2025年のSteamオータムセールもまだまだ続いています。本記事では「インフレローグライク」に絞って、おススメのセール対象5タイトルをご紹介いたします。
『Balatro』 -10% (1,530円)
「インフレが気持ちいいローグライク」と言われて、『Balatro』の名を外すわけにはいきません。

本ゲームのルールは非常に簡単です。手札に8枚のトランプのカードが配られるので、その中からポーカーの役を作って場に出しましょう。出したカードとその役に応じた点数と倍率が自動計算され、その合計がスコアとなります。各ステージの目標スコアを越えれば、1ラウンドクリアです。

しかしラウンドが進むたびにラウンドクリアに必要な点数が跳ね上がり、単純にポーカーの役を揃えているだけでは目標点数に達することが難しくなります。

そこで登場するのが、主にステージ間のショップで手に入る「ジョーカー」です。ジョーカーには特定条件下で役の点数や倍率を増加させるもの、役の成立条件を緩和させるもの、場のカードに特殊効果を与えるものなど、全150種もの多彩なジョーカーが存在します。

ジョーカーの組み合わせ次第で、今までには考えられなかったとんでもないインフレスコアを出すこともできます。

本作には役自体の点数や倍率を増やす「惑星」カードや、カードのスートや数値を変えてしまうなどのさまざまな特殊効果を発揮する「タロット」カードなどもあり、これらの組み合わせにより普通のトランプの組み合わせでは考えられない役を成立させることもできます。
また難易度も通常のホワイトステークから、多くの縛りプレイが課されるゴールドステークまで幅広く用意されています。はたしてあなたはすべてのデッキでゴールドステークをクリアし、すべてのジョーカーにゴールドステーククリアスタンプを付けることができるでしょうか?
『黄泉に落ちても麻雀』 -10% (1,710円)
『Balatro』はポーカーを題材にしたインフレ系ローグライクでしたが、『黄泉に落ちても麻雀』はその名の通り、「麻雀」を題材にしたインフレ系ローグライクです。

ポーカーの役ならわかるけど、麻雀は役やルールがわからない……という方もおられる方も多いかと思いますが、そんな方も本作は安心です。なぜなら本作は日本麻雀とも中国麻雀とも関係がない、いわば「黄泉麻雀」ともいうべき独自ルールを採用しているからです(とは言え「4面子1雀頭」の形だけは理解しておいた方がいいかもしれない。この形については、『麻雀ファイトガール』の初心者向けページが非常にわかりやすいので麻雀がわからない方は一見の価値あり)。

『Balatro』と本作はポーカーと麻雀という違いはあるものの、手牌で役を完成させ、完成した役の基本点と役倍率、そして本作で『Balatro』で言うところの「ジョーカー」にあたる「霊俑」によって主に付与される倍率を掛け合わせてハイスコアを狙うという点は共通しています。

『Balatro』と本作が明確に異なるのは、本作は「キャラクターの2人対戦」という点です。プレイヤーキャラクターも対戦相手もお互いに場の状況に影響を及ぼすスキルを所持しており、それを駆使して互いに上がり合い、最終的により高スコアを獲得した方の勝利というルールとなっています。

ステージクリアで得たポイントでキャラクターを強化するローグライト要素もあり、最大強化したキャラクターには「天和(初手の手牌で上がり)」ですら楽に積み込めるキャラクターもいます。

最終的には爆発的なインフレvsインフレの戦いとなる『黄泉に落ちても麻雀』。あなたもこの「黄泉麻雀」に一度挑んでみませんか?
『オートローグ』 -20% (552円)

本作『オートローグ』は、ここまで紹介してきたタイトルとはちょっと毛色が違います。

というのも、本作は世にも珍しい「プログラミング型ローグライク」だからです。プレイヤーは自キャラクターの行動をプログラミングし、オートバトルで敵を倒すのを見守ります。
例えば白い主人公は初期スキルとして防御シールドを張る「まるまる」と敵にダメージを与える「ずつき」を所持していますが、「まるまる」「ずつき」と単に並べただけでは延々と「まるまる」を実行し、敵を倒すことができません。逆にすると敵にダメージは与えますが、敵からの攻撃を防御できないためいつかゲームオーバーとなってしまいます。
そこで「まるまる」に条件分岐「防御が敵の攻撃より小さい」を与えることで、自分のシールドが敵の攻撃力以下の場合はシールドを張り、それ以外の場合は敵に攻撃を加えるという効率よい行動ルーチンが完成します。『ファイナルファンタジーXII』のガンビットや、ロボットプログラミングシミュレーション『カルネージハート』シリーズを触ったことがあれば、本作は理解しやすいかもしれません。


本作がローグライクたる点は、道中で得られるスキルやレリックの提示がランダムで、その中から最適なスキルを選んで進んでいく点です。

それぞれのスキルやレリックの特性を見極め、それに合わせたプログラムを構築する……というのはちょっとハードルが高く感じるかもしれませんが、とんでもないインフレビルドとそれを実行するプログラムが完成したときは、他のゲームでは得られない快感があります。思考型のゲームが好きな方には、是非とも一度挑んでほしいゲームです。
『地牢100』 -50% (700円)

『地牢100』は、地下100階のダンジョンの制覇を目指すローグライクRPGです。スクリーンショットを見た限りでは、本作は『ディアブロ』タイプのアクションRPGかな?と思う方もおられるかもしれません。しかし、本作はアクション要素の一切ない、純然たるオートバトルRPGです。

プレイヤーは階層ごとに訪れることのできる商店でスキルカードを揃え、進化させてより強力なキャラクタービルドを目指し、15階おきに登場するドラゴンの討伐を目指します。

しかしながら、あまりに強力なキャラクタービルドを作るのも考え物です。なぜならば……ボスドラゴンを倒すと、以降のランでボスとしてドラゴンの代わりにそのキャラクターが出現するようになるから!

本作は「過去の自分」vs「現在の自分」という楽しみもできる1作です。「こんな強いボスをビルドしたのは誰だあッ!俺でしたーッ!!」を、本作では存分に味わうことになるでしょう。

通常モードで100階制覇を目指す以外にも、他のプレイヤーが構築した100階ダンジョンを制覇するというゲームモードもあります。

とにかくスキルの組み合わせによる画面がド派手で、飛び交うダメージはまさしく「インフレローグライク」にふさわしい本作。難度は高いけれど、おススメです。
『Trizon』 -10% (900円)

『Trizon』は、いわゆる「デッキ構築型ローグライク」です。プレイヤーは道中で無数のカードを拾っていき、そのカードでデッキを作ってカードバトルで敵に勝利するというタイプのゲームです。

本作の最大の特徴は、「道中の特定マスでカードの合成ができる」ことです。本作においては登場するありとあらゆるカードを合成することができ、合成したカードは元のカードの能力をすべて受け継ぎます。
例えば、敵を倒した時にカードを1枚引ける「ネコ」のカードと、防御力が高くなおかつ敵の攻撃を1回無効化できる「カニ」のカードを合成すると、これらすべての能力が合成された「ネコカニ」という謎のカードが誕生します。

本作のもう1つの特色は「毎回のランに1枚カードを引き継げる」ことで、これを利用して1枚のカードにひたすら特殊能力を積み重ねることで、「ぼくのかんがえたさいきょうのカード」を作り上げることができます。
筆者がストーリーモードを通して育成したカード「宅配ヒトデ王様収穫祭(2)ネコカニ彼岸花反物質(3)雪嵐旋風火葬イグルー生贄子ヤギ天罰(2)手紙チョウリサイクル雨」は、初手で手札に必ず揃い、なおかつ場に出したら敵の場を完全制圧、ほぼ勝ちが確定する……という1枚で、もはやインフレが指摘され続けて数年経つ某オフィシャルなカードゲームですら裸足で逃げ出す性能のカードを本ゲームでは作り出すことができるのです。

もちろん、「そんなインチキカードに頼りたくない!」という人のために、最高難度のランではカードの持ち込みが不可能になっています。このモードで自らの知識を振り絞って強大な敵に挑むのも、立派な本作の楽しみ方です。インフレカードを育成したい人にもガチでカードゲームを楽しみたい人にも両対応した、完成度の高いデッキ構築型ローグライクゲームといえるでしょう。
以上紹介した5作品、皆様の興味を引いたゲームはありましたでしょうか?この記事が皆様の遊ぶゲームの幅を広げる一助となれば幸いです。
















