ゲームの制作秘話に迫ったドキュメンタリーを投稿するYouTubeチャンネル「/noclip」にて、名作CRPG『ディスコ エリジウム』のライティングにフォーカスした動画が1月14日にアップ。制作当時を振り返ったライター陣による証言で、テキスト量過多により分岐シナリオ制作ツール「Articy」が動作不良やフリーズを起こしたことが明かされました。
内容が良すぎて会話文がどんどん増加。「Arcity」担当者も困惑せざるを得ない状況に
『ディスコ・エリジウム』は、記憶を失った刑事が相棒の捜査官とともに、奇怪な殺人事件を追うミステリーCRPGです。



そんな本作には、個性豊かなキャラクターたちが多数登場しますが、「/noclip」が1月14日にアップした動画「The Making of Disco Elysium - Part Three: Writing」は、それら登場人物たちに命を吹き込んだライター・編集者が制作当時を振り返る動画となっています。
動画の前半では、本作の開発において膨大なテキスト量が原因となり、分岐シナリオ管理ツール「Articy」が“正常に動作しなくなる”事態が発生するという衝撃的な事実が明かされました。
本作のライターであり、『ザ ファイナル カット』版のリードライターを務めたHelen Hindpere氏によると、当初は「文章量が足りない」状態だったにも関わらず、次第に「書きすぎている」状態になったとのこと。テキスト量の増加により編集や見直しに割く時間が不足し、本来ならカットする必要があったものの、内容が良かったためにそのまま執筆を続けることとなったそうです。
『ザ ファイナル カット』版では120万ワードにもおよぶテキストが収録されていることが明かされており、一般的な長編小説数冊~十冊文ほどの膨大なテキストが収められていることになります。
結果として会話文のデータ量は増加の一途を辿り、「Articy」は動作が不安定に。最終的にフリーズすることもあったとしています。開発チームは「Articy」の担当者に相談しましたが、発生したケースには前例がなく、返ってきた回答は「どうしていいかわからない」というものでした。


ライター・編集者の一人Märten Rattasepp氏によれば、執筆に1か月~2か月を要したキャラクターもいるという本作。草稿の70%は書き直し、そのうち書き直しの書き直しが50%に及ぶほど磨きに磨かれたテキストは、一見してゲーム開発の世界においては非常識に思えるかもしれません。しかし、それだけの苦労を経てリリースされた本作が、今日傑作として語られている理由には、こうしたクリエイターの情熱が背景にあったからだといえるでしょう。
『ディスコ エリジウム ザ ファイナル カット(Disco Elysium: The Final Cut)』はPC(Steam、GOG.com、Epic Gamesストア)/PS4/PS5/ニンテンドースイッチ向けに配信中です。モバイル向けに最適化されたAndroid版も











