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【インタビュー】映画「スター・ウォーズ」新作、なぜ女性が主役?J.J.エイブラムス監督語る

ついに“目覚め”の瞬間を迎えようとしている2015年最大の話題作『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』。創造主からフォースを受け継ぎ、新たな神話の扉をこじ開けたJ.J.エイブラムス監督が、約2年ぶりとなるプロモーション来日を果たし、インタビューに応じた。

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『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』J.J.エイブラムス監督/photo:Ryo Uchida
  • 『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』J.J.エイブラムス監督/photo:Ryo Uchida
  • 『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』- (C) 2015Lucasfilm-Ltd.-&-TM
  • 『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』J.J.エイブラムス監督/photo:Ryo Uchida
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  • 『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』- (C) 2015Lucasfilm-Ltd.-&-TM
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  • 赤いライトセーバーを握る謎のキャラクター「カイロ・レン」/『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』-(C) 2015Lucasfilm Ltd. & TM. All Rights Reserved
  • ハン・ソロ&チューバッカ/『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』- (C) 2015Lucasfilm-Ltd.-&-TM
ついに“目覚め”の瞬間を迎えようとしている2015年最大の話題作『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』。創造主からフォースを受け継ぎ、新たな神話の扉をこじ開けたJ.J.エイブラムス監督が、約2年ぶりとなるプロモーション来日を果たし、インタビューに応じた。

――いよいよ、全世界同時公開の12月18日が近づいてきました。

J.J.エイブラムス監督:いまや『スター・ウォーズ』の世界観そのものが、人種や文化を超えた普遍的な言語になった。その理由は胸が踊る冒険やロマン、手に汗握るアクションとスペクタクルなどいろいろだが、それらの要素の中心には必ず、魅力的なキャラクターの人間性がある。それは『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』も同じだよ。今回はまったく新しい物語が展開する。私は日本の文化や人々を愛しているし、皆さんがこの作品を楽しんでくれることを望んでいるよ。

――物語の主人公は、砂漠の惑星に暮らすレイです。女性を主人公にした理由は?

J.J.エイブラムス監督:その質問には、「フェリシティの青春」「エイリアス」といったテレビドラマを手がけた頃から、ずっと戸惑いを覚えるよ。だって、「なぜ男性が主人公なんだ?」と不思議に思ったりはしないはずだからね。『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』に関しても、主役にヒロインがふさわしかった、という以外の理由はないんだ。レイは力強く野心家であり、冷静なまなざしで世界を見つめている。ただ、その“世界”に自分の居場所を見つけられずにいるんだ。そんなある時、脱走兵のフィンやドロイドのBB-8と出会い、運命を切り開く。レイの試練と冒険を通して、“希望”を見つけてほしいんだ。

――そのレイを演じるデイジー・リドリーをはじめ、ジョン・ボイエガ(フィン役)、アダム・ドライバー(カイロ・レン役)と新たな神話にふさわしい、フレッシュな俳優陣が顔を揃えましたね。

J.J.エイブラムス監督:スケジュールが空いていたからね(笑)。それはもちろん冗談で、彼らには優れた演技力はもちろん、これだけ大規模な作品に参加する責任感と人間性、ユーモアのセンスや柔軟性を求めたんだ。彼らは素晴らしい仕事をしてくれた。

――一方、オリジナル三部作に出演し、今回再出演を果たす“伝説のスター”たちはいかがですか? キャリー・フィッシャーに減量命令があったという報道もありましたが…。

J.J.エイブラムス監督:具体的に「何キロやせろ」とか言ったわけじゃないんだ(笑)。これは新旧キャストに共通して言えることだけど、ベストコンディションで現場入りしてほしいと伝えたんだ。それは外見だけじゃなく、体力や精神面も含めてね。繰り返しになるけど、そうでなければ、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』には関われないから。

――その点に関して、監督自身はいかがでしたか?

J.J.エイブラムス監督:常に大きな、そして最良の決断を下さないといけないからね。大きな責任が伴うけど、幸いなのは、僕ひとりで悩むのではなく、ストーリーやキャラクターデザイン、編集、音楽と各分野のスペシャリストとともに、素晴らしいチームプレイで結論に至ることができたこと。コアなファンから“ツッコミ”が入りそうな細部まで検証するする必要があるし、一方で何も知らない新たなファン層にも楽しんでもらえる作品にしたかったからね。

――かつて『スター・ウォーズ』シリーズが席巻した映画界は、いまさらに複雑に変化を遂げていますね。そんななかで『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』はどんなインパクトを与えると思いますか?

J.J.エイブラムス監督:情報があふれているからこそ、観客には新鮮な気持ちで映画と向き合ってほしいんだ。いまは事前に仕入れた情報が正しいか“確認”することが、劇場に行く目的になってしまっている。徹底的に情報を規制しているのは、そのせいなんだ。まっさらな気持ちで、驚きと感動を体験する。そんな喜びを『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』で取り戻せたら嬉しいね。それにハリウッドには、フランチャイズ映画があふれていて、その点に関しては自分にも責任があると思っている。ただ、周りのクリエーターの声に耳を傾けると、オリジナル作品への回帰が少しずつ始まる予感もしているよ。

――日本ではボール型のドロイド、BB-8に早くも人気が集まっています。

J.J.エイブラムス監督:まず、頭に浮かんだのは「ラルフ・マクウォーリーなら、どんなドロイドをデザインするだろう」ってことだった。彼はダース・ベイダー、チューバッカ、R2-D2、C-3POといったキャラクターデザインを手がけた存在だからね(注:マクウォーリーは2012年3月にこの世を去った)。二足歩行か、車輪なのか。シンプルな美しさに加えて、機能性も重要だ。そこで円と半円をモチーフに、僕が紙ナプキンに書いたスケッチからデザインを描き起こした。CGは使いたくなかったから、現場では人形つかいが“彼”をあの手この手で動かしたんだ。頭部を動かせば、いろんな表情を見せるし、人間顔負けのパーソナリティを持っている。素晴らしい“俳優”だよ。

――思わず、欲しくなりますね。

J.J.エイブラムス監督:僕は撮影後に1体もらったよ(笑)。今回の来日プロモーションで驚いたけど、自動で動くBB-8があるんだね。次回作に使いたいよ。

【インタビュー】『スター・ウォーズ』新作、なぜ女性が主役? J.J.エイブラムス監督語る

《photo / text:Ryo Uchida》
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