■マッチングシステムは今後の改善に期待
まずマッチングを始める前に、自分がプレイしたい役割に優先順位を付けることができる仕様となっています。1~5のスロットにアサルト・トラッパー・メディック・サポート、そしてモンスターを振り分け、その選択に基づいてマッチング後に自動で役割が割り当てられます。基本的には1~2のスロットに振り分けた役割でマッチングできていたのが好印象でした。
また、ハンター3人とモンスター1体という組み合わせでもゲームはスタートします。その際には、自分が倒されてしまった場合でも、他のユーザーが操作していないハンターなら操作することが可能です。
マッチングにかかる所要時間は、集まる時は一瞬で集まり、集まらない時はいくら待っても集まらない、という状態でした。とはいえ『EVOLVE』はまだαテストの段階なので、マッチングシステムはこれからの改善が期待できるでしょう。
ハンター達は空中で怯えている鳥や捕食された動物の残骸、巨体をイメージさせる足跡、これらの痕跡を頼りにモンスターを追います。そして聞こえてくる進化の咆哮。いつ立場が逆転してもおかしくない状況でモンスターを追いかけ続ける緊張がプレイヤーを焦らせます。
モンスターはハンター達の存在に気を配りながら、進化の準備を進めます。ハンター達は4人、こっちは1体、貧弱な体では勝ち目はありません。最初は小さな獲物を喰らい、次第に大きな獲物を狩り、逆転の瞬間を待ちます。そして自身がハンター達よりも強大な存在になった瞬間、狩られる側から狩る側へと立場は変貌します。
『EVOLVE』の本質は狩る側と狩られる側の逆転にあります。ハンター達は早急に仕留めなければ戦況が厳しくなるという緊張感、そこから生まれるチームの連携。そしてモンスターは追われる恐怖と、最終段階まで進化した後に蹂躙できる爽快感。ゲームを制するポイントと、緊迫した狩りの雰囲気を両陣営で存分に楽しむことができます。
ハンターの武器・設置物、モンスターのスキルは指定された回数使用することで、能力が向上していきます。また、全ての項目を1段階達成すると新しいキャラクター、3段階達成すると新しいスキンがアンロックされます。やり込み要素として認識するのも1つですが、その過程でキャラクターの特徴や連携の取り方を学ぶという意味合いが強いでしょう。
パークはプレイヤーのレベルアップに応じて追加されていき、ダメージボーナスを得られるものから、ジェットパックの性能を向上させるものまで様々な種類があります。
また、リザルト画面でハンターとモンスターの移動経路を確認することができるので、そこから新たな発見ができそうです。今回のαテストではモンスターが外周を逃げ回り、それに対してハンターは直線的に追跡することが多かった印象を受けました。
■ゲームバランスは良好。ハンターの連携がカギに
ゲームバランスは連携が取れていればハンター優勢、そうでなければモンスター優勢、という洗練されたものでした。
ハンター達はトラッパーが足止めを行い、アサルトが火力を集中、メディックが回復を担い、サポートが手助けを行う。この基本的な連携以外にも役割ごとの相性があり、メディックがモンスターの足を遅くして、トラッパーが捕縛する、といった形で互いの特性を活かせるかどうかも勝利の要となってきます。
モンスターはゲーム前半いかに素早く、痕跡を作らずに移動できるかが鍵です。川のあるルートを使えば足跡を残さず進むことができ、高低差のあるルートを使えばハンター達の追跡を遅らせることも可能です。洞窟を使えば飛んでいる鳥も反応しません。モンスターであっても、ハンター達同様に頭を使って行動することが求められるのです。
今回のαテストを通して、『EVOLVE』は両陣営のプレイスキルに比例した高度な心理戦が行われる奥深いゲームだと感じました。やり込むほどにストイックなゲーム性を感じられ、これからどのような戦略が組み立てられていくのか楽しみです。
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