Steam創設者ゲイブ・ニューウェル「小売店は開発元とユーザーの間に立ちはだかる“障害”」―ネット経由でゲーム配信可能なことを誰も理解してくれない時代があった | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

ハードコアゲーマーのためのWebメディア

Steam創設者ゲイブ・ニューウェル「小売店は開発元とユーザーの間に立ちはだかる“障害”」―ネット経由でゲーム配信可能なことを誰も理解してくれない時代があった

ネット販売なんて「ありえない」と言われてから20年が経過。

ニュース ゲーム業界
Steam創設者ゲイブ・ニューウェル「小売店は開発元とユーザーの間に立ちはだかる“障害”」―ネット経由でゲーム配信可能なことを誰も理解してくれない時代があった
  • Steam創設者ゲイブ・ニューウェル「小売店は開発元とユーザーの間に立ちはだかる“障害”」―ネット経由でゲーム配信可能なことを誰も理解してくれない時代があった
  • Steam創設者ゲイブ・ニューウェル「小売店は開発元とユーザーの間に立ちはだかる“障害”」―ネット経由でゲーム配信可能なことを誰も理解してくれない時代があった
Gabe Newell氏の発言は1時間24分14秒から

Half-Life 2』の20周年記念ドキュメンタリーの中で、Valve創設者のゲイブ・ニューウェル氏は当時を振り返り、インターネット経由でゲーム配信が可能なことを誰も理解してくれない「とても奇妙な時代だった」と語りました。


『Half-Life 2 』の開発中、Valveと販売元であるSierra Entertainmentとの関係性が悪化していたこともあり「自社のゲームは自分たちで管理したい。デジタル販売だけにする必要はないが、物理パッケージを扱う小売店とは取引したくない」と考えていたそうです。

『Half-Life 2』

ゲームショップや小売業者の元へ足を運び、ネット経由でゲームソフトの配信は可能であると何度話しても「彼らはいつだって、それはあり得ないと言うだけ。一人や二人のことではなく、我々が話をした取引先の99%がネットでのゲーム販売は絶対に起こりえないし、“そうさせない”と言ったんです」「ユーザーが欲しいのは手に取れる物理パッケージであって、ネット販売なんて求めてないでしょ?」といった言葉も返されたニューウェル氏にとって、ゲーム販売店は開発元とユーザーの間に立ちはだかる“障害だ”と表現しました。

Valve創設者 Gabe Newell氏


その後『Half-Life 2』はSteamから配信される最初のゲームであり、Steamの成功に大いに貢献することになります。

一方、『Half-Life 2』はゲームショップ実店舗の消滅にも貢献したタイトルとなったものの、ゲーム業界の「ネット配信への転換」は中古のPCゲームがある年代以降は激減することを意味し、Steamでのゲーム販売が「所有権ではなくライセンスの購入」にしか過ぎず、ある日を境にゲームが購入できなかったり、購入したゲームを実行できなくなる可能性を考えると「Steamには勝利、消費者であるユーザーには不利益でしかない」との意見も見られます。


【Steam】モンスターハンターワイルズ
¥9,900
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
ライター:稲川ゆき,編集:H.Laameche

ライター/プレイのお供は柿の種派 稲川ゆき

ゲームの楽しさに目覚めたのは25歳過ぎてからの超遅咲き。人やら都市やら、何でも育て上げるシミュレーション系をこよなく愛する、のんびりゲーマーです。

+ 続きを読む
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

特集

ニュース アクセスランキング

  1. 小島監督の投稿写真が物議醸す。コジマプロダクションが釈明「いかなる立場や主張に対する賛同や支持を示す意図もない」

    小島監督の投稿写真が物議醸す。コジマプロダクションが釈明「いかなる立場や主張に対する賛同や支持を示す意図もない」

  2. イマジニア全面勝訴。スペイン人開発者との「MEDABOTS」商標権侵害訴訟

    イマジニア全面勝訴。スペイン人開発者との「MEDABOTS」商標権侵害訴訟

  3. 「にゃるら氏を外さないとアニメを中止する」『NEEDY GIRL OVERDOSE』アニメ発表直前にプロモーションから外されたにゃるら氏が声明【UPDATE】

    「にゃるら氏を外さないとアニメを中止する」『NEEDY GIRL OVERDOSE』アニメ発表直前にプロモーションから外されたにゃるら氏が声明【UPDATE】

  4. プレイヤーには見えない何かが“視聴者だけ”見える画面非対称ホラーゲーム『Split Scream』開発中

  5. 『空の軌跡 the 1st』に続き!フルリメイク続編『空の軌跡 the 2nd』発表、発売は2026年9月期の見通し

  6. 英国政府「古いゲームの救済意義わかるが、法律での対応難しい」―サービス終了後もゲームをプレイ可能な状態に保つ「Stop Killing Games」運動、ついに質疑の壇上へ

  7. 「先行特許がある」―米国特許庁長官、2025年9月に任天堂が取得した「サブキャラクターを呼び出し戦わせる」『ポケモン』特許の再審査を指示

  8. スペインで無関係の人物が取った『メダロット』の商標…「MEDABOTS」商標権侵害に関する訴訟にイマジニアが勝訴

  9. にゃるら氏投稿に"多数の誤り"―TVアニメ化決定の『NEEDY GIRL OVERDOSE』についてWSS playgroundが反論

  10. 『パルワールド』訴訟で注目集める―任天堂関連の裁判をまとめた海外サイト

アクセスランキングをもっと見る

page top