
テーマ特化型のインディーゲーム展示会「DREAMSCAPE#4」が2026年1月18日に東京・秋葉原にて開催されました。
第4回となる本イベントのテーマは「ホラーゲーム」。50を超える出展作品と、ジャンルを限定することによる特色を活かした会場の雰囲気が織りなすディープな体験を堪能しました。本記事ではイベントの様子と注目タイトルをご紹介します。
光がゆれる妖しい空間でゲームを発掘
ぼんやりと照明が灯る薄暗い会場内は、オシャレでありつつも怖さを増幅させる空間になっているのが印象的でした。ブースは描写の度合いによって3段階の区分に分かれて設営されており、壁面のスクリーンから流れるゲームのPVと併せて気になるゲームが見つけやすい工夫もされていました。

また場内の奥側では、数々の奇妙なゲームを紹介するごだか氏がセレクトしたタイトルのデモ版がまとめて展示されていました。日本語非対応のタイトルには翻訳ソフトが利用できたり、ごだか氏による作品ガイドがその場で閲覧できたり、このエリアだけでも時間を忘れて楽しめるほど充実した内容で盛り上がっていました。


恐怖の中にも個性があふれる注目タイトル
各作品のプレイレポートをお届けします。
『ProjectPET』


一見ホラーとは縁遠そうなビジュアルが異彩を放っていた本作。実際にプレイすると思わぬ恐怖が待ち受けています。
主な目的はアルバイトとして可愛らしい「ペット」と呼ばれる生き物をお世話し、10日以内に"虹色うんち"を80個集めること。誓約書にサインをすると、エサを与えたり、様子を観察したりするお仕事がスタートします。ペットに少しでも異変を見つけたら薬を与え、適切な「しょち」を行います。

間違った「しょち」をすると、生き物は恐ろしい姿に進化してしまいます。大きな口と身体の毛が抜けた外見は"グロかわいい"絶妙なラインで、映画「グレムリン」を彷彿とさせます。さらに間違えると、ゲーム画面がゲージから部屋に切り替わり、逃げ出した生き物が襲い掛かるところでデモ版は終了。


開発は『Time for Bed』などを手がけるNERDY PENGUIN。デモ版では第2形態まででしたが、他の形態変化やストーリー展開などが楽しみなタイトルです
DON’T STOP SMILING

笑顔を崩したら即死の新感覚3Dホラーゲーム。本作は、PCカメラでプレイヤーの表情を読み取り、リアルタイムで表情を監視されながら探索をします。舞台となるのは夜の学校。暗い校舎の廊下を笑顔のまま歩き続けなければなりません。さらに進むと鳥居が現れますが、そこではなんと"目を閉じろ"という指示が……。
とある教室に入ると不気味な人形のようなものがあり、その人形を机に置くと切って食べ始めるアクションを要求されます。笑顔のまま口を動かして咀嚼する様子は、我ながらシュールで恐ろしい光景だったと思います。

近年、プレイヤーの「声」を使ったホラーゲームが増えている中、本作は「表情」を利用した独自のシステムによって今までにない緊張感が味わえます。
開発はえがお犬氏。筆者はビビり過ぎて進むのに苦労しましたが、表情を管理されることでゲーム内の登場人物として行動しているような独特な没入感が新鮮に感じました。
H9:ORIGIN

かつて発売中止になった架空の美少女ゲーム「トキメキ脱衣ジャンケン」の開発現場で起きた事件の真相を探るホラーADV。本作は、脱衣ジャンケンパートと、開発の経緯を辿るアドベンチャーパートを交互にプレイするモキュメンタリー形式のストーリーとなっています。
元々は『H9』というタイトルでリリース予定でしたが、作中表現を巡ってSteam版が発売停止に。のちに『H9:ORIGIN』とタイトルを改め、プラットフォームを変更してリリースされたことでも話題となりました。
今回のイベントでは本作に加えて、新作タイトル『prototype(仮)』のデモ版が世界初公開となりました。ストーリーの前日譚を描いた最初期verとして、とあるインディーゲームクリエイターの成功と苦悩から生まれる狂気を描く物語の序章がプレイできました。



開発を手がけるGe-sakuの長井知佳氏によると、本作のSteamでの販売は引き続き目指しているとのこと。今後の発表に注目です。
Night Portable

レトロゲームとホラー探索が融合するサバイバルホラー。深夜のゲームショップを舞台に、異形の存在であるツキノから夜明けまで生き延びるとクリアになります。本作の最大の特徴は、2Dのミニゲームパートと3Dの探索パートを繰り返し行う緊迫感のあるマルチタスクをこなさなければならないことです。
最初に"呪われたゲーム機"を持った状態からスタートします。ブロック崩しやシューティングなどのレトロ風ミニゲームをクリアすることで、バッテリーや鍵などの探索に役立つアイテムを獲得できます。

いくら簡単なミニゲームとはいえ、暗いショップ内でツキノがどこに潜んでいるか分からない状況の中でプレイするのはかなりドキドキしました。失敗してしまうとツキノの気配が強まってしまうため、一瞬のミスが命取りになります。制作はかぼちゃ味噌汁氏。2Dと3Dがゲーム内でそれぞれ干渉しあう世界で、プレイヤーのリスク管理能力が試されます。
Normal Fishing

一見すると何の変哲もないピクセル調のほのぼの釣りゲーですが、プレイしてみると良い意味での裏切りが待っています。
辺境の村に住む新米漁師となって、妻や釣り具屋のおじさんとの日常会話をしながら湖で魚を捕りつつお金を稼いでいきます。魚影を見つけたらシューティング要素のあるミニゲームが始まり、魚を撃ち続けて距離を縮めることで様々な魚を釣り上げることができます。時には宝物を発見してさらに大金をゲットするチャンスが得られることも……。さらに巨大なモンスターとの手に汗握る戦闘もあり、漁師として釣り以外の腕も試されます。



深くて暗い湖の底には、村に伝わる古代からの謎が隠されています。その謎を解き明かすことが目的かと思いきや、さらにプレイを進めると次第にゲーム内で突如グリッチノイズが発生し、物語は予想外の展開に広がっていきます。

The Bworgが開発を行い、昨年9月に株式会社ポケットペアのパブリッシング部門Pocketpair Publishingがパブリッシングを担当することが発表されました。ごく普通の釣りゲーに潜む底知れない恐怖は、一度プレイスすれば忘れられない体験となるでしょう。














