レトロ風JRPG『8-Bit Adventures 2』―ファンタジーとテクノロジーが混在する世界のストーリー主導ゲーム好きに遊んで欲しい【開発者インタビュー】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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レトロ風JRPG『8-Bit Adventures 2』―ファンタジーとテクノロジーが混在する世界のストーリー主導ゲーム好きに遊んで欲しい【開発者インタビュー】

開発者から久々に熱い回答をいただきました。

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レトロ風JRPG『8-Bit Adventures 2』―ファンタジーとテクノロジーが混在する世界のストーリー主導ゲーム好きに遊んで欲しい【開発者インタビュー】
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気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回はCritical Games開発、PC向けに1月31日にリリースされたレトロ風JRPG『8-Bit Adventures 2』開発者へのミニインタビューをお届けします。

本作はファミコン、スーパーファミコン、初代プレイステーション時代のJRPGに影響を受けたレトロ風JRPG。『MOTHER3』『クロノ・トリガー』『ファイナルファンタジーX』などのゲームにインスパイアされた奥深さと戦略性を備えたターン制のバトル、30~40時間のプレイ時間、古代遺跡探索からロボット殺人ミステリーまで多様な物語、個性豊かな7人のプレイアブルキャラクターなどを特徴としています。記事執筆時点では日本語未対応。

『8-Bit Adventures 2』は、2,050円で配信中


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?

Josh Hallaran氏(以下Josh)Game*Sparkの読者の皆さん、こんにちは!オーストラリア出身のインディー開発者、Josh Hallaranです。皆さんとお会いでき、とても嬉しく思っています。過去7年間、私は本作のリードデベロッパーを務めてきました。具体的には、ゲームのデザイン、ストーリーの執筆、プロジェクトの管理、環境構築、カットシーンの作成、戦闘のバランス調整などを担当してきたのです。

私は日本のRPGが大好きなのですが、中でもスーパーファミコンの『クロノ・トリガー』が一番好きですね。このゲームの世界観、キャラクター、戦闘システム、そして音楽が大好きで、自分の作品にも大いに影響を及ぼしています。

――本作の開発はなぜ始まったのですか?

Josh私はストーリーを作ることが大好きで、ゲームは特にお気に入りのメディアです。そのため、私の人生に大きな影響を与え、私自身も大好きであるこのジャンルにおいて、新しいストーリーを作り、新しい体験を作り出してみたいと思いました。

私のゲーム開発の一番大きな目標は、皆さんを嬉しい気持ちにさせることです。本作ではそれだけではなく、プレイヤーの皆さんに楽しい体験をしていただけるような作品にしたいと思いました。

――本作の特徴を教えてください。

Josh本作は、ターン制のストーリー主導型RPGを愛するプレイヤーの皆さんに、『ファイナルファンタジー』や『ドラゴンクエスト』のような伝統的な体験を提供するためにデザインされました。そのため、過去のゲームから多くのインスピレーションを得ています(例えば、戦闘システムは『ファイナルファンタジーX』『クロノ・トリガー』『MOTHER3』の要素を融合させています)。

しかしその一方で、新しいアイデアを取り入れることにも力を注いでいます。ストーリーは、ドラマチックなキャラクター重視の物語となっており、7人のパーティーメンバーはどれも魅力的ですし、その多くがRPGとしては非常にユニークな個性をもっていると思います。

悪役は、Glitchと呼ばれる虐待を受けた子供で、本来は存在しないはずの存在です。そのため、彼は世界を奇妙で不自然に歪ませる力を持ち、存在を再構築してすべての人を自分のようにすることを目的としています。

本作の特徴的な点は、ゲームに存在する要素(グリッチの存在など)をファンタジー世界のルールに応用している点です。これはメタ的、あるいは第四の壁を破るような体験を生み出すためではなく、むしろ非常に珍しいアイデアや環境をゲームに取り入れることを可能にするものなのです。

この新しいものと古いものの混在というのは、ストーリーだけにとどまりません。例えば、ビジュアルスタイルは8ビットのファミコンの制約を利用したものになっています(スプライトは16×16で描かれ、カラーパレットもファミコンの限られたものを使用し、透明効果ではなくパレットスワップを使用するなど)。しかし、ファミコンの色数制限を無視することで、より鮮やかでカラフルな画面を実現しています。

同様に、音楽や効果音もファミコンの音を再現する技術を使用していますが、その制限を拡張チップや作曲家が開発した技術によって拡張し、当時のサウンドを再現しつつも、独自のサウンドを実現しているのです。

また、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)も可能な限り向上させるよう心がけました。例えば、本作にはランダムエンカウントがなく(敵はプレイヤーと同じようにマップ上を動き回ります)、レベル上げのような稼ぎ行為が必須となることもありません。ただし、敵はセーブポイントに到達するか、ダンジョンから出ることで復活するので、稼ぎ行為をするという選択肢は残されています。

セーブはどこでも出来ますが(オートセーブ機能もあります)、セーブポイントは目の前の危険をプレイヤーに知らせるために存在し、次のボスの攻略に役立つヒントも与えてくれます!バトル中は敵味方の順番を示すターンリストが表示され、パーティーメンバーはいつでも入れ替えることができ、ターンを無駄にすることもありません。

レアアイテムを盗むことができる敵には、専用のアイコンが表示されます。また、戦闘に負けてしまってもすぐにリトライが可能ですし、メニュー画面で装備を変更することもできるのです。

最後に、本作には、徒歩や飛行船で冒険し、あらゆる種類のシークレットエリアや隠された宝物を見つけることができる、作り込まれたワールドマップが搭載されていることも紹介しておきたいと思います。これは決して「特徴的」なものではないが、このような自由度の高い探索ができるゲームは、最近ではあまりないように感じているのです。

――本作はどんな人にプレイしてもらいたいですか?

Josh本作はRPGファンの方々にぜひともプレイしてもらいたいです!特に、『ファイナルファンタジーIX』や『クロノ・トリガー』『ドラゴンクエストV』『MOTHER』のような、ファンタジーとテクノロジーが混在する世界を舞台にしたストーリー主導のゲームが好きな人に遊んでみていただきたいです。キャラクターに焦点を当てたストーリーが好きな人でもありますね。

あるいは、奥深さと戦略性のあるターン制バトルが好きな人(そして、パーティーメンバーのユニークな育成方法を見つけるのが好きな人)にも遊んでもらいたいです。

――本作が影響を受けた作品はありますか?

Josh本作をデザインするにあたっては、意図的に、あるいは意識せずに、さまざまなソースからインスピレーションを得ました。『ファイナルファンタジー』の最初の10作品、『ドラゴンクエスト』の全作品、『MOTHER』シリーズ、そして『クロノ・トリガー』は、本作に最も大きな影響を与えたと思います。

例えば本作では、坂口さんが手がけた『ファイナルファンタジー』作品の世界観やゲーム性からインスピレーションを受けると同時に、それらの作品が持つ希望があり楽観的なトーンにもしたいと思いました。

しかし、『ワイルドアームズ』シリーズ、『レジェンド オブ ドラグーン』、『キングダムハーツ』『レガイア伝説』、『シャドウハーツ』、『ゼルダの伝説』シリーズなどのRPGから受けたインスピレーションもたくさんあります。

ゲーム以外では、「スター・ウォーズ」やマーベルなどの映画作品は、本作のストーリーの組み立て方に大きな影響を与えていますし(ティモシー・ザーンによる昔のスター・ウォーズ小説も)、私は80年代、90年代、2000年代前半のアニメやマンガ(特に鳥山明作品)が大好きです。イギリスやオーストラリアのユーモアや文化も、私の書くストーリーに強い影響を与えていると思います。

上記のようにたくさんの影響を受けた作品があるものの、本作をプレイしていてもそのほとんどははっきりしないでしょう。時にその影響というのは、台詞の一節やカットシーンの構成、あるいは特定の敵やボス戦に限ったことだったりするのです。とは言え、これらのストーリーこそ、私が本作の開発中に研究し、学んできたものなのです。

――本作の日本語対応予定はありますか?有志翻訳は可能ですか?

Josh本作で日本語をサポートし、日本のプレイヤーの皆さんと交流したい!とは思っています。しかし、本作には膨大な量のテキストがあり、翻訳に多くの労力を要するため、現時点では何も約束することができません。

有志による翻訳の申し出は心からありがたいのですが、私は残念ながら日本語を話すことができないので、ゲームの流通や翻訳を担当する日本でのビジネスパートナーが必要になると思います。しかし、もし本件について私と話をしたい人がいらっしゃいましたら、メールでご連絡ください。これこそ将来的に実現したいことですね!

――新型コロナウイルスによる開発への影響はありましたか?

Joshインディー開発者は在宅で仕事ができるので、新型コロナによる開発への影響が大きくなかったのは助かりました。確かに、チーム全体としては精神的な負担も大きく、誰にとっても大変な時期でしたね(特に、個人的に大きな問題を抱えたチームメンバーもいました)。しかしそんな中でも、2020年、2021年はずっと開発が順調に進みましたので、その点はとてもありがたかったです。

――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?

Joshもちろんです!私たちのゲームを配信し、視聴者たちと共有したいと思う人がいらっしゃいましたら、それは私たちへの大きな賛辞だと思っています。私たちのようなインディー開発者は、自分たちのゲームをより多くの人に知ってもらうために口コミに頼っているので、実況配信やレビュー動画(YouTube、Twitch、その他のプラットフォーム)は、私たちのチーム全体が全面的にサポートします。

――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。

Josh本インタビューを読んでくださった皆さん、本当にありがとうございました!本作に興味を持っていただき、心から感謝しています!私は子供の頃から日本のクリエイターや日本文化に影響を受けてきたので、Game*Sparkからこのインタビューの依頼を受けたときは本当に興奮しました。日本の読者の皆さんと直接お話し、自分たちのゲームを紹介できるこの機会にとても感謝しています。

本作は、80年代、90年代のRPGを楽しんでいた方、またそのような昔のスタイルでありながら新しい体験をしたい方に、ぜひ楽しんでいただきたいと思っています。現在、PC(SteamとGOG)で発売中で、今年後半にはニンテンドースイッチ、PlayStation、Xboxの各プラットフォームでも発売される予定です。日本語版にご興味のある方は、Twitterか、メールでご連絡いただけると幸いです。お時間をいただき、ありがとうございました!

――ありがとうございました。

◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後インディーデベロッパーメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に500を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。


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