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GDC 13: ウォーレン・スペクター氏「ゲームは映画の手法を真似るべきではない」

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新作『Epic Mickey 2』のセールスが振るわず、自身が創設したJunction Point Studiosの閉鎖を余儀なくされたものの、かつての同僚ケン・レヴィン氏らと並んで、そのゲームデザインやストーリーテリングの手法には定評のある、ウォーレン・スペクター氏(Warren Spector)。サンフランシスコで開催中のGDC 2013で、ビデオゲームという媒体におけるストーリーテリングのあり方について語るパネルが実施され、多くの関係者やメディアが耳を傾けました。


スペクター氏はまず最初に、講演時間が25分しか設けられていないことにジョーク交じりで苦言。氏のキャリアや知名度を踏まえれば、60分枠が妥当だと会場の誰もが感じていたはずですが、ともかく早口でテンポよく話が進められていきます。



このパネルでスペクター氏が提言したのは、「映画の真似ばかりしていてはビデオゲームという媒体は今後進化できない」ということ。もちろん映画に限らず、ラジオ、テレビ、コミックなど歴史上様々な媒体が存在し、どの媒体にもルーツとなる媒体があって影響を受けていますが、ビデオゲームだけが持つ特性を理解し、ストーリーの描き方も独自の手法を用いるべきという主張です。


氏の最近のお気に入りゲームとして、Quantic Dreamsの『Heavy Rain』とTelltaleの『The Walking Dead』が挙げられました。いずれも業界で高く評価されている作品。ただし、スペクター氏はこれらの作品についても、映画とインタラクティブ性を単純に組み合わせただけの手法は疑問が残り、もっと別のやり方があるはずと説きました。


ビデオゲームには、静止画、動画、テキスト、音声、ナビゲート可能な3Dスペースが含まれ、他の如何なる媒体で提供されるよりも多いストーリーテリングの積み木を備えている。

これはスペクター氏がパネルのスライドで紹介した、Janet Murray教授の言葉です。プレイヤーの操作を一時的に中断するカットシーンは不要で、制作側が意図的に演出した映像も、クールなのは最初の一回のみと指摘。スクリーン上では素晴らしかったジョン・ウー監督の銃撃戦シーンも、『Stranglehold』のゲーム上で何度も繰り返されると魅力は色あせてしまいます。




“Pacing(ゲームのテンポ)”についても重要性が述べられました。映画は90〜120分程度の体験と長さが定まっているのに対して、ゲームは120分から無限のプレイ時間を持つものもあり、映画のストーリー手法が必ずしても適していないことが語られます。この部分では、小島秀夫氏と『Metal Gear Solid 4』のスライドが映し出されました。



また、参考になる手法として、コンテンツ・プレイヤーの演技によるシミュレーション・進行役のゲームマスターという独自の仕組みを持つテーブルトークRPG、『Minecraft』を代表するプレイヤー自身がストーリーを生み出せるサンドボックス/ランダム性、そして“Non-Combat AI(戦闘以外の行動を取るAI)” などが紹介。

ビデオゲームという媒体が誕生しておよそ30年。スペクター氏はパネルに出席した開発者に向かって、「あなたには(他の媒体からアイデアを拝借する以外の)オリジナルの手法を見定める機会がある。世界を変えられる。まだ手遅れではない」と説き、講演は盛大な拍手で幕を閉じました。


結局25分という時間をオーバーしてしまったこともあり、質疑応答はホール外で行われ、スペクター氏は30分近く通路で関係者に囲まれて釘付けになっていました。

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《Rio Tani》

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