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ロンブー田村淳が語るe-Sports…メディアの伝え方、“視聴者ファースト”であるために必要なこと【LoL10周年感謝祭】

自身もe-Sports番組のMCを務める田村さん。「リーグ・オブ・レジェンド 10周年記念感謝祭」の囲み取材でe-Sportsについて色々ときいてみました。

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ロンブー田村淳が語るe-Sports…メディアの伝え方、“視聴者ファースト”であるために必要なこと【LoL10周年感謝祭】
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10月16日に東京・池袋で開催された「リーグ・オブ・レジェンド 10周年記念感謝祭」に、ロンドンブーツ1号2号の田村淳さんが来場しました。「EVO 2018」に『ストリートファイターV アーケードエディション』部門で参加するなどe-Sportsとの関わりの深い田村さん。自身の番組でもe-Sportsを広める活動している田村さんに、イベント中の囲み取材で今後のe-Sports業界が目指すべき方向性を聞いてみました。



――このイベントにはどのような経緯で参加されたのでしょうか?

田村淳さん(以下、敬称略)僕はMBSで「YUBIWAZA(ユビワザ)」というe-Sports番組をやっていまして、取材に行くと『リーグ・オブ・レジェンド』をやってる人がとても多くて元々興味はありました。自分が始めるには少しレベル高いなぁとは感じていましたが……。

そんなこんなで、今日は凄い発表があると聞いて来てみたら、凄いどころじゃない発表でしたね。『レジェンド・オブ・ルーンテラ』は凄く良くて、カードゲームであれば挑戦したいと思いました。僕みたいに年齢を重ねて反射神経が落ちたとしても、『リーグ・オブ・レジェンド』の世界観に入っていけるのは大きな可能性を感じます。

――田村さんは自著「側動力」の中で、“視聴者ファースト”であることが重要であると書かれています。今後、e-Sportsのイベントやコンテンツが、視聴者ファーストであるためには、何が求められますか?

田村視聴者ファーストであるためには、観ている人達が、e-Sports選手のことや大会のことを遠い存在に感じるようではダメだと思います。「あ!俺でも大会に出ていいんだ」とか、感じられるようになるべきです。僕自身がそんなにゲーム上手くないのにEVOに出てますし、ゲームの大会って気軽に参加できるんです。一大決心とかしなくてもe-Sportsを始めてもいいんだ!ということを僕の番組では広めていきたいと思っています。

番組で共演している矢口真理はゲームのこと詳しくないのですが、番組を重ねる中で『ぷよぷよ』や格闘ゲームをやってみたいと言ってくれるようになりました。今回の『リーグ・オブ・レジェンド』もやぐっちゃん(矢口さん)にちゃんと説明したら、子育てしながらやってくれると思います。そうやって近い距離でゲームやe-Sportsと関われることが大事なのではないでしょうか。

――e-Sportsの盛り上がりを考えるうえで賞金額が増えるなど、競技指向が強まることはどう思いますか?

田村うーん……。賞金は目標の1つとしては良いのかもしれません。ただ、大会に出場したことによって得られる経験はお金にはかえられない価値があるので、その点をもっとアピールするべきですね。僕はEVOでプレイしたことで、ゲームの世界が広がっていくのを実感しました。一方では日本はまだまだゲームに対する偏見が根深いですし、その誤解を解くためにも、ゲームにそこまで詳しくない立場としてもしっかり発信していこうと思います。

――今後、e-Sports選手たちは人に観られることが増えてくると思います。長年にわたりも多くの人から注目される田村さんから、彼らに対して何に気をつけるべきかアドバイスはありますか?


田村僕が偉そうなことを言えないですが……(笑)。e-Sports選手はゲームと向き合う時間が長く、日本の職人さんに近い印象です。彼らは自分の技術を磨くだけでなく、最近ではその技術がちゃんと続いていくように自分達の技術や活動を広げていく努力も怠りませんよね。もちろん、e-Sportsという言葉が入ってくる前からのシーンの真剣な空気感が壊れないよう、ひたすらゲームと向き合うことも必要だと思います。ただ同時に、どうやったらゲームの面白さが伝わるか?どうやったら自分みたいな選手になれるのか?を考えて、ゲームの広報活動も含めて活動するのが、これからのプロの在り方ではないでしょうか。

――番組での活動を含めて、格ゲー界隈の方々と共演されています。今回のイベントの雰囲気に関して、普段と何か違いは感じますか?

田村『リーグ・オブ・レジェンド』は世界観がしっかりとできていると感じましたし、皆さんがそのその世界観を楽しんでいる印象を持ちました。僕もその世界観に入っていきたいと思ったので、気軽に遊べそうなカードゲームが登場してくれたのは嬉しいですね。

――これからe-Sportsのチームを運営しようといった考えは?

田村うーん、独身の時であれば挑戦したのかもしれませんが。今は少し娘の顔がちらつきます(笑)。でも、娘にはすでにアーケード用のコントローラーを触らせていて、本人が望めばe-Sportsプレイヤーになる手助けもしたいですね。

――娘さんが結婚相手として、e-Sports選手を紹介してきたらどうします?

田村当然ですが、選手のランクによりますね(笑)。もし、ときど選手みたいなトッププレイヤーを連れてきたら「凄い人捕まえてきたな!」ってなりますし。でも、親父として彼氏さんと話できるくらいのゲームの知識を持っておきたいと思います。

――近いところでストリーマーだったら?

田村全然そういう方でも良いですね!しっかりとゲームの魅力を伝えられる方は素晴らしいです。ストリートファイターの解説・実況できるアールさんが好きなんですよ。プレイが上手いだけじゃなく、自分の得意な分野でゲームに携わって生業にしている方は魅力的だと思います。

――PV至上主義のウェブメディアにおいては、PVが優先してしまい自由に面白いコンテンツが作れないことがあります。我々e-Sportsを報じるウェブメディアが個性的で面白いコンテンツを作るためには何が必要なのでしょうか?視聴率を気にせず面白い番組を作ってこられた田村さんにお聞きしたいです。

田村メディアは真実を伝えるというのが根底にあると思うのですが、PV稼ぎに揺さぶられて、見出しを大げさに書くのが始まっちゃうと良くないですよね。視聴率もそうなのですが、与えられた指標だけではなく新しい指標を作るべきだと思います。最近はPV数だけではなく、サイトの滞在時間も加味して計測する指標も出てきたと聞きます。もっと新しい指標が広告主やお客さんに届けば、メディアの報じ方もまた変わってくるのかなと思います。

《oga》
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