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汚物は放水だ!『Fresh Start Cleaning Simulator』ただの掃除かと思ったら地球規模の環境シミュレーターだった件【爆レポ】

水の出る掃除機を手に、花咲かじいさん世紀末を行く。

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目まぐるしく移り変わる世の中、ゲーム業界も光の速さで進歩し、どれが自分に合うゲームなのか見極めるのは誰にとっても悩みどころです。懐の予算や遊ぶ時間と向き合いながら、いますぐ新作ゲームの情報が知りたい。そんなときのための「爆速プレイレポ」でございます。

今回は、Chicken Launcherが開発し、2022年10月12日からSteamで早期アクセスを開始した『Fresh Start Cleaning Simulator』をプレイして気になる内容を紹介します。

Fresh Start Cleaning Simulator』とは

本作は、瓦礫や汚染にまみれた箱庭ステージを隅々まで掃除しながら、荒廃した大地に緑を取り戻していく大自然の清掃シミュレーターです。放水吸引の両機能を持つ不思議なガジェットを手に、レベル形式のエピソードをひとつずつクリアしていきます。

携帯式のタンクに水を溜めたり掃除機として吸ったり、ヒゲのオーバーオールの赤いオヤジが南国に行くゲームと、その弟の緑色が掃除機で幽霊を吸い込むゲームを足して割ったようなイメージを勝手に想像していました。

世界が荒れている理由も「ポストアポカリプスが原因」とあり、戦闘要素もあるのかと思い込んでいましたが、制限時間もなく全体的に終始のんびりした展開です。水で硬い土砂や泥を吹き飛ばして吸引したり、枯れた木々を蘇らせたり、とにかく綺麗にして整えるのがメインとなっています。なお、本作は残念ながら現時点で日本語には対応していません

割とガサツな脱力系クリーニング

くどいようですが、本作は日本語に対応していないため、全編を英語でプレイすることになります。それゆえ基本操作の習得に少し手間取りましたが、難しい要素はほとんどないので慣れれば問題ありません。左クリックでノズルの先から水を噴射、右クリックで吸引。大抵この2つで解決するので、あとは想像力の勝負です。

ゲームを開始すると、さっそくチュートリアル用のステージへ。巨大な泥の池を一滴残らず吸い取り、道を封じる土砂は放水で溶かしていきます。タンクの水には限りがあるので無駄遣いはできませんが、元は同じ水ということで泥でも補給が可能。ただし、水量としては微量なので、給水は無尽蔵の綺麗なで行うのが基本です

そうして水をかけて土砂を崩すとガラクタに変わり、それを集めてプレス機のような装置に入れると、葉っぱの絵柄が刻まれたなんとも可愛らしいコインに変換してくれました。

一見、枯れ果てたように見える草や木にも同じ要領で水をやると、即座に成長して追加のコインを獲得。放水掃除機の性能強化やアイテムスロット増加、枯れたままのものを可視化するソナーなど、アップグレードを購入できます。

画面左上のパーセンテージはステージの緑化率を表しており、土砂などを片付けたり、木や花を咲かせることで上昇。本作の目的は、掃除をすると同時に失われた自然を回復させることなので、この数値をできるだけ100%に近付けるのが大まかなゴールです。

ゲージが増えるに従って段階的にカットシーンが入り、ステージの緑が増え、動物などの生態系も戻っていきます。クリアするにあたって、必ず100%にする必要はありませんが、自然を増やさないとキーアイテムが手に入らない場合もあるので気を付けましょう。

雨乞いして全クリすればいいじゃない

最初のステージはだいぶ控えめでしたが、導入後に続く本編では、開始直後から山盛りの茶色い土砂があちこちにそびえ立っています。クリアに直接関係するクエストもズラッと一覧にして表示されており、これを全て片付けなければなりません。

比較的簡単な英語の羅列なので意味は把握できましたが、どれも初めて聞く要素なので結局は掃除をしながら追っていくのが無難です。土砂で道が塞がれているのはチュートリアルでもありましたが、クエストの達成に必要なキーアイテムが埋まっていることもあり、これも地道に探していきます。

あまりにも片付ける箇所が多いので、貯まったコインで掃除機をアップグレード。一番面倒なのが水で土砂を掃除したり草木を育てたりする部分なので、真ん中の芽のアイコンが木に効くのかなと思いましたが、ただのソナーでした。

おかげで探知機能がアンロックされましたが、緑化率100%を目指すのでもなければ、なくてもいい代物です。一番左のノズルのアイコンを選べば、放水に関わる全ての部分が強化されるので、まずはノズル周りを押さえておきましょう。次点で、水の容量を増やすタンクを選ぶと作業が捗るかもしれません。

両端のツリーの右にある放水機みたいなアイコンは、設置すると自動で水やりや吸引を行うセントリーガン的なスプリンクラーです。なんだか強そうに聞こえますが、射程が短いせいでごく狭い範囲しか動けず、しかも1台しか置けません。さらには、女子野球のピッチャー並みに低い位置から放水するので、段差があると目標まで届かないという有様でした。

まだ早期アクセスということで致し方ない部分もありますが、現状、一面に広がる土砂などのタスクに対応が追いつきません。ノズルの強化も体感としては微妙なので、最低でも、あと3倍は威力を強くしてほしいところ。そうすれば、リズム良く掃除を楽しめて爽快感もあると思いますが、本作は“現実の土砂はこんな感じだよ”というリアリティを表現している可能性もなくはないです。

見た目とは裏腹に確固なテーマ

本作のリリース記事によれば、自然保護や絶滅危惧種といったデリケートな問題が題材になっているとあります。汚れた世界を綺麗にしていく本作の過程には、まさに、そうした開発者の切実な思いが反映されているのは間違いありません。

ステージごとに登場する動物や環境が変化し、パンダやカメ、入り江に閉じ込められたクジラといった意味深な展開もあります。特に、後のステージでは大火事に見舞われるコアラというシチュエーションもあり、あまりに時事的で複雑な気持ちにさせられました。

ワールドマップも現実世界そのもの。オーストラリアの森林火災に巻き込まれ、病院に運び込まれるコアラのニュース映像を見たことがありますが、いくらゲームでも似たような光景を見るのは心が痛みます。幸い、本作はゲームとしてプレイヤーが直接介入でき、ちょうど水の出る掃除機も持っていたのでコアラを救うことができました。

オーストラリアは南の国なので、あの火災は40度の炎天下が原因とされていますが、森林伐採も影響しているという話を聞いたことがあります。海を漂うプラスチックも人間のものですし、森林伐採やダム建設も動物からすれば人災に違いありません。


よくあるシミュレーター物かと思ったら、本作は開発者の真面目な願いが込められた、地球規模の環境について考えさせられる作品でした。

筆者も地球の温暖化やプラスチックゴミの問題は承知しているので、燃えるゴミと燃えないゴミをきちんと分けたり、ポイ捨てはしないように気を付けています。いくら環境破壊が悪だとしても、いまからカナダの山奥でシロクマと暮らすわけにもいきませんし、環境に配慮した技術も並行して研究されています。ゴミの分別や電気の節約など、我々もそうした当たり前の小さな貢献から始めてみるのがいいかもしれません。

『Fresh Start Cleaning Simulator』は、Steamで早期アクセス中です。

タイトル:Fresh Start Cleaning Simulator
筆者がプレイした機種:PC(Steam)
発売日:2022年10月12日
記事執筆時の著者プレイ時間:2時間
価格:1,010円



《りおちゃんこ鍋》

ニート10年ゲーム20年の大元帥 りおちゃんこ鍋

一般曹候補として徴兵されて1か月で脱柵後、ラノベ作家を目指すという名目でママの年金を喰い潰し、1秒も働かずに35万のPCを購入。若干8才で『パーフェクトダーク』をクリアし、『コール オブ デューティー モダン・ウォーフェア2』『レインボーシックス シージ』『Apex Legends』など、戦場を渡り歩く根っからのFPS畑。強さだけが全てという当時の業界に感化され、クソゲーとヌルゲーマーを許さない。現在は、エロゲソムリエを自称し、単身DLsiteにて潜入捜査中。好きなバイオは「アウトブレイク」、嫌いなエロゲは「紙芝居」。

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