パズルアドベンチャー『Tinykin』―『ピクミン』は主に外の環境が舞台なので、本作では主に人間の家の中を舞台とした【開発者インタビュー】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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パズルアドベンチャー『Tinykin』―『ピクミン』は主に外の環境が舞台なので、本作では主に人間の家の中を舞台とした【開発者インタビュー】

ちっちゃくなったら、あなたはどこを冒険しますか?

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パズルアドベンチャー『Tinykin』―『ピクミン』は主に外の環境が舞台なので、本作では主に人間の家の中を舞台とした【開発者インタビュー】
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気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Splashteam開発、PC/PS5/PS4/XSX/Xbox One/スイッチ向けに8月31日にリリースされたパズルアドベンチャー『Tinykin』開発者へのミニインタビューをお届けします。

本作は、長い間失われていた人類の故郷である地球を見つけた星間探検家マイロの物語を描くパズルアドベンチャー。彼は地球に降り立つも僅か3cmほどに縮んでしまい、怪しげな90年代スタイルの家に閉じ込められてしまいます。プレイヤーはマイロを故郷の星に送り届けるため、出会う虫たちや不思議な力を持つタイニーキンの力を借りて困難を乗り越えていきます。日本語にも対応済み。

『Tinykin』は、2,570円で配信中


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?

Splashteamこんにちは!本作のクリエイティブディレクターを担当した、RomainとMarieです。 

Romain私は2D/3Dアクション(『スーパーマリオ オデッセイ』『Celeste』)が大好きで、もうDNAに刻まれていると言ってもいいかもしれません。でも『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』や『God of War』のようなアクションアドベンチャーも好きですよ。

Marie私も『ラチェット&クランク』『ジャック×ダクスター』そして最近のものだと『It Takes Two』のような3Dアクションが大好きです。『ダークソウル』シリーズや『Undertale』のようなストーリーがとても作り込まれたゲームも好きですね。

――本作の開発はなぜ始まったのですか?

Splashteam本作は2019年のグローバルゲームジャムで誕生しました。そのゲームジャムのテーマは「ホームとはあなたにとってどういう意味?」というものでした。私たちは『Bubble Town』という小さなゲームを作り、これはランダム生成される暗く不気味な森の中で、明るく暖かいバブルの中に住んでいる子供を題材にしたゲームでした。外では多くの子供たちが迷子になり、ゲームの目的はこの子供たちを探しに行き、集め、ホーム(安全な場所)に連れ戻すというものでした。子供を集めれば集めるほど、プレイヤーの周りの輪は大きくなっていきますが、外での活動時間は限られています。挑戦となるのは、時間切れや死ぬことなく、なるべく遠くまで行って子供たちを集め、大きなグループを作って戻ってくるというものです。

私たちはこのアイデアがとても面白いと思い、特に探索しながら小さな子供たちが集まってきて、グループが大きくなる点が気に入りました。それから数週間後、私たちはちゃんとしたゲームを作ろうと決意したのです。私たちは『ピクミン』が大好きなので、自然とプロトタイプを発展させるためのメインのインスピレーションとなりました。巨大な家の中で小さくなるというのは映画「ミクロキッズ」や「トイ・ストーリー」のようですが、このアイデアはしばらく経ってからゲームの設定を考える上で誕生しました。これらの映画は80年代や90年代のSFコメディ黄金期に私たちが大好きな映画だったのです。また、『ピクミン』は主に外の環境が舞台で人間らしいものはほとんど出てこなかったので、たくさんのクールなシチュエーションが生まれると思ったこともあり、私たちは主に人間の家の中を舞台としたのです。

――本作の特徴を教えてください。

Splashteamまず本作は2Dキャラクターたちが3D環境に生きているというとてもユニークなアートスタイルを採用しています。このカラフルな世界にカートゥーン調のキャラクターたちが完璧にマッチしていますよね。また、本作には戦闘がありません。敵もいませんし、脅威となるものが存在しないのも、アクションゲームとしては珍しいでしょう。とはいえ、挑戦しがいがないというわけではありません。家の隅々まで探索をし、すべてを集めるにはスキルも必要になってきます。そして最後に、プレイヤーの筋肉となる(というより、先に進むための道具と言った方がいいでしょうか)可愛らしいクリーチャーたちに囲まれるというのもこのようなゲームではそれほど一般的ではありません。これらの要素を混ぜ合わせ、私たちはとても楽しく、ユニークな体験を作り出すことができたと思っています。

――本作はどんな人にプレイしてもらいたいですか?

Splashteam謎に満ち溢れ、隠された場所を探索するという、平和的な冒険をしてみたいすべての人に遊んでもらいたいです。3Dアクション好きや『ピクミン』の新作ゲームを待ち望んでいる人たちだけではなく、巨大な家の中でちっちゃくなってみたいというファンタジーを思い描いていたすべてのプレイヤーにとても楽しんでいただけるでしょう。テレビや水槽、レゴで出来た宝箱だらけのお城の中を冒険してみたいと夢見たことはありませんか?そうであれば、本作はまさにあなたにピッタリです!

――本作が影響を受けた作品はありますか?

Splashteam参考にしたものはたくさんありますが、中でも『スーパーマリオ オデッセイ』や『ラチェット&クランク』シリーズはすぐにわかるでしょうし、ストーリーや2Dと3Dをミックスさせている点なんかは『ペーパーマリオ』の影響を受けています。本作は実際、これらを組み合わせたものです。アクションゲームのような中に『ピクミン』のスタイルを取り入れ、多くの探索要素と縦型のステージデザインを採用しました。ストーリー面では、ひねりの加えられたキャラクターたちやシチュエーションというのは、「リック・アンド・モーティ」のようなTV番組やテリー・プラチェットの本の影響を受けています。

――新型コロナウイルスによる開発への影響はありましたか?

Splashteamそれほどありませんでした。実際、2020年、フランスで初めてロックダウンが実施された時、私たちはパブリッシャーを探すための最初のデモを活発に作っていました(当時は『Sbirz』と呼ばれていました)。私たちは自宅から熱心に作業をすることでこれを完成させ、tinyBuildから注目され、2020年の中頃から本作のフルプロダクションが始まろうとしていたのです。ロックダウン後、多くの人を雇用し、モンペリエにスタジオも構えました。そのため、新型コロナは私たちにとって大きな脅威とはならなかったのです。2回目や3回目のロックダウンも、開発チームにそれほど影響はありませんでした。

――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?

Splashteamはい、もちろんです。まったくもって大丈夫です!本作で使われている音楽はすべてオリジナルですし(素晴らしいアーティストのAlexis Laugierによってレコーディングされました)、問題はありません。

――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。

Splashteam私たちが本作の開発を楽しんだのと同じぐらい、皆さんにも本作を楽しんでいただけると嬉しいです!ありがとうございました。

――ありがとうございました。

◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後インディーデベロッパーメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に500を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。

《Chandler》
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