Forever Entertainmentは、インディー開発者Nikita Kryukov氏による怪作ADVのカップリング作『Milk inside a bag of milk inside a bag of milk and Milk outside a bag of milk outside a bag of milk』のニンテンドースイッチ版を11月11日に発売しました。しかし、PC版と違い機械翻訳のような日本語テキストになっているようです。
ニンテンドースイッチ版のストアページに掲載されているスクリーンショットとPC版の同じシーンを比較してみると、確かに翻訳テキストが異なることがわかります。
「もっと正確には」という文が「いやむしろ」になっていたり、「袋の中の牛乳が~」が「ミルクカートンの中にあるミルクカートン」になっていたりと少し直訳感が目立つものに。また、画像が引き伸ばされている、フォントが変わっているという問題点も挙げられます。
1作目となる『Milk inside~』は、少女の“イマジナリーフレンド”となり牛乳を買うことを目指します。2作目の『Milk outside~』は1作目のエンディングの直後から始まる作品です。
PC版の日本語訳は1作目は本作のファンであるMohiMojito氏が、2作目はRina Watanabe氏、On Takahshi氏が担当しており、1作目に関してはnoteにて解説が掲載されています。もとより支離滅裂な文章が特徴の怪作といえる作品でしたが、Steamレビューなどでは翻訳の質は概ね好評であるようです。
原語(ロシア語)から英語に翻訳したAesthetic Dialectic氏は、開発者のNikita氏と共にスイッチ版のパブリッシャーであるForever Entertainmentに報告しており、調査して解決することを約束したとのこと。時期は不明ですが、いずれPC版の日本語訳と同一のものになりそうです。
オリジナル版にすでに日本語版があるにもかかわらず、新たに翻訳し直してリリースという特殊なケースとなった今回の事件。Nikita氏やDiaectic氏の発言から推測するにパブリッシャー側の問題であるようなので、解決を待ちたいところです。
ニンテンドースイッチ版『Milk inside a bag of milk inside a bag of milk and Milk outside a bag of milk outside a bag of milk』は現在配信中ですが、少なくとも質の高い日本語訳でプレイしたい方は、現時点ではPC(Steam)版をプレイするのが良さそうです。
※UPDATE(2022/11/14 17:59):作品ごとの翻訳者について誤りがありましたので、修正いたしました。また、『Milk outside~』の翻訳についても検証し、実際に翻訳の質が異なることを確認しました。