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WW2を舞台にした美少女×戦車シューター『Panzer Knights』【中華ゲーム見聞録】

「中華ゲーム見聞録」第74回目は、第二次世界大戦(WW2)を舞台に美少女たちが活躍する戦車シューター『Panzer Knights』をお届けします。

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中華ゲーム見聞録」第74回目は、第二次世界大戦(WW2)を舞台に美少女たちが活躍する戦車シューター『Panzer Knights』をお届けします。

本作は台湾のインディーデベロッパー放縦遊戯が開発し、Joy Brick(楽磚)によって2020年10月6日にSteamで早期アクセス版が配信されました。プレイヤーはドイツ軍の戦車を操作し、WW2における1939~1943年のヨーロッパ戦線を戦い抜いていきます。


「WW2もの」のゲームは数多くあり、筆者がプレイするのは主に「Hearts of Iron」シリーズや「Company of Heroes」シリーズのようなストラテジー系ですが、今回は戦車を操作して敵を倒す三人称視点のシューターとなっています。系統で言うと対戦型オンライン戦車シューター『World of Tanks(WoT)』のようなものでしょうか。

本作の特徴としては、やはり戦車を操縦するのが美少女たちということですね。近年では「ガールズ&パンツァー」といった美少女×戦車アニメがヒットしたこともあり、美少女とミリタリーは昔から相性がいいのかもしれません。本作はいったいどんな内容になっているのか、さっそくプレイしていきましょう。

戦車学校の卒業試験



ゲームを開始すると美少女……ではなくハゲのおっさんが登場。どうやらここはドイツ国防軍の戦車学校のようで、おっさんは教官ですね。今日は卒業試験。ゲーム的にはチュートリアルパートになります。


卒業試験スタート。まずは戦車の動かし方からです。プレイヤーが操るのは、WW2ものではお馴染みのチェコスロバキア製軽戦車「38(t)戦車」です。チェコスロバキア陸軍用に生産予定でしたが、ドイツに併合されてしまったことで、ドイツ国防軍に組み入れられてしまいました。

戦車の移動は、W,A,S,Dキーが対応しています。操作性は悪くなく、レスポンスはいいですね。戦車としては軽快すぎる動作かもしれません。それと画面左で教官などのセリフが表示されますが、音声は無いので、注意しないと見逃してしまいます。


目的地に到着。円の中に入ってしばらく待つと、次の射撃訓練ミッションがスタートします。ちなみに画像左下にある5人の少女たちは、この戦車の搭乗員ですが、ここまで一切説明がありませんね。


ターゲットを発見。さっそく射撃をします。マウスで照準を付けると、少し遅れて十字の照準(主砲の照準)が追従してきます。主砲が旋回するには時間が掛かりますしね。弾を撃つと、しばらくリロード時間(照準の円が赤色から緑色になるまでの時間)が入り、また射撃ができるようになります。


次は長距離砲撃のチュートリアル。シフトキーを押すことで、精密照準モードに切り替えられます。マウスホイールで拡大率を微調整可能。敵は撃ち返してこないので、焦らずに照準を付けましょう。


戦車の修理ミッション。本作では敵味方共に、パーツごとでのダメージ制が採用されています。例えばキャラピタラを壊されれば、当然走行不能になってしまいます。そのような場合、Rキーを長押しで修理可能です。


戦場の全体マップは、Mキーを押すことで見られます。また6キーで、マップ上の好きな場所に補給物資を空中投下してもらうことも可能。弾薬や修理資材は無限では無いため、尽きそうになったら補給しておくのがいいでしょう。

卒業試験の合格を目指せ!



敵が建物の陰に隠れているなど、攻め込むのにリスクがある場合は、5キーを押して砲撃支援を要請できます。敵戦車を一網打尽にできるほどの威力がありますので、ここぞという場面で使っていきましょう。ただし砲撃範囲内に味方がいれば巻き込むので注意が必要です。


4キーを押すと、前方にスモーク弾が撃てます。敵から身を隠すときなどには有効な手段です。これで戦場での生存率を上げていきましょう。


さっそく弾を撃ってくる敵戦車2台のお出まし。こちらと同じ38(t)戦車ですね。隠れる場所がないので、そのまま撃ち合いになりました。何とか2台とも撃破するも、右のキャタピラにダメージを食らってしまいます。修理しておきましょう。

それと自機は、徹甲弾(AP)、硬芯徹甲弾(APCR)、 榴弾(HE)の3種類の弾を、1~3キーで切り替えることができます。AP・APCRは貫通力のある弾で、装甲の厚い戦車に有効です。HEは爆発でダメージを与える弾で、貫通力は弱いですが、装甲の薄い車両相手には有効です。敵に合わせて使い分けるといいでしょう。


正面からの撃ち合いばかり仕掛けているせいで、大破しかけてしまいました。すぐに修理を行います。ゲーム的にはかなりカジュアルで、修理で完全回復できるのが気軽でいいですね。


しかしまたすぐに敵の攻撃を食らい、キャタピラが破損。ダメージが大きいせいか、カットインで操縦手の報告が入ります。それと英語字幕にも関わらず、カットインのセリフは中国語になっていますね。これ以外にも、セリフが中国語になっている部分があります。



卒業試験終了。画像は戦車の無線手(上)と車長(下)です。本作では、登場する少女たちには名前が無く、ポジション名だけですね。他に先程の操縦手と、砲手、装填手の3名が乗っています。T38(t)戦車は4人乗りなので、ちょっと手狭です。



せっかくなので砲手(上)と装填手(下)も。装填手は小柄な少女ですね。ともかく卒業試験は合格で、これからドイツ国防軍に配属されるとのことです。

フランス軍との戦い!



美少女の次はイケメンの登場。上司となるベッカー少尉です。卒業後に5人は、ドイツ国防軍の機甲師団に配属することとなりました。


もう一人のイケメン上司であるホフマン中尉。機甲師団はドイツにとって秘密兵器のようなもので、5人の活躍が期待されています。さっそく次のミッションへ行きましょう。


作戦指令室。ここから「ミッション」を選択することができます。それ以外にも、「リクルート」「キャンプ」「ガレージ」という選択肢がありますが、早期アクセスのため、すべて現在開発中です。ミッションを選ぶしかありませんね。


ミッションでは先程の卒業試験(Call of the Nation)を再度プレイすることができます。それ以外は、シャルル・ド・ゴール率いるフランス軍との戦いである「モンコメの戦い」と、ソ連相手の「バルバロッサ作戦」です。いきなり2方面を相手にしてしまっていますね。あとサイドミッションとして、フランス相手の都市防衛戦があります。


順番通りに、まずは「モンコメの戦い」から行きましょう。歴史では1940年に、ドイツが占領していたフランス北部のモンコメを、ド・ゴール率いるフランスの第4機甲師団が200台以上の戦車で襲撃しました。一時はドイツ軍を押し返したものの、ドイツ空軍による支援で反撃され、フランス軍は撤退してしまいます。今回のミッションでは、そのモンコメでの防衛戦を支援します。



全体マップを確認します。今のところ敵影はありませんね。プレイヤーの戦車の後ろからは、ドイツ軍の主力中型戦車であるIII号戦車が2台付いてきています。Tキーを押すと、陣形を「一列」「散開」と変更可能。一列で付いてきてもらいましょう。


いきなり右側に敵影が見えました。距離がありますし、障害物もあるので、弾が当てにくい。やがて敵は視界の外へと消えていきました。


側面の敵には構わず、目的地へと一直線に進む少女たち。そこへ前方から、フランス軍が大挙して押し寄せてきました。戦いは避けられないようなので、味方と協力しながら戦いましょう。


倒したフランス軍の戦車ですが、ルノー FT-17軽戦車ですね。第一次世界大戦の時に使われていた戦車で、その後も世界の多くの国で使われていました。日本にも輸入されています。しかし時代的に旧式化していますし、さすがにドイツ機甲師団相手にはきついかと。

勝敗の行方!



いったん全体マップを確認。黄色い菱形はメインミッションの目的地で、白い菱形はサブミッションの目的地です。サブミッションはやらなくてもクリアはできますが、スコアなどに影響しますので、余裕があれば挑戦してみるのもいいでしょう。


メインミッションの目的地に近づくと、ルノー FT-17軽戦車の大軍が押し寄せてきました。1台1台は弱いのですが、数で攻められるときつくなりますね。味方の戦車も頑張って戦ってくれたので、何とか撃退。左キャタピラが壊れてしまったため、すぐさま車両の修理を行います。


あとは目的地まで一直線……と思って進むと、さらにワラワラとルノー FT-17軽戦車が!いったいどれだけいるんでしょうか。とにかく撃って撃って撃ちまくります。


倒しても倒して襲い来るルノー FT-17軽戦車。さらにはソミュアS35戦車まで登場しました。フランス軍の中戦車で、騎兵科で運用されたことから「騎兵戦車」と呼ばれていたものです。ドイツのIII号戦車を凌ぐ戦車とも言われていましたが、フランス占領後はドイツ軍によって運用されることとなります。


道を切り開いて、仲間の部隊と合流。III号戦車にIV号戦車と、たくさん集まっています。この場面ではかなり頼もしい存在ですね。一気に反撃に出ましょう。


ソミュアS35戦車を遠距離から攻撃。案外硬く、なかなか倒せません。仲間からの援護射撃もあり、キャタピラを壊してから動けなくして、撃破することができました。


これまでの戦いで弾をかなりの消費したので、補給物資を投下してもらいます。これでまた戦い続けられます。最後の決戦へと向かいましょう。


橋を渡った先で待ち構えていたのは、オチキスH35軽戦車。生産当初は操行性能があまり良くなかったことから歩兵科での運用を拒否され、騎兵科に回されました。後にエンジンを強化し、H38/H39と改良型が登場します。

ちなみにオチキス社の創業者が「ホッチキス」を発明したと言われていますが、実際のところはただの俗説で、初めて日本に輸入したステープラ(ホッチキスの正式名称)が、アメリカのE.H.ホッチキス社の製品であったことに由来しています。


建物の陰に隠れての、敵との戦闘。11時~13時の方角で砲台を動かすことから「昼飯」と呼ばれているようです。正面装甲は硬いので、ルノー FT-17軽戦車の攻撃では貫通困難です。


敵戦車が固まっているので、砲撃支援を要請。周りに味方もいないですし、一気に片付けてしまいましょう。砲撃支援の命中率はあまり良くないので、撃ち漏らした戦車を片付けていきます。


戦闘に勝利!フランス軍を退却させることに成功しました。次のミッションは、ソ連軍相手のバルバロッサ作戦。さらなる強敵が待ち構えているものと思われます。果たして少女たちは勝てるのか、続きは自身の手でプレイしてみてください。

カジュアルに楽しめる戦車シューター


本作は『WoT』をカジュアルにしたような戦車シューターです。味方の戦車も戦いに協力してくれるので、シングルプレイながら集団戦のような雰囲気を楽しむことができます。またミッション中にも登場人物たちの会話によって物語が展開していくなど、ただのアクションゲームに留まらず、ストーリーも重視した内容になっています。正直なところ、美少女とWW2を利用しただけのミニゲーム的なものかと思ったら、案外しっかりした作りだったので驚きました。

味方の後に続いて目的地へ向かう少女たち。オンライン対戦のような共闘感があるのが良いですね。

現在は早期アクセスということもあり、「リクルート」「キャンプ」「ガレージ」といった、おそらく少女たちや戦車の育成・カスタマイズシステムが完成していない状況です。まだ開発が始まったばかりなので、今後の発展に期待したいと思います。

それと本作は中国語と英語のみで、日本語はサポートされていません。戦車での撃ち合いを楽しむだけなら問題ありませんが、ストーリー部分のテキスト量もそこそこありますので、内容を理解できた方が楽しめるでしょう。今後の日本語サポートに期待したいと思います(欲を言えば、戦闘中にテキストが出てきても読むのが困難なので、登場人物の音声もあると良いかなと)。

製品情報



※本記事で用いているゲームタイトルや固有名詞の一部は、技術的な制限により、繁体字を日本の漢字に置き換えています。

■筆者紹介:渡辺仙州 主に中国ものを書いている作家。人生の理念は「知られていない面白いもの」を発掘・提供すること。歴史・シミュレーションゲーム・ボードゲーム好きで、「マイナーゲーム.com」「マイナーゲームTV」を運営中。著書に「三国志」「封神演義」「西遊記」「封魔鬼譚」(偕成社)、「文学少年と運命の書」「天邪鬼な皇子と唐の黒猫」(ポプラ社)、「三国志博奕伝」(文春文庫)など。著者Twitter「マイナーゲーム.com」Twitter
《渡辺仙州》

歴史・シミュ・ボドゲ好き 渡辺仙州

主に中国ものを書いている作家。人生の理念は「知られていない面白いもの」を発掘・提供すること。歴史・シミュレーションゲーム・ボードゲーム好きで、「マイナーゲーム.com」「マイナーゲームTV」を運営中。著書に「三国志」「封神演義」「西遊記」「封魔鬼譚」(偕成社)、「文学少年と運命の書」「天邪鬼な皇子と唐の黒猫」(ポプラ社)、「三国志博奕伝」(文春文庫)など。

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