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家族か、血と権力か『ファークライ4』ネタバレ注意な『ファークライ6』DLC第2弾「パガンの支配」―プレイレポ

『ファークライ6』DLC第2弾「パガンの支配」。そのプレイ内容をネタバレ注意でお届けします!

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家族か、血と権力か『ファークライ4』ネタバレ注意な『ファークライ6』DLC第2弾「パガンの支配」―プレイレポ
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来ましたシリーズファン大喜びの『ファークライ6』DLC第2弾!今回は「パガンの支配」と、その名の通り『ファークライ4』のヴィラン「パガン・ミン」さまが主人公。そのパガンさまはヒマラヤの小国「キラット王国」の、金髪にピンクのスーツをまとったへんた……王です! 王様です!

『ファークライ4』では主人公「エイジェイ・ゲール」の継父であり、狂人であるパガンさまも、彼には優しく振る舞いました。しかしキラット王国では圧政を強いるパガンさまに対して革命軍が出来上がっており、それが「ゴールデンパス」です。

本DLCではパガンさまの前には、革命軍の幻覚や、彼と恋仲になっていたエイジェイの母親「イシュワリ」との間に生まれた娘「ラクシュマナ」が幻視としてあらわれては、それらに対するパガンさまの戸惑いと優雅な抵抗が描かれています。入り組んだ親子関係や恋愛関係など、『ファークライ4』では描ききれなかったものが活写されていて興味深く遊べました。敵としてはゴールデンパスが登場するのはもちろん、「暴君」というパガンさまの別人格が襲いかかってきます。

少し残念なのが、第1弾DLCと同じゲームデザインでローグライクFPSを流用している点です。できれば違うゲームシステムで遊びたかったのは否めませんが、それでもパガンさまを操れるのはシリーズファンにとっては嬉しいです。

それではそんなパガンさまの狂気の支配をレポートしていきます!

おもなゲームプレイは第1弾DLCと同じ

前述しましたが、本DLCは第1弾DLCと同じ「ローグライクFPS」を採用しています。進んでいく目的は「メモリー」クエストを通じて「仮面の欠片」を3つ集め完成させること。完成させると最終戦闘となり大規模なラッシュが始まり、それを切り抜けると外へ出られてエンディングとなります。エンディング後は全5段階ある難易度の好きなものをまた遊ぶ、といったデザインです。

戦っていく最中に、第1弾DLCでは「キャッシュ」だった通貨が「リスペクト」に変わっていて、それを貯めて恒久的なパワーアップをすることになります。もちろん死ねば失われますが、パワーアップさせることでリスペクトを死んでも貯めておけるようにもなります。以下にどんなパワーアップがあるのか記述しましょう。なおパワーアップは鏡を通じて行われ、それぞれにランクがあります。

  • 傲慢:体力が増えるものが主体

  • 強欲:死亡時に保持できるリスペクトが増える

  • 憤怒:ヘッドショットで敵を倒すとリロード速度上昇など戦闘面

  • 怠惰:ウィングスーツが使えたりカメラが使えたり便利面

  • 嫉妬:武器ホイールに所持できるガジェットが増える

こういった内訳になります。基本は強欲を増やしつつ、憤怒や怠惰で移動や戦闘能力を高めていくフローになると思われますが、もちろんそれはプレイヤーの自由です。

『ファークライ4』を掘り下げるミッション

人物をまとめましょう。

  • 「パガン・ミン」本DLCの主役にして『ファークライ4』のヴィラン。キラット国王

  • 「モハン・ゲール」革命軍ゴールデンパスのボス

  • 「イシュワリ」モハンの妻でありながらパガンさまへのスパイとして送り込まれたものの、恋仲になってしまった女性

  • 「ラクシュマナ」パガンさまとイシュワリとの間にできた娘

  • 「ユマ・ラウ」パガンさまの側近だった女性

  • 「エイジェイ・ゲール」『ファークライ4』の主人公でイシュワリの息子

本DLCではサブに「妄想」というミッションが3つあり、「我が家の記憶」ミッションは娘であるラクシュマナの記憶を辿る内容。イシュワリとパガンさまと、ゴールデンパスのボスでありイシュワリの夫であるモハン・ゲールとの三角関係が描写されます。そしてラクシュマナの末路まで描かれる……ただし幻視として。

「水よりも濃いもの」はパガンさまの頭が取れている像にアクセスすることから発生。イシュワリとパガンの口論がみられますが、このクエストには分岐があってほかのルートも楽しめることでしょう。

「音と怒り」はシリーズ懐かしの上へ上へと登っていくクエストで、パガンさまの別人格がスピーカーを通じてパガンさまが淫蕩であると喋っているのを止めるというもの。パガンさまがいかにイシュワリに執着していたかがわかるクエストです。

メインミッションは濃いぞ!

仮面の欠片を集めるメインミッション「メモリー」は3種類。「キング&カントリー」ではトンネル内を戦いながら探索するという内容。激しいウェーブがやってきます。この場面を通じて王になる資格を取り戻して、とパガンさまの側近だった「ユマ・ラウ」の音声で伝えられます。かがり火を消して炎のトラップを無効化しながら進むというギミックもあります。

このミッションではパガンさまがかつて香港の犯罪組織にいたというバックグラウンドもほのめかされており、本編の理解の助けになります。またユマがいかにパガンさまに執着していたかもわかります。

「歴史を書き換える」ではキラットの集落を模した場所に火を点けて回るのが目的というもの。このミッションではモハン・ゲールがあらわれ戦うことに。しかしミッション名の通りパガンさまは英雄的だった、という設定の妄想を舞台としたミッションとなっております。火を点けて回っている間はゴールデンパスが沸き続け激しい戦いにもなります。

「神のごとき振る舞い」では寺院を模した場所で敵のウェーブをやり過ごしながら、ラクシュマナの声に導かれて3つのマニ車を止めるというもの。最終的に寺院に突入して最上階を目指す過程で、ラクシュマナのおとぎ話が紡がれます。王と悲しい女神、といった内容で、最上階までいけば仮面の欠片ゲットです。

ウェーブを耐えしのぐ内容の最終段階のミッション名はズバリ「家族の再会」。舞台は王宮で、暴君に「お前は家族ではなく血と権力のすべてを手に入れたじゃないか」といわれます。いわれますがパガンさまは家族をも欲していました。すべての決着がここにあります。

ウェーブをしのいで一定時間待つと次のウェーブ。待たずに出れば脱出となって1ゲームが終わります。

第2弾DLCは当該シリーズ作品のファン向けに作られている印象で、ファン以外には理解が難しいですが、逆を言えば「ファンなら必ず楽しめるでしょう」と言えます。メカニクスやゲームデザイン自体は第1弾DLCと同じなので少々気持ちの入れ方が難しいかもしれませんが、そこも案外飽きずに遊べました。いずれにしてもシリーズを彩ったヴィラン、パガン・ミンさまがいかに家族に囚われていたのか、それがわかるDLCとなっています。

ところで、本稿を通じてパガン“さま”って呼ばせていただいたのは自分の忠誠の表れです。気持ち悪く思わないでいただけたら幸いです……だってピンクのスーツに金髪で暴君ですよ! 憧れるじゃないですか! それではみなさまハバグッドゲーミングライフ!

  • 『ファークライ6』DLC第2弾「パガンの支配」

  • DLCリリース日:2022年01月11日(火)

  • 本稿におけるプレイ時間:6時間

  • 価格:5,280円(全3種のDLC込み・単品販売なし)


《SHINJI-coo-K(池田伸次)》

FPSとADVを偏愛しつつネトゲにも造詣のあるフリーライター SHINJI-coo-K(池田伸次)

「Game*Spark」誌に寄稿しつつも「IGN JAPAN」誌と「GAMERS ZONE」誌にも寄稿。「インサイド」誌にも寄稿歴あり。今はなき「Alienware Zone」誌や「週刊Steam」誌にも寄稿していたフリーライター。 そしてヒップホップビートメイカー業も営む音楽家兼ゲームライターの兼業家。通称シンジ。

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