ソニー・インタラクティブエンタテインメントは、Sony San Diego Studioの手がける野球ゲーム『MLB The Show 24』（英語版）を2024年3月19日にリリースしました。
アメリカの野球リーグ（メジャー・マイナー含む）を題材にしたお馴染みシリーズの最新作では、誰もが知っているようなスター選手がいるチームで対戦を楽しんだり、自分だけの球団運営を楽しんだり、好きな選手を集めて理想のドリームチームを作ったりと、さまざまな遊び方が用意されています。
また、一人の野球選手のキャリアを作り上げるモード「ROAD TO THE SHOW」では、シリーズ初となる女性選手での育成が可能に。さらに、歴史を追体験できる「STORYLINES」モードでは、5回のワールドシリーズ優勝経験を持つ名選手デレク・ジーター氏のキャリアを追体験できるなど、既存のモードにも多くの新要素が登場しています。
本記事では『MLB The Show 24』のプレイレポートをお届け。なお、プレイおよびスクリーンショット撮影においては、ソニー・インタラクティブエンタテインメントから提供されたPS5版を使用しています。
自由な操作方法で遊びやすくカスタム！
本作には非常に多くの操作方法が用意され、自分なりにカスタムして自由に遊ぶことができます。打撃では、投げられたボールに合わせてボタンかスティックでスイングを合わせる「タイミング」、タイミング操作を基本にコース補助が必要な「ディレクショナル」、ボールの位置にカーソルを動かしてスイングする「ゾーン」の3つの操作方法が用意されています。
投球では、それぞれ独自のタイミングや操作が必要な「メーター」「アナログ」「ピンポイント」「パルス」のほか、球種とコントロールの決定で投げられる「クラシック」が用意されています。打撃や投球も、各操作向けのさまざまなオプション設定があり、自分なりにカスタマイズ可能です。
走塁や守備などにも、多くの補助設定を含めた操作オプションが用意されています。ゲームの難易度も複数あり、プレイヤーの力量に合わせてCPUが変化していくダイナミック難易度もあり、自身の成長を楽しみながらプレイすることも可能です。
投球で面白いのは「ピンポイント」で、球種を選ぶとキャッチャーの方にパターンが表示され、右スティックでそのパターンをなぞるという操作システムです。このトレースの正確さやリリースのタイミングなどがリアルタイムで評価され、投球内容に変化が生じます。一球ごとの緊張感があって素晴らしいのですが、これがなかなか難しい……！
このように少し複雑でダイレクトなプレイを楽しめる設定を選んでも、シンプルに野球ゲームを遊ぶための設定を選んでも、プレイに問題はありません（オンライン対戦では一部使えないオプションもあります）。さらに、審判がストライクゾーン判定に個性を出す設定なども用意されています。
操作スタイルごとに雰囲気が大きく異なるので、トレーニングモードなどで自分好みの操作をセッティングしていきましょう。昨年から導入されたピッチクロックもありますよ（ON/OFF可能）。
多彩なゲームモードを収録！
ゲームメニューには通常のオフライン/オンライン対戦などのほか、自分が球団の管理を行う「Franchise」、好きなチームの重要シーンをプレイしながら栄光を目指す「March to October」など、これまでのシリーズでお馴染みのモードの数々がプレイ可能。もちろん、既存のモードにも多数の新要素が含まれています。
本作のメインコンテンツのひとつである「Diamond Dynasty」は、現役選手からレジェンドまで揃った野球カードを集めながら、自分だけの最強チームを作っていくモード。非常に親切なチュートリアルがあってゲームが始めやすく、それぞれの選手のカードもわかりやすい数値で能力が表示されるため、迷うことなくチーム編成を楽しめます。
「Diamond Dynasty」ではプレイできるモードも多く、シーズンを通してチームを強化していくものや、他のチームとの陣取り合戦を行うもの、ドラフトで獲得した選手からチームを作り上げていくものなど、非常に多彩な遊び方が用意されています。登場するカードも選手だけでなく有名メーカーの野球用具などもあり、こちらでチームをカスタマイズしていく楽しさもあります。
そして、アメリカ球史に残るストーリーを体験できる「STORYLINES」では、デレク・ジーター氏の足跡と、かつて存在した【ニグロリーグ】の歴史（Chapter 2）と選手達の活躍を追う2つのゲームがあります。各選手の目標を達成していくことでストーリーが進み、「Diamond Dynasty」で使用できるカードなどの報酬も獲得可能です。
いずれのモードもプレイしていくことでゲーム内通貨やXPなどを獲得でき、進捗によって選手カードやカードパックなど、さまざまな報酬を入手できます。「STORYLINES」などは“1試合に2回ヒットを打つ”などのミッションをプレイしていく方式で、実践練習にも向いている印象です。
ちなみに本作はメニュー画面で一定時間放置しているとCPU対戦のデモ試合が始まり、気になった試合は続きからプレイすることもできます。歓声や実況、各種演出なども非常に雰囲気がいいので、純粋に観戦してるだけでも面白いですね。
「ROAD TO THE SHOW」は女性選手も二刀流も！
やはり本作の魅力的なモードとして特に挙げたいのは、新人選手としてマイナーリーグからメジャーリーグの栄光を目指す育成モード「ROAD TO THE SHOW」です。今作では女性選手の育成が可能になったほか、『MLB The Show 21』で初導入された“二刀流選手”を作ることもできます。
キャラクタークリエイトで性別を決める際に女性選手で始めることで、通常とはまた異なるストーリー展開も楽しめます。今回はナックルボーラーの女性選手を作ってプレイしてみましたが、親友かつライバルの女性選手・ミアとともに高い注目を集めながら、メジャーリーグを目指すための物語がスタートしました。
ゲーム内ではまずドラフト候補としてテストに挑み、その結果を元に球団やドラフト順位が決定（球団はある程度選択可能）。その後は実際にシーズンを通してプレイしていき、試合やトレーニング、プライベートイベントなどをこなしながら能力を成長させていきます。また、入手した特性や装備カードなどで能力アップも可能です。
このモード独自のミニゲームも多く、会話イベントなどでさまざまな選手やスタッフなどとの交流で能力変化も起こります。本作は日本語に対応していないため、会話は当然英語ですが、絵文字が使われるなど、ポジティブ/ネガティブな返答がわかりやすくなっています。また、PS Storeの公式サイトで「対訳リスト（リンクは2023年版）」なども例年公開されているので、こちらも期待したいところです。
筆者が制作した主人公は、ナックルボールを駆使してドジャース傘下AAの「タルサ・ドリラーズ」で初年度から抑えとして定着。監督からAAAへの道も示唆されるなど、有望な選手として現在も活躍しています。ゲームのテンポが良く、カードパック入手で見た目や能力もどんどんカスタムできる楽しさもあるため、たっぷりと育成を楽しめます。
歴史あるシリーズならではの豊富なモードやプレイスタイルで、自分の好みのゲームプレイを堪能できる『MLB The Show 24』。メジャーリーグでお馴染みの選手たちの中には、大谷翔平やダルビッシュ有、吉田正尚などの日本人メジャーリーガーたちはもちろん、WBCで活躍したラーズ・ヌートバーなども登場します。
個性的な球場の臨場感やカメラ演出、そしてなにより洗練されているプレイフィールや操作など、野球ゲームとしても魅力十分。惜しむらくはどうしても「日本語に非対応」な点ですが、野球好きであれば単語やフレーズを調べながら十分楽しめる作品です。PS5版では、DualSenseから掛け声などが聞こえる演出が搭載されているところも嬉しいですね。
「ROAD TO THE SHOW」で二刀流選手を目指したり、「Diamond Dynasty」で自分が好きな年代の選手を集めたり、じっくりと球団経営を楽しんだりと、多彩な遊び方が用意されています。自分だけのメジャーリーグ体験を楽しみましょう！
歴史あるシリーズだからこその安定感と拡張性が抜群！日本語はないけど遊びやすい野球ゲームスパね！
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