ベーシックインカム導入も可能な政治シム『Democracy 4』の魅力に迫る!【爆速プレイレポ】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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ベーシックインカム導入も可能な政治シム『Democracy 4』の魅力に迫る!【爆速プレイレポ】

大統領となって国家を運営し、4年後の選挙での再選を目指す政治シム『Democracy 4』について生の内容をお届けしたいと思います。

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最新ゲームが毎日大量にリリースされる昨今。メーカーやストアのゲーム紹介だけでは「どんなゲームかわからない!」とお嘆きのGame*Spark読者も多いのではないでしょうか。そこで“なるべく早く”ゲームの生の内容をお届けするのが本企画「爆速プレイレポ」となります。

今回はPositech Gamesによって2020年10月7日にPC(Steam)向けに早期アクセス版がリリースされた政治シム『Democracy 4』について生の内容をお届けしたいと思います。

Positech Gamesはイギリスのデベロッパーで、クリス・ハリス氏によって1997年に設立されました。氏は「Fable」シリーズで有名なLionhead Studiosでプログラマも務めていました。独立した後に開発した『Democracy』が2005年にリリースされて人気を博し、以降、シリーズ作品として『Democracy 2』が2007年、『Democracy 3』が2013年にリリースされています。またスピンオフ作品として、2016年には『Democracy 3: Africa』が配信されました。


本作の内容ですが、「政治シム」というジャンル通り、国のリーダーとして政策を決定し、多くの国民の支持を得て、任期終了後の大統領選での再選を目指すというものです。要は今のアメリカのトランプ大統領と同じ状況ですね。

再選を果たすのためには、任期中に良い政策を打ち出し、国民の支持率を高めなければなりません。しかしここで問題になるのが「良い政策」というもの。国というのは、様々な立場や民族、信条、宗教、主義を持つ人々によって構成されています。Aさんにとって良い政策であっても、それがBさんにとって良い政策であるとは限りません。どんな政策にしろ、賛成派・反対派がいるものです。

日本の例だと、大阪だけを考えてみても、大阪都構想に賛成の人もいれば反対の人もいます。さらに範囲を日本全国に広げれば、それだけ多くの対立が存在することになります。多民族国家で宗教対立もあるアメリカに至っては、さらに複雑なこととなるでしょう。

「全員が納得できる政治」というのが難しいものである以上、政治家としては「最大多数の最大幸福」を求めるべきか、それとも自身や支持者たちの信条を追求するかなど、立場を明確にする必要があります。もちろん任期後には選挙も控えていますので、どの層から支持を得るかも考えなければならないでしょう(結果、選挙目的のみの大衆迎合主義に陥ることもありますが)。

本シリーズは、それら複雑に絡み合う政治力学をゲームとして上手く落とし込んだことから、人気を博しました。普段思っている「こういう政策をやったら上手くいく」という妄想をゲーム上で実現することができます。「タバコ税・酒税を引きあげる(もしくは下げる)」「ベーシックインカムを導入」「いっそのこと税金を無くす」など、プレイヤーは自分のやりたい政策をバンバン打ち出すも良し(その結果、本当に国が良くなるかはまた別問題ですが)、選挙の再選を目指して手堅い政策で支持者を増やすも良しと、自由な楽しみ方ができます。さっそくプレイしていきましょう。

スパくん、大統領に就任!



まずはどこの国でプレイするかの選択です。ゲーム開始時はアメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、カナダの5カ国から選べます。現実のアメリカ大統領選挙も近づいてきていますので、ここはアメリカでプレイしましょう。


次に自身や対立する政党の名前の設定、ゲームの難度、政治的無関心の度合い、社会主義やリベラルの度合い、経済循環、ゲーム開始時の国の借金などを設定可能です。この辺りはすべてデフォルトにしておきます。政党名だけ「GameSpa」に。


ゲームは大統領選に当選したところから始まります。ここから4年後の任期終了まで国政を行い、国民の支持を集め、次の大統領選挙で再選を果たすのが目的です。もちろんこれはあくまで一つの目的なので、好き勝手やりたければそれでも構いません。ただ次の選挙に落ちた場合は、その時点でゲーム終了となります。


この情報画面を見て、シリーズ初プレイの方は「何だか面倒くさそう」と思われるかもしれませんが、複雑そうに見えるだけなので、あまり気にしなくて大丈夫です。と言うか、すぐに慣れます(ちなみに筆者は、前作『Democracy 3』は結構やり込んでいます)。本作も前作とだいたい同じシステムになっていますね。

画面の左は、国内の各層の満足度(=支持の高さ)を表しています。資本主義者や社会主義者、環境保護主義者、農業従事者、中間所得層、貧困層、愛国者、自営業者、高齢者、若年層など、様々な立場の人たちがこの国には存在しています。もちろんこれらは、同じ人物が複数の層にまたがっていることもあります。

パッと見たところ、今の政権は愛国者や貧困層、高齢者からの支持が高く、保守や保護者層、労働組合層の支持は低いですね。それぞれの層の人数は違いますので、選挙を考えると人数の多い層から支持を得るのが良いでしょう(もちろん自分の信念を貫いてもいいですが)。

ただ前述した通り、1人の人物が複数の層にまたがっていることがあるので、単純に「資本主義者受けする政策」を取ったとしても、それで支持率が上がるとは限りません。「高齢者層にとって不利な政策」だったとしたら、その層に属する「資本主義者層」の人は、あなたの政党に好感を持たないでしょう。


白い円がたくさんある部分ですが、これは現在行われている政策をアイコンで表したものです。これを見てまた「面倒くさそう」と思った方がいるかもしれませんが、全部把握する必要はまったくありません。「大体こんな政策をやってるな」というのが分かれば十分です。ここで政策を中止したり、新たな政策を立ち上げたり、予算を変更したりということができます。円の大きさは、予算規模に比例します


外周にある青い円は、国の各分野における統計データです。GDPなど多くの要因と関連しているものについては、円も大きくなっています。これらは、政策を通じて影響を与えることができます。


赤い円は、現在国内で発生している問題です。できるだけ解決することが好ましいでしょう。また画像にはありませんが、状況が良い方向に向かっているものに関しては緑色で表示されます。これら多数の情報を何となく把握しておけば十分です。

先程から「何となく」や「大体」という言葉を使っていますが、それが本作のシステムのコアとなる部分です。一般のシミュレーションゲームは、「施しをする=民の忠誠度アップ」のように、行動と結果が1対1で対応するものがほとんどで、ある意味分かりやすくなっています。

しかし本作においては、一つの政策に無数の要因が絡み合うため、望み通りの結果が得られるとは限りません。予想もしていなかった所から問題が発生することもあります。この「結果の分かりづらさや予測困難さ」こそが、本作のリアリティの部分になっています。


試しにGDPと他のファクタとの関連性について見てみましょう。GDPアイコン上にマウスポインタを置けば、他のファクタとの関連性が視覚化されます。GDPに対して多くのファクタが影響を与えているというのが分かります(赤い線は「悪い影響」、緑の線は「良い影響」)。

他のアイコンも同様に、様々なファクタとの相互作用が働いています。そのため、現実もそうですが、単純に「AをしたからBの結果が得られた」という訳にはいかないこともあるのです。


支持者層を細かく見ることもできます。これも層によって、優先する課題や関心のある政策が違います。中間所得層の場合、税金に関する関心が高く、特に所得税に対して大きな不満(緑のバーが満足度、赤いバーが不満度)がありますね。この層の支持を得たい場合、税金問題を何とかする必要があるでしょう。


所得税の文字をクリックし、さらに詳しく見ていきます。中間所得層の不満が圧倒的に高いですね。一方、社会主義者と平等主義者は、現在の所得税制度に満足しています。画像下にあるのは税率で、バーを動かすことで変更できます(当然税収も変わります)。本作でプレイヤーがやることは、基本的には予算の変更や政策の設立(もしくは取り消し)がメインになります。


警告が出ているアルコール問題についてですが、試しにこれも細かく見ていきます。アルコール問題と結びついているのは、アルコール消費量や貧困、失業率などです。この結果として、犯罪や健康に影響を与えているのが分かります。これらの要因を改善し、アルコール問題を一定の数値以下にすれば、アイコンは表示されなくなります。

ゲームはターン制となっており、1年は4ターンで構成されています。任期は4年なので、次の大統領選挙は16ターン後ということになりますね。各ターンには行動力(Political Capital)(分かりやすいように「行動力」と表記します)があり、それが尽きるまで予算変更や政策の設立(もしくは取り消し)ができます。必要な行動力は政策によって異なり、困難なものほど多くを消費します。行動力の量は、大統領の人気や内閣の忠誠度、前の選挙でどれだけ勝てたかなどに依存します。

新しい政策を作ろう!



それでは新しい政策を打ち立ててみましょう。政策は、外交、福祉、経済、税金、公共サービスなど多岐に渡っています。新しい政策の設立には多くの行動力を消費するため、行動力不足で実行不可(赤色で表示)なものもありますね。残念ながら、全国民に定期的に一定金額を配る「ベーシックインカム」は、今の行動力では実行できません。

政策は他にも、肥満対策の「ジャンクフード税」や、究極の経済対策である「ヘリコプターマネー(中央銀行が対価無しで国債を買い入れ、大量の貨幣を供給する。要するに「お金を刷って配る」ばら撒き政策)」などいろいろあって、見ているだけでもなかなか楽しいです。


とりあえず「ジャンクフード税」を導入し、肥満大国の汚名を払拭してみましょう。税収も増えるというメリットもありますが、若年層からの反対や、貧困層や家計への経済的打撃が懸念されます。


ジャンクフード税を何パーセントにするかを決定します。結果の予想値が表示されますが、肥満への効果が大きいようなので、若年層の不満はこの際無視します。税率を48%にすると、税収として45億ドルほどが見込めそうです。国民が健康になって税金もちょっと増えるなら、結果的には悪くはないかもしれません。医療費の削減にもなるでしょう。


ターンを進めると、全四半期のレポートが出てきます。この辺りの流れも前作とほとんど同じですね。国民の健康の低さが気になります。それに子供の肥満問題やドラッグ中毒問題が深刻化し、さらに約811億ドルの赤字も出ています。ただ世界経済が良くなっているようなので、GDPは上向きになっているようです。


内閣の顔ぶれを見てみましょう。それぞれの大臣には能力や忠誠度、経験などが設定されており、有能な人材は政策の実行が速かったり、政策の効果に補正が付いたりします。逆に無能な人物は政策にマイナスの補正を与えます。

また大臣の忠誠度は、行動力にも影響します。大臣を入れ替えたり、内閣総辞職させたりもできますが、そうするとその大臣を支持する層からの評価が悪くなります。例えば画像の外務大臣(アメリカ的には国務長官ですが)は、労働組合と愛国者層から支持を受けています。


そしてメインインターフェイス。前作でもそうですが、すべての要素を1画面にまとめた、非常に機能的なインターフェイスと言えます。現在、収入が約8060億ドルに対し、支出が約8870億ドル。810億ドルの赤字を垂れ流している状態なので、これを何とかしないといけませんね。それと人数の多い資本主義者層の支持が低いのも気になります。


有権者の支持率を見てみると、17%ほどあった支持率が、ジャンクフード税導入後に一気に2.1%に!何でやねん!健康のため(あと税収)を思って設立した政策なのに、超不人気だったようですね。前作より支持率の落ち方が厳しくなっているような気がします。しかしどんだけジャンクフード食べたいんだ……。

赤字財政を立て直そう!



本作は貧困層から裕福層までの、可処分所得や収入の人口分布を見ることができます。グラフ上の青い点をクリックすると、個人のデータが画面右に表示され、何にどれだけお金を使っているのか(もしくは何から収入を得ているのか)が分かります。低所得層に分布が偏っていますね。


あまり支持を得ることができていない資本主義者層のデータを見てみます。国民の約66%を占めているので何とかしたいところですが、関連する項目が多すぎてどこから手を付けて良いものやらといったところです。他のデータも見ながら考えましょう。


国の収入源を表した円グラフ。トップはやはり所得税で、収入の約46%を占めています。中間所得層から所得税への不満が出ていますが、減税するわけにもいきませんね。その次に多いのは給与税で、25%を占めています。この手の税を上げると税収は増えますが、GDPへのダメージが大きいので、やはり動かすことはできません。それと支持率を犠牲にして導入したジャンクフード税は、全体でみればわずか0.5%と、スズメの涙程度の収入にしかなっていません。


増税が難しいなら、経費削減です。今度は支出を見ていきましょう。一番の支出はやはり軍事費ですね。全体の約20%を占めています。軍事費を削るのはストラテジーゲームの鉄板戦略なので、削減対象の候補にしておきましょう。

次に支出の多い公立学校ですが、教育は長期的には国の大きな利益になるので、削るわけにはいきません。3番目に多い公的年金ですが、退職者層は我が政権の強い支持層にもなっているので、これも手を付けない方がいいでしょう。アルコール問題に対する支出が2%を占めているので、これを解決することを考えます。


現状、アルコールに対する税率がたったの8%と、ぶっちゃけ安すぎます。国民のアルコール消費が多いのも、これが理由かと。限界の75%まで税率を上げて、強制的に解決してしまいましょう。税収は約120億ドルほどのプラスになると見積もられています。


軍事費を見てみると、バーの限界まで引き上げられていますね。これは削った方がいいですが、予算を減らすと愛国者層からの支持が極端に落ちます。あと雇用やテクノロジーにも影響を与えますね。あまり影響を与えない範囲で減らしておきます。とりあえずこれでターンを進めてみましょう。


国内問題に対する解決策を求められました。今回は、子供の食べ物問題をどうするかです。ジャンクフードや砂糖が多く含まれた食べ物が蔓延していることで、肥満児が増えています。市場の自由に任せてこのまま放置するか、それとも子供の食べ物について規制を設けるかの2択。ジャンクフード税も設けましたし、ここは規制の方向で。


結果、保護者層からの支持が大幅にアップ。また健康や肥満に対しても良い影響を与えています。ただ資本主義者層からの支持はさらに低下しました。


次のターン、軍事費を削ったことにより、約456億ドルの黒字になりました!これで赤字脱出ですね。やはり軍事費削減は鉄板戦略です。世界経済も上向きになっていることで、GDPも上がっています。予算が確保できたので、新しい政策を試していきましょう。

次の大統領選挙を目指して!



3ターン目が開始しました。国内の反抗勢力を確認してみると、環境系グループと宗教(福音系)グループの脅威度が上がっていますね。過激派と結びつくと、場合によっては暗殺されてゲームオーバーになることもあります。

現在の警備レベルは低い状態なので、警備関係への予算を多くするか、ヤバいグループの支持層が喜ぶような政策を行って懐柔するかを考えなければなりません。次の選挙に勝つことも大切ですが、それまで生き延びることも同じぐらいに大切です。あまり恨みを買わないようにしましょう。


環境保護主義者のデータを見てみると、「二酸化炭素の排出問題」と「環境汚染」についての不満度が高くなっています。二酸化炭素については、前作で猛威を振るった政策「炭素税」(前作では、炭素税の税率を最高にすると税収大幅アップ+環境汚染も軽減できるというチートレベルの政策)を導入すれば……と思いましたが、必要な行動力が高い。ベーシックインカムより高い。やはり強力な政策という認識なのですね。


公共の場での喫煙についてですが、禁止するか現状維持かの判断を求められました。現在「呼吸困難」の問題も出ていますので、ここは禁煙の方向で。結果、環境保護主義者からの支持がちょっとだけ上がりました。


タバコで気付きましたが、喫煙者が多いのでタバコ税を上げます。現在25%なので、行動力を全部使って43%まで引き上げました。税収もちょっと増えます。次のターンへ進んで結果を見てみましょう。


致死性のウイルスが国内で蔓延!観光事業や貿易業が大きすぎる打撃を受けました。時期的にこのイベントが出るのではないかと思っていましたが、やっぱり出てきました。実際のコロナ禍と違って、短期で治まるのが救いですね。


優秀な学生が経済的理由で大学に行けなかったというニュースが報道されたため、新しい政策として大学補助金を導入します。マックスまで投資して236億ドルの支出。これぐらいなら赤字は出ませんので、投資しておきましょう。


4ターン目。これで任期1年が経過しましたね。シェールガス採掘のため、水圧破砕法の使用許可を企業から求められました。地下水汚染や地震、環境破壊などの問題があるため、ここは禁止しておきます。環境保護主義者とは仲良くしておいた方がいいですしね。


労働組合からの評価が最悪なので、労働法に予算を当てることにしました。労働環境は良くした方がいいですしね。最終的にはベーシックインカム社会を目指したいところです。


5ターン目、不法移民の問題が発生。大勢の外国人がコンテナに隠れて入国したのを取り押さえました。コンテナの密輸を指揮した者は捕らえられましたが、問題はコンテナ内にいる人々。彼らを送り返すか、それとも滞在させるかの選択です。

人道的には滞在させたいところですが、間違ったメッセージを海外に送るという結果になれば、今後の不法移民の増加は避けられないでしょう。どうするか迷ったところ、やはり滞在させることにしました。愛国者や保守層からの支持率は低下したものの、リベラルや民族的マイノリティからの支持が上がりました。


6ターン目では、ナショナルフットボールチームがワールドカップで優勝しました。これによって国民全体と愛国者の支持がアップ。こういう大会は、国民の結束が固まったりしますしね。


「他国に比べて研究費が少なすぎる」と大学教授から文句が出たので、科学分野に全力投資します。教育と合わせて、技術力も国の根幹となりますしね。一方、「アベンジャーズ・オブ・マザーアース」という名前からしてヤバそうな団体に命を狙われ始めてきました。監視カメラを増やすのに、残った予算を突っ込みます。犯罪率は下がりますが、リベラル層からの支持は低下しますね。


7ターン目、何だかんだで支持率を大幅に回復させ、30%を上回ったゲムスパ。教育・科学の分野に力を入れたのがよかったのでしょう。タバコ税・酒税による健康向上効果も地味に効いているのかもしれません。このまま支持率を上げていき、来たる大統領選挙に挑みましょう。続きはぜひとも自身の手でプレイしてみてください。

変わらぬ面白さの政治シム


本作は前作をマイナーチェンジした内容で、システム自体に大きな変更はありません。前作プレイ済みの方は、本作も説明無しでプレイできるとは思います。本作で行うことは、予算の変更や政策の設立(もしくは取り消し)、イベント発生時の質問に答えることぐらいで、基本的にはデータを見てあれこれ予測・推測するゲームとなっています。「シンプルかつ奥深い」という作りが本当に素晴らしい。久しぶりにシリーズ作品を遊びましたが、やはり面白いですね。


選挙対策として、メディアに対してどのようなスタンスを取るかの選択。信用を第一とするか、トランプ大統領のように強いリーダーを演じるか、慈悲深さをアピールするかの3択。他にもマニフェストを設定したり、スピーチを行ったりなどの選挙対策が可能です。

「僕の考えた最強の政策」を実験してみるも良し、大統領再選を目指してガチプレイをするのも良しと、自由度の高いプレイが出来るのが本作の良さだとは思います。普段から「こういう政治をすればいいのに」と考えている方は、ぜひとも本作をプレイしてみてください。世の中、いろいろな立場や意見があって、一筋縄ではいかないということが体験できるでしょう。

本作は、日本語はサポートされていないため、英語が読めないとプレイは厳しいかと思います。今後、本作の日本語化が行われることも期待しています。

タイトル:Democracy 4
対応機種:PC(Steam
記事におけるプレイ機種:PC(Steam)
発売日:2020年10月7日
記事執筆時の著者プレイ時間:6時間
価格:3,090円

《渡辺仙州》

歴史・シミュ・ボドゲ好き 渡辺仙州

主に中国ものを書いている作家。人生の理念は「知られていない面白いもの」を発掘・提供すること。歴史・シミュレーションゲーム・ボードゲーム好きで、「マイナーゲーム.com」「マイナーゲームTV」を運営中。著書に「三国志」「封神演義」「西遊記」「封魔鬼譚」(偕成社)、「文学少年と運命の書」「天邪鬼な皇子と唐の黒猫」(ポプラ社)、「三国志博奕伝」(文春文庫)など。

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