AAAのIPを多数保有するUbisoft。同社CEO Yves Guillemot氏がガーディアン誌の取材に応じ、『Watch Dogs』での経験から学ぶ姿勢を語りました。
E3 2012にて公開されたトレイラーと製品版とのビジュアルの差が議論を呼んだ『Watch Dogs』。Guillemot氏は『Watch Dogs』が新技術と新ブランドの第一歩として十分なクオリティのゲームになったと語ったものの、シームレスなマルチプレイヤー、タブレットやモバイル端末との接続など、初タイトルで非常に複雑な多くの要素を詰め込みすぎたと説明しました。
さらには、プレリリース版のゲームを披露する際はパワフルなPCでのプレゼンとなりがちである点を説明。またプレゼンの際、最高のパフォーマンスを知ってほしいために、開発チームが目標とするパフォーマンスにデザインされている点も説明していました。
『Watch Dogs』の経験から、E3 2015ではアプローチを改めた、と語るGuillemot氏。何かを見せる際、ゲームがプレイ可能なことを確認し、本来のものがゲーマーに伝わるように開発チームへ伝えていたことを解説。対象のマシン上で表現できない場合はリスクがある、といったことを語っていました。
E3 2015では『Ghost Recon: Wildlands』以外の主要タイトルでプレイアブル展示が行われており、『Assassin's Creed Syndicate』はシリーズでも類を見ないタイミングでのハンズオン展示。また、『Ghost Recon: Wildlands』においてもパリのゲームショーParis Games Weekにはハンズオンデモの準備ができると伝えられています。
また、Guillemot氏はインタビューでAAAタイトルではない小規模タイトルについても言及しており、『Valiant Hearts』や『Child of Light』などの実験的なプロジェクトをAAAと平行してリリースしていくとのこと。マネージングディレクターのPauline Jacquey氏は、2月にリリースされた『Grow Home』も初めて目にしたときは既に60%ほどの開発段階だったと語っており、こうした小規模タイトルは20万ユーロから30万ユーロの予算内であればトップの承認を必要とせず、開発者に全ての決定権が委ねられていると伝えました。
過去のAAAタイトルでの経験と小規模タイトルの成功に学ぶUbisoft。直近のAAAタイトルでは『Rainbow Six Siege』が10月15日の発売を予定しています。こうした試みが実を結ぶのか、同社の今後の動向に注目が寄せられます。
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