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アクションストラテジー『SolSeraph』プレイレポート!タワーディフェンス要素もある『アクトレイザー』リスペクトの高難度ゲーム

横スクロールアクションに都市づくり、さらにはタワーディフェンス要素まで備えたアクションストラテジー『SolSeraph』のプレイレポートをお届けします。

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横スクロールアクションに都市づくり、さらにはタワーディフェンス要素まで備えたアクションストラテジー『SolSeraph』のプレイレポートをお届けします。

本作はACE Teamが開発し、SEGAによって7月10日にSteamで配信されました。ACE Teamはチリのサンティアゴを拠点とするインディーデベロッパーで、これまでにシュールな岩転がしゲーム『Rock of Ages』シリーズや、格闘ゲーム要素のある横スクロールアクション『Abyss Odyssey』、一人称視点の格闘RPG『Zeno Clash』シリーズなど、一風変わったゲームを開発してきたことで有名です。

本作は「横スクロールアクション+都市づくり」ということから、おっさん世代ならスーパーファミコン初期の名作『アクトレイザー』が思い浮かぶでしょう。『アクトレイザー』は1990年に発売されたエニックス(現スクウェア・エニックス)のゲームで、サタンに占領された地上を天空の神が取り戻すという内容です。まずアクションパートで魔物を倒して人が住める状態の土地にし、それから都市建設を行うという「1本で2種類のジャンルが楽しめるゲーム」です(しかも建設パートではエンジェルを操って敵を撃つシューティング要素まであります)。

『SolSeraph』トレイラー

本作はその『アクトレイザー』にインスパイアされて開発されたゲームで、しかも『アクトレイザー』の楽曲を手がけた古代祐三氏がオープニングテーマを担当しているとのこと。それとストーリーは3Dパズルゲーム『The Talos Principle』のJonas Kyrazes氏が担当しています。トレイラーを見るかぎりでも『アクトレイザー』っぽさはありますね。さっそくプレイしていきましょう。

アクションパートからゲームスタート!



ゲームスタート後、ストーリーの説明が始まります。主人公は神と人の子であるヘリオス(Helios)で、傲慢で残酷な若い神々に苦しめられている地上の人類を救うために戦うといった、やはり『アクトレイザー』っぽい内容です。


「もしかして『アクトレイザー』みたいに、マップが回転・拡大してアクションパートが始まる?」と思っていたら、ゆるやかですがマップが回転・拡大を始めていきました(そして筆者の脳内で流れる『アクトレイザー』のあのBGM)。ちなみにスーパーファミコンは回転・拡大・縮小といった、当時の家庭用機では最先端の機能を搭載していたため、『アクトレイザー』ではそれを見せつけるようにぐるぐるマップが回って拡大していたのが印象的でした。


マップ拡大後、アクションパートが始まりました。うーん、『アクトレイザー』だ。BGMも勇ましい感じのものですね。ゲームはXboxパッドを使用してプレイ。ヘリオスのアクションですが、Aボタンでジャンプ、Xボタンで剣攻撃、Yボタンで弓矢、Bボタンでバックダッシュ回避、LTでシールドと、『アクトレイザー』に比べてアクションがだいぶ多くなっています。


アクションのチュートリアルも道中に入ってきます。弓矢は左下のマナを消費して撃つので有限です(調子に乗っていきなり撃ちまくってしまいました)。ちなみに左上のライフバー表示も『アクトレイザー』っぽいですね。


剣で敵を倒しながらどんどん進んでいきます。まだ最初のステージだから簡単……と思っていたら結構ダメージを食らっていました。剣を振るときに足を止めてしまうため、その硬直中にダメージを受けてしまいます。慣れるまでちょっと時間がかかりそうです。敵の矢はシールドを使って受け止めましょう。


高い場所への移動は2段ジャンプを使います。ツボを壊すと赤い玉(体力回復)や青い玉(マナ回復)が出てきます。それと攻撃ボタン押しっぱなしで力を溜め、放すことで剣による対空攻撃(昇竜拳みたいなもの)ができます。


ボスまでたどり着きましたが、体力はあと1目盛りしかありません。そして口から吐いてきた炎を食らって即死。死んだ場合、中間地点を通過していればそこから再開、そうでなければ最初からになります。

お次は建設パート!



なんとかボスを倒し終えると、見下ろし視点でマップが表示されました。建設パートの始まりです。自機は光る鳥になっていますね。Xボタンを押しっぱなしで移動速度を速くすることができます。


都市づくりですが、画像の炎が都市の中心部となります。建設物はどこにでも建てられるわけではなく、自分の建てた建設物の周辺のみです。今は何もありませんので、炎のまわりだけになります。建設物をどんどん建てていくことによって、都市を広げていくことができます。ちなみにこのパートでは、ヘリオスを信仰する老人マヌ(Manu)とその孫娘プリア(Pria)の会話がチュートリアル的にちょくちょく入ってきます。


都市を作るにしても、住民がいなければどうにもなりません。まずは住宅を作って人を増やしましょう。メニューはLTで開くことができます。メニューダイヤルの上が神の力(雷を落としたりできます)、左が都市施設の建設、下が建設物の除去、右が防衛施設の建設です。都市施設の建設を開きましょう。


現在、都市施設は住宅しか作れません。他の施設はゲームが進むに連れてアンロックされていきます。それと建設には木材が必要になります。本作はマップ内のリソースが限られていますので、無駄な建設は避けましょう。


住居を建てると、住民が5人増えました。住居以外の施設には人手が必要なので、住民は多いに越したことはありません。しかし住民分の食料が都市にないと、新しい住宅を作ることはできません。そこで農場を作って食料を増やします。


農場は肥えた土地にしか作れませんので、まずは神の力で雨を降らせて農場に適した土地を準備します。先ほど作った住宅の近くに雨を降らせて、地面を緑色に塗りつぶしていきましょう。


次に農場を設置します。先ほども述べたように、自分の作った建設物の周辺でしか新しい建設物は作れません。それと農場などの施設は完成しただけでは稼働せず、人を配置する必要があります。


木材が足りなくなってきたので、次は木こり小屋を作ります。建物だけで都市拡大をしていくのはリソース的に無理なので、ノーコストで敷くことのできる道路を使いましょう。道路も建設物扱いになるので、その周辺に新たな建設物を置くことができます。農場は人員を1人までしか割り当てられませんでしたが、木こり小屋は3人までなので、フルに割り当てて伐採をスピードアップさせます。

敵の来襲に備えよう!



プリアが敵の来襲を告げてきました。本作は「のんびりシムシティ」というわけにはいかず、定期的に敵が都市を襲いに来ます。それに対して防衛施設を作り、都市を守らなければなりません。敵は灰色の石畳の道路を通って都市にやってきますので、その道路の脇に防衛施設を準備しておきましょう。要はタワーディフェンスですね。


防衛施設を見てみると、兵舎を作ることができます。3人まで兵士にすることができるようですが、先ほど木こり小屋と農場に人員を合わせて4人割いてしまったので、残り1人しかいません。住宅を作って人口を増やした方がよさそうです。


敵が北から来るそうなので、道路の途中に兵舎を設置します。画面にある赤いドクロマークが敵のスポーン地点ですね。それと画面下にある赤いバーが敵出現までの時間ですが、もうほとんど時間が残っていません。急ぎましょう。


人口を増やす前に、敵が出現してしまいました。とりあえず残った1人で戦ってもらうしかありません。その間に木こり小屋の人員を2人減らし、兵舎の方に割り当てます。初戦からリソース管理をさせられるとは思いませんでした。初プレイで勝手が分からないので、敵の出現をもう少し遅くして欲しいところ。


出現したゴブリン3体のうち2体は倒せましたが、木こり小屋から人員が駆けつけるのが間に合わず、残り1体を通してしまいました。炎のところまで敵がたどり着くと、画面左上の体力が減ります。


弓兵用のやぐらがアンロックされたので設置。これで飛行ユニットを攻撃可能になりました。弓兵を2人まで任命できますが、人口が足りません。そして画面下の敵出現メーターが容赦なく減っていきます。第2ウェーブが来る前に、急いで住宅を建てて弓兵を補充しましょう。


敵の襲撃をしのいだ後、新しい建設物である寺院を、敵のスポーン地点付近に設置。これでスポーン地点周辺の黒い霧を晴らし、ヘリオスがスポーン地点へ攻撃を仕掛けられるようになりました。さあ、殴り込みをかけましょう。

ボスまでの長い道のり



アクションパート開始です。画面右まで行くとすぐに行き止まりになりました。マップ内にいる敵を殲滅させればいいようです。思ったより簡単にクリアできました。


建設マップに戻ると、遠くにある巨大な木のまわりのクリスタルが少し剥がれました。巨大な木には、このエリアを支配する「King of Trees」が住んでいます。それを倒すことで、このエリアを手に入れることができます。敵のスポーン地点は他にもいくつかあって、それをすべて攻略しなければ巨大な木に近づくことはできないようです。


先ほどのスポーン地点の奥に、新たなスポーン地点が登場。出現する敵も強くなっていきます。しかも都市の南側にもスポーン地点が。南北から同時に侵攻されることになるので、都市の南にも急いで防衛施設を作らなければなりません。そして容赦なく減っていく敵出現メーター。本格的に忙しくなってきました。


どんどん住宅を建設して人員を増やし、防衛施設に割り当てていきます。その一方で、木こりが木々を伐採し尽くしたら、木こり小屋をいったん壊し(建物を壊すと木材が手に入ります)、新たな伐採地点を探してまた建設。リソースがとにかく足りないので、木材を得るために一時的に建築物を壊したり、人員を一時的に別の場所に割り当てたりと、敵の攻撃をしのぎながらのリソース管理です。


寺院を設置して黒い霧を払い、いくつもの敵スポーン地点を攻略し、やっとのことでエリアボスの拠点にたどり着くことができました(長かった)。「King of Trees」との決着を付けましょう。


このエリア最後のステージだけあってマップが広い。そして敵も多い。できるだけダメージをもらわないよう慎重に進んでいきますが、空中を飛ぶ敵の軌道がいやらしく、何度もダメージを受けてしまいました。


ステージ後半、狭い足場で空中の敵の攻撃を食らってノックバック。そのまま地面に落ちて死亡してしまいました。中間地点からやり直しです。このゲーム、ノックバックが凶悪で、このあとも何度か突き落とされました。『アクトレイザー』というかファミコンの『忍者龍剣伝』を(死亡時のBGM付きで)思い出しました。このノックバックも「レトロゲームっぽさ」というやつなのでしょうか(狙ってやっている感はありますが)。


そして現れたエリアボス「King of Trees」。「ここで死んだらまたあのノックバック地帯を抜けないといけないのか」と思うと気合いが入ります。果たしてヘリオスは勝てるのか。そして人類の運命は……。この先の展開は自身の目で確かめてみてください。

難度高めのアクションストラテジー


本作は『アクトレイザー』を彷彿とさせる部分はありますが、プレイ感覚的には違ったゲームという印象でした。特に建設パートは別物ですね。敵がどんどんやってくるので忙しく、リソース管理などガチ対応をしなければならないので、ストラテジー系に慣れていないプレイヤーには多少つらいのではないかという気もします。

誘導弾を撃ってくる魔法使い。しかもテレポートして位置を変えてきます。さらには、下にはダメージのあるトゲ。つらい。

またアクションパートも難度が高く、レトロゲーム的な操作性とノックバックも相まって、なかなか先に進めないということもあるかと思います。しかし考えてみれば昔のゲームはこれぐらい難しいのが当たり前だったので、おっさん世代が鍛え直すにはちょうどいいのではないかとも(『アクトレイザー』のアクションパートも難しかったですしね)。

それと日本語サポートはありませんが、基本的にはアクションゲーム(+タワーディフェンス)ですし、遊び方さえ分かればそれほど大きな問題はないかと。万人におススメはできませんが、難度の高い骨のあるアクションゲーム&ストラテジーゲームをプレイしたい方、レトロゲーム好きの方には打って付けのゲームかと思います。

製品情報




■筆者紹介:渡辺仙州 主に中国の歴史ものを書いている作家。母は台湾人。人生の大半を中国と台湾で過ごす。中国の国立大学で9年間講師を勤め、現在台湾在住。シミュレーションゲーム・ボードゲーム好きで、ブログ「マイナーな戦略ゲーム研究所」を運営中。著書に「三国志」「封神演義」「封魔鬼譚」(偕成社)、「文学少年と運命の書」(ポプラ社)、「三国志博奕伝」(文春文庫)など。Twitterはこちら
《渡辺仙州》

歴史・シミュ・ボドゲ好き 渡辺仙州

主に中国ものを書いている作家。人生の理念は「知られていない面白いもの」を発掘・提供すること。歴史・シミュレーションゲーム・ボードゲーム好きで、「マイナーゲーム.com」「マイナーゲームTV」を運営中。著書に「三国志」「封神演義」「西遊記」「封魔鬼譚」(偕成社)、「文学少年と運命の書」「天邪鬼な皇子と唐の黒猫」(ポプラ社)、「三国志博奕伝」(文春文庫)など。

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