうどんしか食べない。 世に出たゲームハードを多数所持しており、いずれ全てのゲームハードを所有するのが夢。

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編集/Game*Spark共同編集長 みお

ゲーム文化と70年代の日本語の音楽大好き。人生ベストは『街 ~運命の交差点~』。2025年ベストは『Earthion』。 2021年3月からフリーライターを始め、2025年4月にGame*Spark編集部入り。2026年1月に共同編集長になりました。

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