『Clair Obscur: Expedition 33』『空の軌跡 the 1st』など注目作から読み解く2025年のJRPG。懐かしさと新しさが交差した1年【年末年始特集】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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『Clair Obscur: Expedition 33』『空の軌跡 the 1st』など注目作から読み解く2025年のJRPG。懐かしさと新しさが交差した1年【年末年始特集】

2025年に発売されたJRPGタイトルを6本振り返り!

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『Clair Obscur: Expedition 33』『空の軌跡 the 1st』など注目作から読み解く2025年のJRPG。懐かしさと新しさが交差した1年【年末年始特集】
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2025年も年の瀬に近づき、今年のゲームシーンを振り返る時期となりました。なかでもJRPGというジャンルに目を向けると、2025年は印象に残るタイトルが数多く登場した一年だったと言えるのではないでしょうか。意欲的な新規タイトル、長年のファンを唸らせるリメイクなどが登場し、「今年はJRPGについて改めて考えた」と感じているプレイヤーも少なくないでしょう。

本記事では今年勢いと人気を集めたJRPGタイトルを、発売順を軸に筆者の独断で6本ピックアップし、それぞれのタイトルを紹介していきたいと思います。


『Clair Obscur: Expedition 33』:4月24日

JRPG記事というのにいきなりフランス産タイトルじゃないか、と思う方もいるかもしれませんが、2025年におけるJRPGの文脈を語るのに『Clair Obscur: Expedition 33』を外す訳にはいかないでしょう。本作はフランスのスタジオSandfall Interactiveが開発し、4月24日に発売されたタイトルです。

舞台は、19世紀末から20世紀初頭のフランス「ベル・エポック」時代を彷彿とさせる幻想的な世界観が特徴。「ペイントレス」と呼ばれる謎の存在が、一年に一度モノリスに「数字」を描き、その年齢の人々は煙となって消滅してしまいます。主人公たちは数字が「33」になった年に、ペイントレスを打倒するために旅立つ「第33遠征隊」のメンバーです。

本作のバトルシステムかつ最大の特徴は、コマンドバトルの戦略性にリアルタイムのアクション要素を融合させた「リアクティブターン制バトル」です。攻撃時にはQTEが挿入されるほか、敵の攻撃をタイミングよくボタン入力することで回避したり、パリィで弾き返したりできます。またエイムで弱点を突くなど、常に緊張感のある戦闘が楽しめます。


開発者が『ファイナルファンタジー』『ロストオデッセイ』をはじめとしたJRPGから影響を受けたと公言している本作。それなり以上にJRPGをプレイしてきた筆者としても、本作のシステムは全く新しいものを発明したというよりは、往年のJRPGを磨き込んだいいとこどりという印象を受け、“はじめてプレイするのに馴染みがある”という状態でした。そして2025年12月12日に開催された「The Game Awards 2025」ではゲーム・オブ・ザ・イヤーを獲得、史上最多記録9冠を受賞する快挙を成し遂げたことも記憶に新しいです。

『空の軌跡 the 1st』:9月19日

『空の軌跡 the 1st』は9月19日、ニンテンドースイッチ/ニンテンドースイッチ2/PS5/PC(Steam)向けに日本ファルコムがリリースしたRPG。本作のリメイク元となる『軌跡』シリーズの第1作『英雄伝説 空の軌跡 FC』は、2004年にPCで販売された作品で、以降20年以上にわたってシリーズが続いているのが特徴です。

本作はゼムリア大陸の南西部「リベール王国」が舞台で、主人公は「地域の平和と民間人の保護」を理念に掲げた「遊撃士(ブレイサー)」を目指す少女エステル。エステルの父・カシウスに連れられて、ヨシュアが「ブライト」家の養子となり、互いに16歳を迎えたエステルとヨシュアは、史上最年少ながら遊撃士を目指して日々研修に励んで「準遊撃士」資格を得るシーンから物語が開始します。

『英雄伝説 空の軌跡 FC』が採用していたのは、SRPG風のターン制コマンドバトルでしたが、本リメイクでは近年のシリーズ作を踏襲した、アクションとコマンドバトルのハイブリッドなバトルシステムを採用しているのも特徴です。

筆者は長年のシリーズファンですが、『軌跡』シリーズは作品が積み重なったが故の“新規参入のしにくさ”が課題だと考えていました。ですが本作はシリーズ第1作を丁寧にリメイクした結果、長年のファンには思い出を美しく蘇らせる作品でありながら、初心者にとってはJRPGの面白さを安心して体験できる入り口になるタイトルに仕上がっています。

『デジモンストーリー タイムストレンジャー』:10月2日

『デジモンストーリー タイムストレンジャー(以下、タイムストレンジャー)』は、バンダイナムコエンターテインメントより10月2日に発売された、2006年より続く育成RPGシリーズ『デジモンストーリー』の最新作です。超常現象の調査と解決を専門とする秘密組織“ADAMAS”のエージェント「結城ダン/結城カナン」を主人公として物語が展開します。

アノマリー事象(怪奇現象)調査を進める中で巨大兵器とデジモンの戦闘に巻き込まれ、気が付くと8年前にタイムスリップ。未来では「新宿インフェルノ」と呼ばれる事象が発生し、世界が終末に陥っていることを知った主人公は、デジタルワールド・イリアスでの冒険を通して、破滅の未来を変えようと奮闘します。

戦闘はターン制コマンドバトルで、過去作を継承した形ですが、最大5倍速までスピードを変えられるようになったり、フィールド上で攻撃を与える「デジアタック」が実装されたりと、戦闘関連のテンポが格段に上昇していたのも特徴的でした。

シリーズ8年ぶりの新作である本作は、シリーズが積み上げてきた育成や戦略性をしっかりと受け継いだ作品で、序盤から世界の崩壊、タイムスリップ、謎の少女イノリとの出会いなど、次々と展開が動いていく構成はスピード感があり、“続きが気になる”感覚に引き込まれます。バトルや育成面も練られており、属性や種族の相性を踏まえた戦略的なコマンドバトルは手応え十分。進化・退化を繰り返して理想のデジモンを育て上げる過程は、時間を忘れてのめり込む楽しさがありました。


また『デジモンストーリー』シリーズ最速で、全世界累計出荷本数が100万本を突破したとも発表。DLC「追加デジモン&エピソードパック」が第3弾まで予定されているなど、本作の盛り上がりはまだまだ続きそうです。

『テイルズ オブ エクシリア リマスター』:10月30日

『テイルズ オブ エクシリア リマスター』は、『テイルズ オブ』シリーズのリマスタープロジェクトの一環として、バンダイナムコエンターテインメントが10月30日に発売したタイトル。リマスター元の『テイルズ オブ エクシリア』は、2011年PS3向けにリリースされた『テイルズ オブ』シリーズ15周年記念タイトルです。

お人好しな医学生ジュードと四大精霊を従える女性ミラのダブル主人公制を採用し、ゲーム開始時に選んだ主人公の視点で物語が進み、片方の視点でしか見られないイベントや同じイベントでも描き方が違う場面が存在。終盤は大きく展開が異なるため両方のルートをプレイしてはじめて、本作の全容が明らかになる構成なのが特徴です。

人種の違いや人間と精霊の差異など多様な背景をもつ人々の交流がコアとして据えられており、最初は人間をあなどっていた精霊のミラが、ジュードたちと冒険をともにすることで認識を改めていく過程は王道ながらも熱い展開です。また主題歌に浜崎あゆみさんを起用し、ufotableが手がけたオープニングムービーは、選択した主人公によって一部シーンが異なり、見ごたえのある映像に仕上がっています。


また2026年2月26日には次なるリマスター作として、『テイルズ オブ ベルセリア リマスター』が発売予定。12月15日のシリーズ30周年には「『テイルズ オブ』シリーズ 30周年記念 プロデューサーメッセージ」が公開され、IP総合プロデューサーの富澤祐介氏が2026年の『テイルズ オブ』リマスタープロジェクトは、“さらに過去の名作”が対象と話していました。来年はさらなるシリーズの盛り上がりが期待できそうですね。

HD-2D版『ドラゴンクエストI&II』:10月30日

HD-2D版『ドラゴンクエストI&II』は、『ドラゴンクエスト』シリーズの第1作と第2作をドット絵と3Dグラフィックを組み合わせた「HD-2D」表現で再構成した作品です。2024年には両作の前日譚にあたるHD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』がリリース、ナンバリングが逆になる続編の形で『ドラゴンクエストI&II』が10月30日にリメイクされました。

原作からの変更点は、これまで語られてこなかったストーリーの深掘りとシステムの刷新です。特に『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』のリメイクでは、従来の3人旅に加えて「サマルトリアの王女」が4人目の仲間として参戦し、戦略の幅が広がっています。

また第1作においても、タイマンバトルから「勇者対複数」の戦闘形式へと変化しており、広範囲を攻撃できる武器や「とくぎ」の導入によって歯ごたえが増加。相手の弱点や行動パターンを読んで、装備を持ち替えながら戦うテクニカルなものに変更されています。さらにBGMもオーケストラ音源に変更されているほか、「3→1→2」の順番でプレイすると驚きの展開が感じられるなど、新たな「ロト三部作」として仕上がっています。

『ドラゴンクエスト』と言えば、2026年2月5日にはナンバリング7作目『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』フルリメイク作『ドラゴンクエストVII Reimagined』が発売予定。こちらは「HD-2D」ではなく「ドールルック」と名付けられた、実際に制作された人形をスキャンしてキャラクターモデルを起こすグラフィック表現が特徴です。

『オクトパストラベラー0』:12月4日

『オクトパストラベラー0』は、スクウェア・エニックスが12月4日に発売した「HD-2D」が魅力の『オクトパストラベラー』シリーズの最新作。本作は初代と同じ「オルステラ大陸」が舞台で、スマホ向けRPG『オクトパストラベラー 大陸の覇者』をコンソール向けに再構築したストーリーが特徴です。

主人公の故郷ウィッシュベールでは年に一度の聖火祭が催されていましたが、町のどこかにあるという「神の指輪」を狙った軍勢によって街は焼け野原となってしまいます。主人公と幼馴染の建築士「スティア」は、町外れに住む学者「ノモス」によって助けられた後、ウィッシュベールを襲った元凶である「三人の覇者」への復讐と、故郷の復興を誓って旅に出ることになります。

主人公も8名の固有キャラクターの中から一人を選択していた過去作と比較すると、キャラクターメイクを行い、体格・髪型といった外見から教わった技や好きな料理などの内面までプレイヤーの思うままに決められたのは新鮮でした。

「オクトパストラベラー」のバトルシステムは、敵の弱点に対応した攻撃を繰り出し「シールドポイント」を削ることで発生する「ブレイク」と、毎ターン貯まっていく「BP」を消費して、行動をパワーアップさせる「ブースト」という独自システムで戦略性を楽しめるのが魅力。

また本作からバトルに前衛・後衛の概念が導入され、最大8人まで参加可能になった点も特徴です。4人パーティーから8人へ変化したことで、敵をブレイクさせやすくなったと同時に後衛も前衛と同じように毎ターンBPが溜まるため、後衛と適宜交代することでブレイクを狙いやすくなっています。

前衛が攻撃したあとに後衛と入れ替わるアビリティや、後衛が前衛に入れ替わったときに威力が上昇するアビリティなども存在。本作ならではの戦略性が生まれていましたのが印象的で、年末年始に腰を据えてプレイするにふさわしいオーソドックスなJRPGに仕上がっていました。

2025年のJRPGシーンを振り返って

2025年のJRPGを振り返ると、「まったく新しいものが生み出された一年」というよりも、「これまで積み重ねてきたJRPGの魅力を、今の時代に合わせて磨き直した一年」だったと言えるでしょう。その流れを象徴しているのが、新規タイトルでありながらJRPGの文脈を強く受け継いだ『Clair Obscur: Expedition 33』です。コマンドバトルを軸にしつつ、アクション性や緊張感を加えた戦闘は、どこか懐かしくも現代的な完成度の高さとして表れていました。

同時に、リメイクやリマスター作品の存在感も非常に大きな一年でした。『空の軌跡 the 1st』や『テイルズ オブ エクシリア リマスター』、HD-2D版『ドラゴンクエストI&II』といった作品は、過去作をそのまま再提示するのではなく、システムや演出を整えて今のプレイヤーが遊びやすい形へと再構成。長年シリーズを追ってきたファンには懐かしさを、新規プレイヤーには安心して触れられる入口を提供していた点が印象的でした。

また『デジモンストーリー タイムストレンジャー』や『オクトパストラベラー0』のように、シリーズの土台を活かしつつ、テンポや構成を調整することで体験を新鮮に感じさせる作品も登場しています。こうした作品群を通して見えてきたのは、JRPGが「過去を振り返りながら前に進む」段階に入っているということです。2025年はJRPGがこれまで築いてきた歴史や文法を再確認し、それを次の世代へどう手渡すかを模索した一年だったのではないでしょうか。


CLAIR OBSCUR: EXPEDITION 33 (ORIGINAL SOUNDTRACK) (輸入盤) [Analog]
¥9,444
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
ライター:SIGH,編集:みお











ライター/RPGとADVに強いと自称するライター SIGH

RPGとADVが好きなフリーのゲームライター。同人ノベルゲームは昔から追っているのでそこそこ詳しい。面白ければジャンル問わずなんでもプレイするのが信条。

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編集/Game*Spark共同編集長 みお

ゲーム文化と70年代の日本語の音楽大好き。人生ベストは『街 ~運命の交差点~』。2025年ベストは『Earthion』。 2021年3月からフリーライターを始め、2025年4月にGame*Spark編集部入り。2026年1月に共同編集長になりました。

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