
早いもので2025年も残すところあとわずか。街はすっかりクリスマスと年末の浮足立ったムードに包まれています。社会人も学生も、まとまった休みを目前に控えたこの時期、ゲーマーにとっての最大の懸案事項は「どのゲームで年末年始の休暇を過ごすか」という一点に尽きるでしょう。
今年買ったまま積まれている新作を崩すべきか、あるいは安心感を求めて自分がかつて愛したゲームを遊ぶべきか……。そんな葛藤のさなか、突如として発売されたのが『The Elder Scrolls V: Skyrim Anniversary Edition(以下Skyrim AE)』のスイッチ2版。あまりに唐突なリリースでしたが、筆者も「よし、今年の年越しはスカイリムで過ごすとしよう!」と、なかば勢いに任せてスイッチ2版を購入しました。
『スカイリム』といえば雪景色が印象的なゲームですから、冬の寒い時期にプレイすれば没入感もひとしお。まさに今遊ぶにはうってつけだと思ったわけです。また、筆者はもともとスイッチ版の『Skyrim AE』を所持していたため、スイッチ2版をわずか100円で入手できたという点も大きかったです。この安さのおかげで、購入への心理的障壁は低いものでした。
……ということで前置きが長くなりましたが、ここからはスイッチ2版を数時間プレイして、どう感じたかのプレイレポートになっております。スイッチ2版『Skyrim AE』を買うべきかどうか迷っている方は参考にしていただけると嬉しいです。
※編注 記事後半にアップデート後の感触にも触れているため、ぜひ最後までお読みください。

まず、いきなり結論めいたことを述べますが、スイッチ2版『Skyrim AE』の購入を検討している方は、一旦待ったほうがいいです。筆者のようにスイッチ版『Skyrim AE』を所持しており、100円でアップグレードできる、という場合はまだしも、定価である7,260円を払うのは一旦考えたほうがいいかと思われます。
というのも、発売直後からフレームレートの低さや入力遅延の問題が各所で指摘されており、実際に遊んでみてもその影響は無視できないレベルだからです。
筆者は主に携帯モードでプレイしましたが、フレームレートが30fps固定である点については、「まあ、こんなものだろう」とさほど気になりませんでした。もともと対人ゲームや超高難度アクションでなければ、30fps固定でもあまり気にならない性質(たち)なのも幸いしたかもしれません。大画面で遊ぶのでもなければなおさらです。
しかし、入力遅延のほうは明確に操作しづらいレベルだと感じました。特に右スティックの反応に顕著な遅れがあり、ただでさえ難しいスティックでのエイムが、より一層困難なものになっています。普段PC版などで快適に遊んでいるプレイヤーからすると、その操作感の差にはかなりの戸惑いを覚えるはずです。

あくまで筆者の体感としてですが、Switch 2から実装された「マウス操作」を用いた場合、不思議とエイムがしやすく感じられました。おそらく遅延自体は発生しているのでしょうが、スティック操作ほどその悪影響を強く意識せずに済む印象です。もともとマウスがエイムするデバイスとして優れているから、というのもあると思います。
ただ、Joy-Con 2をマウスとして扱う操作体系そのものに筆者が不慣れなこともあり、どうしてもプレイングがぎこちなくなってしまうというところもありました。現時点でのバージョンにおいて、弓矢などの精密なエイムが要求されるプレイスタイルを選ぶなら、基本的にはこのマウス操作がおすすめだと思います。
「どうしても今すぐ遊びたい、でも遅延はストレスだ」という方は、いっそ難易度を下げて近接攻撃主体で立ち回るのも一つの手です。近接戦闘であれば、多少の入力遅延があっても力押しでサクサク進めることができるため、精神衛生上もよろしいかと思います。
筆者はわりと鈍感なプレイヤーなので、遅延や30fps固定といった点も、意識せず遊んでいるうちはほとんど気にしていませんでした。あとから事実を知り、改めて確かめてみる中で「あ、なんかやりづらいと思ってたのはこれだったのか!」と納得した、というくらいの感じです。とはいえ、気にする人はとことん気にする部分だと思うので、特に入力遅延については早急にパッチなどで改善されることを望みたいところです。


では、まったくプレイする価値がないバージョンなのかと言えば、そんなことはありません。本バージョンの最大の美点といえるのが、やはり「グラフィックの向上」です。向上といっても、元が10年以上前のゲームですから劇的な変化には限度があるわけですが、それでも描写の精細さは明らかに増しています。特に携帯モードでは、Switch 2自体の画面サイズの拡大と解像度の向上も相まって、これまでにない美しさでスカイリムの地を堪能できるようになりました。
筆者としては久々に訪れることになったスカイリムの地は、今でも驚くほどクエストが満載で、どこへ行っても必ず「何か」が起こります。最初の『Skyrim』発売当時に遊んだ記憶が懐かしさと共に蘇るのはもちろんですが、やはり本作は今でもRPGとして抜群に面白く、こうしていまだに新バージョンが発売されることの意味がはっきり分かります。
テキスト量やクエスト量などの単純な物量で見ても、今現在本作を上回っているようなRPGはかなり稀と言えるでしょう。そういった意味で、今遊んでも全く問題のない、タイムレスな面白さが本作にはあります。
今年は『Skyrim』の前作にあたる『The Elder Scrolls IV: Oblivion』のリマスターも発売されました。筆者もクリアまで遊び、非常に楽しみましたが、やはり現代のゲームと比べると空疎に感じたり、洗練されていないと感じる部分もありました。まあリマスター版なのですから、そうした不自由さも「味」ではあるのですが。

それに比べると、『Skyrim』は14年も前の作品(ちなみに『Oblivion』の5年後だそうです)でありながら、UIなどは現代的な見た目で、ゲームプレイ自体もかなり今風に感じられます(MODに慣れているとUIの不便さがわかってきますが、それでも見た目は整理されているとは思います)。もちろん古臭い部分もあるにはあるのですが、それでも『スカイリム』はいまだにオープンワールドRPGの決定版であり続けているのだなあ、としみじみ思います。
正直なところ、「いつまでスカイリムを遊ばされるのか」「最新ハードのスイッチ2でまでやることなのか」という思いが頭をよぎらなくもありません。しかし、傑作はどこまでいっても傑作。『スカイリム』は今遊んでも文句なしに面白いRPGです。未プレイの方にはぜひ手にとってほしい……と言いたいところなのですが、前述の不具合が足を引っ張っており、手放しで「おすすめ」と言い切れないのが非常にもどかしい。アップデートの予定も現時点では不透明なため、無責任に太鼓判を押すわけにもいかないのが現状です。

また、本作は周知の通り「バグの宝庫」でもあります。かつてのファンなら笑って流せるかもしれませんが、現代のゲーム基準で見れば到底許容できないレベルの挙動に遭遇することも珍しくありません。実際、今回のプレイでもグレイビアードとのメインクエスト中に会話がスタックしかけました。十数年前にも体験した不具合だったので、「ああ、こんなのあったな……!」と不具合を懐かしく思い出すという、なんとも斬新な体験をさせてもらった次第です。

と、いうことで結論として、繰り返しになりますが、スイッチ2版『Skyrim AE』はよっぽどのことがない限りは一旦ステイ、不具合が解消され次第購入する、ということでよいと思われます。100円でアップグレードできる方は、まあアップグレードしてしまってもいいかな、とも思います。と、いうのもスイッチ版と同時に所持することが可能なため、入力遅延などが気になる場合はスイッチ版を遊ぶということができるからです。セーブデータも「移行」という形で引き継げるようです。
【追記】
『Skyrim AE』スイッチ 2版ですが、記事執筆直後かつ掲載前という奇跡的なタイミングでアップデートされました。特に入力遅延の問題が解消されているという点が大きく、実際にプレイしてみても、確かに前ほどは違和感が大きくないような気がします。ジャンプ操作や攻撃モーションなどはもともと「キビキビしたアクション」ではないためあまり実感できないのですが、特に右スティックの視点移動に対しては効果がてきめんで、すごく操作しやすくなっているように感じられます。
フレームレートについては筆者の目測ではよくわかりませんが、世間で言われているように「30fps固定でないぶん不安定になっているのでは」ということも、あまり感じません。あくまでアップデート後、さほど長時間プレイしていない中での実感ではあるので、人によっては気になる点でしょうからご注意ください。
総じて、これなら「どうしてもスイッチで『スカイリム』をやりたい」という人に対して、一旦待てとは言わない、まあ買ってOK、冬はこたつで『スカイリム』したっていいよね!と言えるようなアップデートです。内容の是非はともかく、とにかく対応が素早かったという点が好印象で、今後もこのスピード感でアップデートを重ねてもらえるなら、ちょっとすれば動作も安定するでしょうから、セールなどのタイミングで本作を入手してみるのもいいかもしれませんね!
スイッチ2版『The Elder Scrolls V: Skyrim Anniversary Edition』は、定価7,260円で配信中です。













