インディーゲーム開発者monoclelordは、Steamにて新作レトロアドベンチャー『CD-ROM』の無料デモ版を配信しています。
本作は2026第1四半期にリリース予定のポイント&クリック形式のパズルアドベンチャーゲーム。プレイヤーは架空のPCを操作しながら、「CD-ROM」に収録された10種類の謎を解いていくことになります。


プレイヤーが操作できるのは画面中心のディスプレイに加えて、コンソールに配置されたテキストボックスといくつかのスイッチと「CDドライブ」。ユーザーインターフェースをクリックしながら、自らPCにCD-ROMを挿入して挑戦するシステムです。
暗号化されたテキストを解読したり画像加工でパスワードを見つけ出したりと、その仕掛けはさまざま。ピクセルで描かれるアートスタイルは「PICO-8」のようなファンタジーコンソールを思わせる仕上がりで、UI/UXともにレトロかつ軽妙な演出も魅力です。

Steamで配信されたデモ版では「10種類の謎」の最序盤のみをプレイでき、「得体のしれないCD-ROMからソフトウェアを起動して、次の謎に挑むために暗号を解読していく」という一連のループの楽しさを味わえます。
キャラクターや人物は一切登場しないため、いわゆる「脱出ゲーム」のような雰囲気も感じられるかもしれません。

謎解きのレベルはそれほど難しくはありませんが「メモを取ること」は必須です。画面右上のテキストボックスに入力してメモを残せるので、紙とペンは不要ながらも『Myst』や『Riven』、『Outer Wilds』のような“誰かから懇切丁寧に案内されることもなく、自分自身で謎を解明していく体験”をたっぷり味わえます。
コンソールにはメモ欄以外にもさまざまなウィンドウやボタンが用意されているので、正式版がリリースされるときには“コンソールに触れている感覚”を更に高めたゲームプレイになっているかもしれません。

しかしこのゲームには「10種類のCD-ROM」に含まれていない、ひとつの大きな謎があります。それは『CD-ROM』というあまりにも強気なゲーム名をつけた理由です。
「CD-ROM game」というキーワードで探しても、もちろん検索上位には現れません。「CD-ROM Steam game」ならばなんとかトップにひっかかるものの、ストアページ以外は別ゲームのサポート掲示板でのやりとりばかりがヒット。大胆にも「火の玉ストレートなゲーム名」と「検索における“茨の道”」を選ぶことは、まさにインディーゲームでしかできない挑戦です。
Game*Sparkはそんな謎を解明するべく、本作の開発者にインタビューを実施。本作のネーミングはもちろん、開発の経緯や日本語サポートの詳細、今後の展開についてさまざまな質問を投げかけました。
――最初に、自己紹介をお願いします。また、特に好きなゲームタイトルもあわせてお聞かせください。
monoclelordこんにちは、monocleleordと申します。ゲーム開発者としてのキャリアは約2年間で、この4~5ヶ月間は『CD-ROM』をひとりで開発しています。好きなゲームを挙げるならば『マインクラフト』で、かれこれ12年間プレイし続けています。
私は『マイクラ』で親友を作りましたし、過去には公式マーケットプレイスのコンテンツクリエイターでもありました。今はコンテンツクリエイターを辞めてゲーム開発者として活動していますが、今でも親友と一緒に『マイクラ』を遊んでいます。
――『CD-ROM』の特徴を教えてください。また、このゲームのアイデアはどのように思いついたのでしょうか? 開発にあたって影響を受けた作品はありますか?

monoclelord最初に「シェアウェアCDをテーマにしたパズルゲームを作りたい」と考え、「プレイヤーがゲーム内の架空のPCとOSを操作する」というシステムならこのテーマを実現できると感じました。
『Last Call BBS』や『Hypnospace Outlaw』といったゲームも存じていましたが、プレイヤーがPCを操作するにあたって「ちょっとしたペリフェラル(周辺機器)も操作できるようにしたい」と考え、『CD-ROM』のシステムが生まれました。
――「2000年代のシェアウェアCD」をゲームのメインテーマとした理由について、お聞かせください。
monoclelordこのゲームの“魂”は、私の「シェアウェアCD収集」という経験に由来しています。
私は子どもの頃、父親の古いノートパソコンでシェアウェアCDを読み込んで、ゲームや便利なツールをよく探していたのです。「CDからいろいろなファイルを探索して、自分の好きなものを見つけていく」という体験と記憶が、このパズルゲームの開発に繋がりました。
――『CD-ROM』は「10個の異なるミステリー」を解くことを中心に構築されていますが、将来的にアップデートやDLCを通じてさらにパズル(CD-ROM)を追加する計画はありますか?
monoclelordゲームの反響次第かもしれません。現在予定している計画を超える勢いで、このプロジェクトに取り組みたいと考えています。
――本作の開発を進めているなかで、最も印象深かったエピソードについてお聞かせください。
monoclelord本作の開発を始めるにあたり「このゲームは3Dであるべきか、2Dであるべきか」と悩み、なかなか確信を持てませんでした。最初は3Dらしい雰囲気を作ろうとしましたが上手くいかず、ピクセルアートを用いたアプローチに切り替えました。
そしてピクセルアートの法線マップを手描きして、ライティングも強化しました。結果的に、これは素晴らしい判断となりました。そして『CD-ROM』にとってもうひとつの大事なポイントは“PC画面とスクリーン”のサイズ感です。ゲーム体験とビジュアルの魅力を両方とも高めるため、相当な時間を費やして調整しました。
――デモ版をリリースしたあと、ユーザーからどのようなフィードバックを受けましたか? それらのフィードバックを踏まえて、今後の開発方針についても教えてください。

monoclelord最も多かったフィードバックは「デモ版で挑めるパズルは少し簡単過ぎた」という声でした。デモ版はゲーム本編で挑める「最初の2つのCD-ROM」をメインとしており、パズルの解放は非常にシンプルです。後のCD-ROMを参照する「ファイル」もありますが、デモ版には含まれていません。そのような意図がプレイヤーに伝えきれなかったため、製品版では確実に設計を変更します。
――このゲームをライブ配信したり、動画をアップロードしたりすることは許可されいますか? また、それらの動画を収益化しても問題ありませんか?
monoclelordもちろんです。商用であっても、ライブストリーム配信およびコンテンツ制作について問題はありません。
――『CD-ROM』は“ユーザーインターフェースと字幕で日本語に対応予定”とされています。正式版では、日本語テキストを視覚的にどのように表現するのでしょうか? 例えばフォント選択などは、特に難しいポイントになりそうです。
monoclelord単純に言語を置き換えるだけでなく、ゲームメカニックを通じてローカライゼーションを解決したいと考えています。プレイヤーがテキストからヒントを得ながら、環境と相互作用できるようにしたいのです。フォント選びは課題ではありますが、現在のアプローチで続けたいと考えています。
――ゲーム名をシンプルに『CD-ROM』と名付けることは、かなり大胆で挑戦的な決断に感じました。SEOのことを考えると、このゲーム名が広く普及するまでの道のりはなかなか大変なように見受けられます。

monoclelordお気遣いありがとうございます! 『CD-ROM』というゲーム名が持つ懸念については、最も多くのユーザーから受けたフィードバックのひとつでした。SEOの観点からは悪いネーミングだったとしても、私は毎回「この名前にこだわりがあったから」と答えています。『CD-ROM』というゲーム名はぴったりフィットしていて、キャッチーに感じるのです。
――最後に、正式版のリリースを楽しみにしている日本のゲーマーに向けてメッセージをお願いします。
monoclelord『CD-ROM』は、日本のゲーマーの皆さまの間でも広く楽しんでもらえる可能性があると信じています。皆様はミステリアスなものがお好みだとも思います。また、関心を持ってくださった方には感謝を申し上げます。『CD-ROM』には日本に関連する細かな要素をいくつか収録していて、そのひとつはデモ版でも見つけられます。開発は現在のところ順調に進んでいるので、2026年Q1の製品版リリースにご期待ください。
――ありがとうございました!
『CD-ROM』は2026第1四半期にSteamでリリース予定。Windows向けに無料デモ版を配信しているので、興味が湧いた方はぜひプレイしてみてください。ポイントクリック&謎解きゲームの経験があれば15分程度でクリアできるボリュームですので、気軽に挑戦してみてはいかがでしょうか!
¥1,079
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)













