『ワンダーランズ ~タイニー・ティナと魔法の世界』は“卓”から始まる最高のヒャッファンタジーFPSだ!【発売直前プレイレポ】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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『ワンダーランズ ~タイニー・ティナと魔法の世界』は“卓”から始まる最高のヒャッファンタジーFPSだ!【発売直前プレイレポ】

シリーズ経験者にもオススメしたい一作。もちろん既存のキャラクターに依存するスピンオフでもないので良質なルートシューターとしても楽しめる作品になっています。ローカライズも最高!

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『ワンダーランズ ~タイニー・ティナと魔法の世界』
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はい来ました! 最後の『ワンダーランズ ~タイニー・ティナと魔法の世界』先行プレイレポート! 今回は前回と違い、特殊なロケーションと体験を与えてくれるものではなく、製品版のイントロダクションからプレイすることができました(おそらくは、ですが)。

しかし強めのストーリー規制が掛かっているため物語に関しては軽く口をつぐみましょう。本稿ではゲームプレイとどういった体験がもたらされるかを焦点に書き記していこうと思います。

それではゆかん! フェイトメーカーよ!(フェイトメーカーってなに? これからわかるさ!)

TPRGだからね! キャラを作れちゃう!

イントロダクションでは悪の軍勢を率いる「ドラゴン・ロード」に対し、恋多き冒険家「バレンタイン」(CVはなんと山寺宏一さん)、ロボのような「フレッテ」、そして新米冒険家であるあなたが立ち向かうシークエンスから始まります。あなたは「フェイトメーカー」という肩書きで参加する格好で、フェイトメイカーとはこの世界の運命を変えられる者なのです。

そしてイントロダクションの途中で本作の主要人物「タイニー・ティナ」が「これこそが“バンカー&バッドアス”よ!」とTRPGであることを明かします。彼女は「バンカー・マスター」だそうでTRPGでいうところのゲームマスターといったところ。そして新米冒険家のあなたはキャラクターシートを記入することになります。重要なのはバレンタインもフレッテもいわゆる「ガヤ」である点でしょう。いい相づちを打ってくれます。

以下に6つもあるクラスと特徴を箇条書きしてみましょう。

  • スタボマンサー:フェイトメーカーが巨大なゴーストブレードを投げる。

  • クロウブリンガー:ハンマーを召喚して地面を叩き近接ダメージを与えるほか、ワイバーンを使役する。

  • スペルショット:フェイトメーカーが数秒間、敵を無害なスキープに変身させる。

  • グレイヴボーン:ライフの一部を消費することでダークマジック・アビリティ・ダメージを与える。

  • スポア・ウォーデン:神秘の弓を召喚し7本の矢を放つ。

  • バー・ザーカー:回転し、近くにあるものすべてを近接武器で切りつける。
    (アビリティは2つあるものからどちらかを(レベルが上がれば)自由に選べていつでも切り替えられます)。

ここでシリーズに詳しい人には驚きの要素になりますが、なんと本作ではキャラクタークリエイションが導入され、声の種類と声のトーン、代名詞(彼や彼女)も選択できるのです。そのほかにも髪型や耳、瞳まで選べ本格的なキャラクタークリエイションとなっております。これはシリーズで初の試みですので非常にわくわくさせられますね。

驚くべきは初期パラメータまで決められる「キャラクターのバックボーン」を選べる点、ロールプレイの助けとなる点です。これらのキャラクタークリエイションを経て冒険の始まりです。

シリーズとしては野心的なゲームシステム

チュートリアルステージでは、ファンタジーっぽく剣で戦いカニを倒したところで宝箱が……そして、開けるとそこには一丁の銃が。ティナいわく「ティナが作った世界だからね」とのことでシリーズファンは安心ふるさとの味、シリーズ未経験の人は異国の怪魚、とハラハラさせられつつも、ここから本格的に冒険の旅が始まります。

このあとは「オーバーワールド」というミニチュアのようなマップ画面に移行し、三人称視点となり自キャラを動かせます。イメージとしてはTRPGのようなレイアウト。このオーバーワールドではランダムエンカウンターも存在しており、エンカウントすると戦闘画面に移行します。切り抜ければお宝がゲットでき、面倒なら「戦闘画面に入る前に殴って戦闘回避」できるのが秀逸。またマップ上には特定の箇所に人がいてサブクエストも発生します。

ランダムエンカウンター参考動画。敵に触れる前に殴れば戦闘回避できます。

シリーズはそもそも「ルートシューター」と呼ばれるジャンルで、ハックアンドスラッシュ形式のアイテムルートを楽しむ作品です。アイテムルートに至るハックアンドスラッシュの部分がFPSとなっており、大量の敵、大きなボスが待ち構えています。

氷の魔法を放っているところ。溜めてから放つ魔法もありますがこれはボタン1つ押せば発生。

本作では新たに導入された銃以外の武器があり、それが「近接武器」です。そして本作の根幹をなす「魔法」がありますが、魔法も近接武器も装備アイテムで、魔法は「クールタイムがある代わりに弾数が無限の特殊なグレネード」のようなイメージをしてもらえればわかりやすいかもしれません。

この近接武器では魔法のクールダウンが早まる効果。

装備はそれぞれがシナジーがあります。基本的な攻撃方法である銃に、リロード中にでも魔法を混ぜながら戦い、ライフが減ったときには「ヴァンパイア効果」でライフと「結界」と呼ばれるシールドを回復させる近接武器を使うような戦い方もできます。近接武器にはほかにも多様な効果があり、ヴァンパイア以外にも戦闘で織り交ぜると楽しくなるようデザインされています。

スポア・ウォーデンの矢を放つアビリティ。

そこにシリーズ恒例のクラスごとに異なるアビリティセットが合わさり、シリーズ史上もっともカオスかつハイテンション、かつファンタジー、つまり「ヒャッファンタジー」FPSとなっているわけです。

ヒャッファンまとめ!

バンカーマスターのティナが話す内容から察するに(公式サイトの情報も加味し)、シリーズ中での時系列は『ボーダーランズ2』の前日譚と呼べそうです。すなわちシリーズキャラクターに頼っておらず、単独の、ユニークなルートシューターとして新規プレイヤーも遊べることは間違いないでしょう。実際にプレイした感覚は、全シリーズをプレイし、とりわけ『ボーダーランズ2』では300時間超えのプレイ時間で全実績解除まで果たした筆者も新鮮な気持ちになれました。

長話をする敵キャラを撃って話を終わらせることができるギャグ要素は、もはや“ボダラン節”ともいえる。

本作ではエコノミーシステムが『ボーダーランズ3』以上にしっかりと活きており、資金繰りとして武器を集めて売るようなことをしないと、装備の最大弾数が増やせなかったり、自販機のレアアイテムも買えなかったりします。これは窮屈な要素のように読めますが違います。アイテムの数は膨大な量が落ち、どれを使おうか楽しく頭を悩ませて選び、そこから漏れたものは全部売ればいいだけのことなのです。

口惜しいことに今回のプレビューでは“オレンジ色”に巡り会えなかったのが本当に悔やまれます! 『ボーダーランズ』シリーズでオレンジとはレジェンダリーを指します。製品版ではインベントリをオレンジで染め抜いて悦に浸れることを楽しみにしています。なおローカライズも相変わらず最高で台詞、言葉遣い、日本語ボイスアクターの演技力、どれをとっても2022年イマイマに最先端だと言い切れます。

プレイレポートで味わった楽しみを読者のみなさまと共有できる日が待ち遠しいです。シリーズは協力プレイFPSでもあります。本作も協力プレイで遊べたらさらに喜びは増すでしょう。PR記事でもないのに褒めの言葉で埋め尽くされた本稿に、その期待は表れているかと思います。それでは読者のみなさまヒャッファンスパー!

『ワンダーランズ ~タイニー・ティナと魔法の世界』はPC(Epic Gamesストア)/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One向けに2022年3月25日発売予定です。


《SHINJI-coo-K(池田伸次)》

FPSとADVを偏愛しつつネトゲにも造詣のあるフリーライター SHINJI-coo-K(池田伸次)

「Game*Spark」誌に寄稿しつつも「IGN JAPAN」誌と「GAMERS ZONE」誌にも寄稿。「インサイド」誌にも寄稿歴あり。今はなき「Alienware Zone」誌や「週刊Steam」誌にも寄稿していたフリーライター。 そしてヒップホップビートメイカー業も営む音楽家兼ゲームライターの兼業家。通称シンジ。

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